通信制高校は、自宅で勉強するほかに「スクーリング」があります。この「スクーリング」にもしも参加できなかったら?と疑問に思う方も多いかもしれません。
今回は、通信制高校のスクーリングに行かないとどうなるのか?卒業することはできるのか?という疑問を解消していきます。
目次
通信制高校のスクーリングとは
通信制高校は、年に数回、スクーリングがあります。スクーリングは、正式には面接指導と呼ばれ、先生と対面での授業に参加します。スクーリングと呼ぶほかにも対面授業とも呼ばれています。
全日制高校のように、ほとんど毎日学校に通うタイプ、普段は通学しないけれど夏などに集中で授業があるタイプや合宿や研修という形で実施するタイプとスクーリングの形式は様々です。中には「スクーリングなし!」と謳っている通信制高校もありますが、実は完全にゼロではないのです。
高校卒業に必要な単位
では、もしもスクーリングに行かなかったらどうなってしまうのでしょうか?
結論から言いましょう。
スクーリングに1回も参加しなかった場合、卒業に必要な単位が取れないので高校を卒業できません。
高校を卒業するためには、どうしてもスクーリングに参加しなければならない!ということです。
では、何回くらい参加すればいいのでしょうか?
単位の修得条件がスクーリング参加
通信高校の多くは単位制です。そのため、高卒資格を得るための条件の1つは、「必修科目を含む74単位以上を取得すること」となっています(学習指導要領)。
この74単位の取得条件の中に面接指導、つまり「スクーリング」が含まれているため、スクーリングに参加しないと単位が取れず、高卒資格を得られないということになります。
スクーリングの回数や頻度は?
通信制高校の1単位の添削指導回数と面接指導回数は、あらかじめ定められており、それをもとにして学習カリキュラムが作られています。
各教科・科目ごとに必要なスクーリング(面接指導)の回数は以下の通りです。
各教科・科目 | 添削指導(回数) | 面接指導(回数) |
国語、地理歴史、公民及び数学に属する科目 | 3 | 1 |
理科に属する科目 | 3 | 4 |
保健体育に属する科目の内「体育」 | 1 | 5 |
保健体育に属する科目の内「保健」 | 3 | 1 |
芸術及び外国語に属する科目 | 3 | 4 |
国語を例に説明します!
まず、国語の「卒業に必要な標準単位」は4単位です。上の表を見てみると、国語は1単位あたり必要な面接回数は1回です。すると、面接回数は4回必要ということになります。
1単位あたり必要な面接指導1回
→ 4単位が必要なので、面接指導は合計4回
※標準単位数での計算です。高校によって単位数は異なります。
スクーリングを休んでしまったら
スクーリングに行くつもりだったけれど、体調を崩してしまって休んでしまった…ということもあるでしょう。そうした場合、もう高校を卒業することができないのでしょうか?
安心してください!大丈夫です。
スクーリングを1回欠席したからと言って、すぐに卒業できなくなるわけではありません。スクーリングの日程は年間を通りして複数設定されていることが多いので、必要な日数を自分の都合に合わせて参加すればOKです!
スクーリングの単位数や頻度、実施期間などは、高校によってかなり差があります。特にスクーリングの参加が不安な方は、学校の年間スケジュールをあらかじめ確認しておくとでしょう。自分が参加しやすいスタイルや頻度の通信制高校を選択できるといいですね。
スクーリングは一部免除できる
通信制高校では、映像視聴による授業やオンライン授業など、様々なメディアで学習できるようになっています。対面指導と遜色ない学習指導が可能になっていることから、複数のメディアを利用することでスクーリングを一部免除できることが定められています。
具体的には、面接指導等時間数のうち、メディアごとにそれぞれ6割以内の時間数を免除することができることになっています。
繰り返しになりますが、スクーリングの単位は卒業に必要な必須単位になっています。そのため、スクーリングの完全免除はできませんので注意しましょう。
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今回は、「通信制高校って何?」「興味はあるけどよくわからない」という方のためのオンライン・ガイダンスです。四谷学院高校のことをご紹介するとともに、初めて通信制高校について知る方のための入門的な内容となっています。
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