高校の「単位制」とは主に通信制高校で導入されているシステムです。全日制高校の場合は「学年制」が多いので、少しイメージがしにくいかもしれませんね。
今回は、単位制と学年制の違いを簡単に説明していきます。
目次
学年制とは
学年制の場合は修業年限が3年と定められています。一般的な高校生のイメージは1年生から3年生まであると思いますが、それは学年制の場合です。学年単位で様々なカリキュラムがありますので、出席日数やテストの点数などで条件を満たすことができなければ次の学年に進級できず、同じ学年に留年してしまいます。高校3年生の課程を終えたら卒業となります。
単位制とは
単位制の場合には、学年という概念はありません。「高校2年生にあたる年齢」というような言い方をします。学年ごとのカリキュラムは定められていないケースも多く、たとえば1年目で卒業に必要な単位のほとんどを修得することも可能です。
卒業するための条件は?
卒業に必要な単位数
卒業に必要な修得単位数は、全日制高校と通信制高校で「共通の要件」となっています。高校卒業に必要な修得単位数は74単位以上と学校教育法施行規則や高等学校学習指導要領で定められています。
特別活動
特別活動とは、授業以外の活動のことを指します。具体的にはホームルームやクラブ活動、入学式などの学校行事のほか、体験学習などがあります。
全日制の場合、特別活動の成果がその目標からみて満足できると認められるものに対して校長が認定するとされています。
単位制の場合、特別活動に30単位時間以上出席することが条件となっています。なお授業の1単位時間は50分が標準で、合計1500分つまり25時間以上という目安となります。
年間の出席日数
全日制高校の場合、成績だけでなく出席日数も進級の条件になっています。年間の出席日数が3分の2未満だと単位が修得できないという規定のある高校がほとんどです。全日制高校の総授業日数は190~209日が一般的なので、最低限出席しなければならない日数は127~139日、63~70日以上欠席すると進級できず、留年の可能性があります。
単位制高校の場合は、出席日数は特に決めらてれおらず、あくまで単位が基準となります。なお、通学が必要な面接指導、つまりスクーリングは必須単位となっており、教科・科目ごとに必要な単位時間数が決められています。
通信制高校(単位制)の入学から卒業までの流れ
最後に通信制高校の入学から卒業までの流れを見ておきましょう。
入学試験
通信制高校の入学試験は書類選考と面接がメインとなっています。筆記試験(学力検査)は行われない学校がほとんどです。入学式は4月のほか10月にも行われる場合もあります。
学習の内容とペース
毎日の学習は自宅学習がメインです。学校やカリキュラムによって異なりますが、教科書の解説動画やレポート課題、スクーリング、テストによって、単位認定を行います。
学習のペースは一人ひとり異なっていて、最短3年で卒業することができます。
高校卒業
学歴は「高校卒業」となります。もちろん卒業後は、大学や専門学校への進学、国家資格の取得、就職活動なども含めて全日制・定時制高校の卒業者と同じ扱いとなります。
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