ほとんどの中学生が高校に進学しますが、その中でも「通信制高校」はどんな人が通っているのか?何割くらいが通信制高校に通うのか?気になっている方も多いかと思います。

今回は、通信制高校にはどんな人が通っているのか?どのくらいの人数なのか?という点を解説していきます。

98.7%が高校に進学する

文部科学省の学校基本調査によると、高等学校への進学率は98.7%です(2023年度)。中学校を卒業した人のほとんどが進学しています。

一般的に「高校」と言うと、毎日通学する「全日制高校」をイメージする人が多いかと思います。実は、中学校からの進学先は全部で10種類!そのうちの1つが全日制高校であるにすぎません。

中学卒業後の進学先

1.全日制高等学校
2.定時制高等学校
3.通信制高等学校
4.高等専修学校(専修学校高等課程)
5.高等専門学校(高専)
6.専修学校一般課程
7.各種学校
8.特別支援学校(高等部)
9.公共職業能力開発施設(文科省の管轄外の学校)
10.民間教育施設(サポート校・補習校・フリースクール等)

通信制高校への通学者が増えている

様々な進学先の中でも、「通信制高校」に入学する生徒数が年々増えています。

※参考資料 https://www.mext.go.jp/content/20210226-mxt_koukou01-000013082_04.pdf

通信制高校の生徒数は、2023年度は約26万5千人です。これは、高校生の12人に1人が通信制高校に行くという数字です。通信制高校自体の数も、2023年度時点で289校にのぼり、2015年時点から50校以上増えています。

通信制高校と全日制高校の違いは?

全日制高校と通信制高校との最大の違いは、「卒業するために必要な学校過ごす 時間」です。全日制高校の場合、授業や学校活動(部活や行事・生徒会活動)は年間で1,000時間くらいになりますが、通信制高校の場合はその1/5以下の170時間程度。スクーリングの減免があれば、さらに少なくなり、毎日の通学時間もありません。

全日制高校に比べて、高校に制限される時間が少なく、自由になる時間が圧倒的に多いため、自分のやりたいことに時間を使うことができます。

通信制高校に共通する特長

・自由な時間で高校生活以外のやりたいことができる
・制約が少ない分、自分のペースで勉強しやすい

こうした特徴から、通信制高校はさまざまな人に選ばれており、近年人気も高まっています。

通信制高校はこんな人におすすめ!

★夢を追いかけている人

例えば…
・スポーツのトレーニングに時間をかけたい
・芸能分野で時間を有効活用したい
・海外の大学を目指して勉強したい

★ストレスを感じずに勉強したい人

例えば…
・起立性調節障がいで、午後から通いたい
・今の校風に合わず、自分のペースで勉強したい
・自宅学習をメインにして通学は極力減らしたい

他にも、これまで頑張ってきた分すこしゆっくりのペースで過ごしたいとか、今までの自分を変えたいとか、将来の夢を見つけたいと思って通信制高校に入ったら、毎日気分よく、充実した日々を送れているという人達もいます。あるいは、小学校・中学校は学校に通えなかったけれど、通信制高校に入学してから、だんだんと行けるようになったという人もいます。

このように、さまざまな事情があっても通いやすいのが「通信制高校」です。