起立性調節障害で、高校進学について悩んでいる中学生やその保護者の方は全国にたくさんいらっしゃいます。

今回は、起立性調節障害の中学生の「通信制高校からの大学進学」という選択肢についてお話をしていきます。

高校進学に不安をもちやすい

起立性調節障害(OD)は中高生によく見られる病気で、朝起きられず、電車やバスでも立っていられない、酔いやすい、あるいは少し動くと動悸や息切れがするなどの症状があります。中学生の場合には、「このままでは高校になんて通えない・・・」と進学先に悩むということも珍しくありません。本人はもちろん、不安を感じているご家族も多いと思います。

不登校につながるケースも

起立性調節障害は症状が自然となくなりよくなっていくことも少なくありません。しかし、症状は個人差があり、病状が重い場合には長期間中学校を休まざるを得ない状況もあります。
また、朝起きられないけれど午後になると元気が出てきて、「仮病」「怠けている」などの誤解から学校に通いづらくなり、そこから不登校になってしまうこともあります。

不安を軽くするには?

このように、生活に支障が出てしまうこともある起立性調節障害ですが、ご家族としては少しでも不安を軽くしてあげたいと考えるところかと思います。「自分のせいで家族が悩んでいる」と思ってしまうと、起立性調節障害の症状はさらに悪化してしまう可能性があるからです。

将来の見通しを持つ

まずは「今できること」を見つけることです。そこから少しずつ、将来の見通しにつなげていきましょう。
今できることは実はたくさんあるはずです。

「朝はつらいけど、夕方は元気だからその時に宿題をしちゃおう」
「学校に毎日は通えないけど、調子のいいときは行ってみよう」
「学校の教室には行きにくいけど、保健室なら通えそうだ」
などなど。

小さいことでかまいませんから、「できること」に注目してつらい時期を上手に乗り越えていきましょう。起立性調節障害の症状は大人になれば軽減するはずです。

全日制にこだわらない

朝の症状がつらいと「起立性調節障害だから、高校はあきらめないといけない」と思い込んでいるかもしれません。
でも・・・
「朝、行かなくていい高校があったら?」
「年に数日だけ通えばいい高校があったら?」

こんな風に考えてみてはどうでしょう。
もしかすると、「そんな高校に行って意味あるの?」という反論もあるかもしれませんね。確かに世間一般にイメージする高校とは違うかもしれません。でも、毎日学校に行かないといけない、同級生と同じ授業を受けなければいけない、その思い込みがあなたを苦しめている可能性もあります。

前向きになれる目標を持つ

体調が悪いと特に「できないこと」ばかりに目が向いてしまいます。考え方もネガティブになりがち。そうするとさらに気持ちが落ち込んで、体調も改善しないという負のサイクルになってしまいます。こうしたよくないサイクルから脱却するためにも、「今できること」や「できるようになりたいこと」に目を向けるとよいでしょう。

目標を持つことはとても大切です。大きな目標と小さな目標を両方立ててみましょう。例えば、小さな目標。毎日起きたら水をコップ一杯飲む。続けることができたら、自分をほめてあげられるきっかけになりますよね。「今、できるところから始める」というのがポイントです。今は無理そうだけど、いつかは!ということを大きな目標にしましょう。

高校進学 3つの選択肢

全日制高校のほかにも、高校進学には3つの選択肢があります。
それぞれの選択肢の特徴と、大学進学についても解説します。

定時制高校

毎日登校しますが、1日の授業時間は全日制高校よりも短い学校ほとんどです。夜、夕方以降に授業を行う夜間定時制のほか、昼間二部定時制、朝・昼・夜の時間帯に授業を行う3部制もあります。定時制高校の多くは全日制高校に併設されており全国に600校以上ありますが、その大半が公立高校です。
大学進学率はほかの課程に比べて低くなっていますが、働きながら通っている生徒が多いためと考えられます。また、大学受験サポートまで行ってくれる定時制高校はほとんどありません。

通信制高校

通信制高校は自宅学習メインであり、毎日登校する必要がありません。サポート校と併用することができ、サポート校の通学頻度は比較的自由に設定することができます。
近年ではコースも多彩になってきており、やりたいこと・興味のあることに合わせてカリキュラムを選ぶことも可能になっています。
大学進学率は全日制より低くなっていますが、専門学校の進学率はむしろ高くなっています。「大学進学コース」を持つ通信制高校も増えつつあるものの、本格的な受験サポートを行っている高校は少なく、大学受験予備校と併用して大学を目指す生徒が多くなっています。

高認資格予備校

高校ではありませんが、同じように通学して勉強することで「高校卒業程度認定試験(高認)」の受験を目指します。無事に合格すれば、大学受験を目指すことができるのが高認資格予備校です。高認試験は年に2回実施されます。高校のように3年以上通うなどの縛りがありません。例えば高校2年生にあたる年に高認資格を取得し、その後1年間を大学受験対策に集中することも可能になっています。
以前は「大検(大学入学資格検定)」と呼ばれており、文字通り、大学に入学するための資格を得るための試験でした。平成17年度から全日制高校の在学生も受験できるようになり、名称も「高等学校卒業程度認定試験」に変更されました。高認試験で科目合格することで、高校の単位として認められるケースもあります(学校長の判断による)。

まとめ

起立性調節障害で思うように中学校に通えていない、毎日起きる時間がバラバラだし、大学に行きたいけれど、そんな状態でそもそも高校に行けるのか?不安を感じている方もいらっしゃると思います。でも大丈夫です!あなたには様々な選択肢があります。まずは安心してくださいね。

もしも「毎朝、通う」ということが一番のネックになっているのであれば、自由に登校するスタイルの高校を選べば問題ありません。

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