高校を中退しようとか迷っている方もいらっしゃると思います。その後の選択肢として「通信制高校」を検討中という方も多いでしょう。
実際に「通信制高校」の入学案内を取り寄せてみると、新年度からの入学だけでなく「転入・編入」についても案内が載っています。

通信制高校への「編入と転入」。似ているようでまったく違うんです!

今回は、「編入」と「転入」はどちらにメリットがあるか、それぞれの違いを解説しながらわかりやすくお話しします。

高校を辞めず、変えるのが「転入」

転入というのは、小中学校であった「転校生」になることを言います。今、A高校に在籍している生徒が、B高校に移るというシンプルな考え方です。
転校をする場合、通常は同じ学年からスタートするのですが、通信制高校の場合には「学年」という考え方はありません。そのため、今まで通っていた高校で取得した単位の数や、通学期間によって、卒業に必要な残りの単位数や在籍期間が決まります。

たとえば、全日制の高校2年生の途中で転校場合には高校1年生で取得した単位のみが引継ぎの対象となります。これは、全日制の場合、単位の認定が学年ごとだからです。つまり、学年が変わるタイミングに合わせて転校すると、最も効率的です。しかし、高校1年生の時に定期テストを受けていなかったり、長期欠席していたりすると、単位が取得できていない場合もあります。

高校を中退して、再入学するのが「編入」

編入というのは、一旦高校を中退して、新しい高校に再入学することです。今、A高校に在籍している生徒が一旦退学し、その後B高校に入学するという考え方です。A高校の生徒である期間とB高校の生徒になる期間の間に、どこにも所属していない期間が発生するというのがポイントになります。

そのため、編入をする場合には、前の学校と新しい学校との間のやり取りは原則発生しません。学校同士でやり取りではなく、前の学校と個人とのやり取り、そして、新しい学校と個人とのやり取りが必要です。そのため、転入よりも手続きが面倒になる傾向があります。

なお、編入の場合、これまでに取得した単位数や在籍期間を新しい学校で引き継ぐことが可能です。

高校での取得単位数の調べ方

高校で取得した単位数を調べるのは簡単です。在籍中でもそれ以外でも調べ方は同じで、高校で「単位修得証明書」を発行してもらえばOKです。
単位修得証明書の発行の申請用紙は、高校の事務局のほか、高校のホームページや文部科学省サイトからも入手できます。プリントアウトした申請用紙に必要事項を記入したら、高校に提出しましょう。学校が近くにあれば直接行って事務局などの窓口に提出します。
学校が遠くにある場合は、郵送で対応してくれる場合もあるので、まずは電話で問い合わせてみるとよいでしょう。「単位修得証明書を発行してほしいのですが、遠方のため、郵送でも受け付けてもらえますか?」と確認してみてください。受付可能な場合、「何を、どこ宛てに送ればいいですか?」と、具体的な送付先や同梱する書類などを聞いておくと安心です。

また、単位修得証明書の発行にあたっては、数日必要になる場合もあるので、直接事務局に行く場合にも郵送で依頼する場合にも、返信用封筒と切手を用意する必要があるかもしれません(高校によって異なります)。
なお、単位修得証明書の発行のためには手数料がかかります。数百円程度ですが、窓口で払うのか切手で払うのか、そのほかの方法なのか確認しましょう。

高校の転入と編入、どちらがいいのか?

高校の転入と編入の違いについて説明してきました。ケースによって違いはあるものの「転入」の方がメリットは大きいと考えられます。その理由は4つあります。

メリット(1)在籍期間が途切れない

転入の場合には、ブランクなく新しい高校に在籍することになるので、卒業に必要な在籍期間が途切れることなく引き継ぐことができます。そのため1年遅れることなく、高校の時の同級生と同じタイミングで卒業することができます。もちろん、同じタイミングでの大学受験も可能ですから、大学でまた同級生になることできます。

メリット(2)単位が無駄にならない

転入でも編入でも、取得した単位は無駄になりません。例えば通信制高校に入学した場合でも、これまで取得した単位は卒業に必要な単位数としてカウントされます。
なお、全日制高校の場合には年度単位での単位認定が基本となっています。転入の時期をコントロールすることが可能なようならば、「年度区切り」が最も良いタイミングとされています。

メリット(3)履歴書に「中退」と書かなくてよい

就職やアルバイトの面接の際には、履歴書の提出が求められますが、そこには学歴欄があります。高校を中退してから入学し直した場合には、「●●高校中退」「■■高校入学」と記載しなければなりません。しかし、転入の場合であれば、「■■高校転入」と記載することになります。中退することで人生に大きな影響をあたえるわけではありませんが、実際面接では「なぜ中退したのか?」と聞かれることが多いようです。そのため、必要以上に気にしてしまい、コンプレックスを持つ人もいます。

まとめ・通信制高校へは編入よりも転入の方がメリット大!その理由をわかりやすく解説します。

今回は、通信制高校への「編入」と「転入」の違いについて詳しく見ていきました。

四谷学院高校では、転校・編入についての相談も受け付けています。詳細は直接学校にお問合せください。

四谷学院高校について詳しく知る


四谷学院高校「学校説明会」はオンラインで!
今回は、「通信制高校って何?」「興味はあるけどよくわからない」という方のためのオンライン・ガイダンスです。四谷学院高校のことをご紹介するとともに、初めて通信制高校について知る方のための入門的な内容となっています。
参加費は無料。通信制高校を検討されている生徒ご本人、保護者の方が対象です。 学校説明会 特設ページ

四谷学院ブログ編集部

通信制高校を検討されている中高生とその保護者の方にお役に立てるよう、通信制高校や大学受験に関する情報を発信していきます。
だれでも才能を持っています。でもその才能は優れた学習システムと優秀かつ熱心な先生との出会いなしに開花することはできません。「英語が苦手」「数学が苦手」という人は、教え上手な先生に出会ってこなかっただけ。正しいやり方で学びの楽しさを味わうことができれば、「英語が好き」「数学が好き」に変身します。
「だれでも才能を持っている」という理念のもと、あなたに「やればできる」「学ぶことは楽しい」という体験をさせる、これが私たちの使命です。