私立中高一貫校では、中学校から高校へは内部進学となります。しかし中には、高校に上がることができず退学してしまったり、ほかの高校に転校してしまうケースもあります。

多くの中高一貫校の入試においては厳しい中学受験があり、その難関を突破して入学してきた生徒たちばかりです。なぜ内部進学できなかったのか、実は色々な理由があります。

今回は、中高一貫校で内部進学できない場合について、そして進学先としての通信制高校という選択について、詳しく見ていきます。

内部進学ができない!

中高一貫校において、内部進学ができない理由は大きく2つあります。

①成績不振
②出席日数の不足

いずれの場合にも、事前に先生から保護者へのお話や状況を確認する期間があります。つまり、「まだ何とかなるかもしれない」という段階で、一度は学校からお話があることになっています。ただし、その後の対応については学校ごとにかなり違いがあるようです。

内部進学できない生徒の割合

学校によって、中学から高校への内部進学の考え方は大きく異なっています。つまり、内部進学に対するスタンスが異なるため一概に「クラスの何割が内部進学できない」とは言えません。
基本的には全員内部進学できる、させたいと考えている学校もあれば、そもそも高校へ上がるタイミングでかなりの人数がふるい落とされるということもあります。中高一貫校と言っても、内部進学への難しさには差があると言えるでしょう。

先生

「中高一貫の進学校」「大学付属の中高一貫校」を比べてみると、進学校のほうが内部進学しにくいと一般的に言われています。

外部高校受験まで


前述の通り、事前に先生から保護者へのお話しや、状況を確認する期間があります。その際、出席日数などが問題である場合には、長期休暇中に補習授業を行って出席日数にカウントするという救済措置をとってくれる学校もあります。また同じく救済措置として、成績不振の場合には別途課題を提出させるなどのサポートを行う学校もあるようです。

しかしそれでもうまくいかない場合には、他校への受験指導が行われます。内部進学が難しいので早めに外部の高校の進学先を検討するようにという中学校からの通達です。

中学3年生2学期での仮判定

学校によって時期は異なりますが、およそ中学3年生2学期で内部進学に関する仮判定が出ます。仮判定で「内部進学不可」の場合には、必ず外部の高校を受験しなければいけません。
中学3年生3学期の成績によっては、最終的に内部進学が認められるケースもありますが、高校受験浪人しないためには、仮判定の時点で判断し、必ず出願準備をしておきましょう。

中学3年生から転校

内部に進学しない(できない)場合には、高校受験のタイミングでほかの高校へ進学するというルートがありますが、もう1つ、中学3年生の時点でほかの学校に転校するというケースもあります。海外の学校へ留学するケースもあり、早めに別ルートに切り替えるという考え方もあります。
また、内部進学はできたけれど高校に入ってから、通信制高校などほかの学校へ転校するというケースもそれほど珍しいことではありません。

通信制高校へ

特に出席に足りずに内部進学を断念するケースには、起立性調節障害など体調不良が理由になっていることもあります。その場合、学校に通わず自分のペースで勉強したいという希望で、通信制高校を選択する方も多くいます。

また、中高一貫校で不登校の場合、その時期や期間にもよりますが、勉強にブランクが生じてしまい、通常の高校受験が難しい場合もあります。その際には、学び直しが可能な通信制高校を活用するケースもあります。

中学校の先生が進学先について詳しく相談にのってくれる場合もあれば、生徒や保護者が自ら進学先となる通信制高校などを探す必要もあり、情報収集については早めにスタートしておけると安心です。

注意!通信制高校を退学する場合もある

「通信制高校だったら簡単に卒業できる」という見方をする人もいますが、高校の課題を自力でこなせないと単位が取得できず、3年で卒業できないこともあります。全日制高校では学校に行きさえすれば、仮に授業中ずっと寝ていたとしても自動的に授業が終わっていきます。しかし、通信制高校での学習ではそうはいきませんから、自律的に主体的に勉強に取り組んでいく必要があります。課題も多く、楽かと思って通信制高校に行ったけど、結局自分で勉強を勧めることができなくて卒業できなかったという話もあります。

通信制高校からの大学進学

課題を自力でこなせずに挫折してしまう生徒がいる一方で、心身の不調があってもそれが大きな弱点にならないのが通信制高校です。自分なりのペースをつかめれば、通学の負担がない分やりたいことに向かって集中して過ごすことができます。
「教室での集団授業はストレスが大きい」「先生の個別指導を受けたい」とか、あるいは「自宅だったら集中して勉強できる」とか、そうしたタイプの方には通信制高校は自分の才能を開花させるのにうってつけな環境と言えます。
もちろん、通信制高校から難関大学や医学部を目指すことも夢ではありません。

四谷学院高校では、基礎から学習をサポート。中高一貫校でブランクがあっても難関大を目指せます。
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四谷学院ブログ編集部

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