「通信制高校って、家で一人で勉強しなきゃいけないから、続けられるか不安…」という方も多いと思います。通信制高校の卒業率は、全日制の高校よりも高いと思いますか?それとも低いと思いますか? 入学しても続けられず、結局やめてしまう人が多いならば、通信制高校はやめておいた方がいいのかな?と考えてしまいますよね。

今回の記事では、通信制高校の卒業率について詳しく見ていきます。

通信制高校の中途退学率は?

まずは、高校の中途退学率を見ていきましょう。

中途退学率

全日制 → 公立0.8%・私立1.4%
通信制 → 公立5.0%・私立3.5 %

公立の通信制高校を中退する人は5.0%で、最も多くなっています。100人いたらそのうち5人は中退するということです。中退する人が最も少ないのは、公立の全日制高校で0.8%です。

通信制高校の在籍卒業率

次に「在籍卒業率」を見ていきましょう。「在籍卒業率」とは、在籍生徒数に対する卒業者数の割合です。簡単に言えば、高校1年生から3年生までいるとして、在籍卒業率が33.3%であれば、3年生全員卒業したと見なすことができます。学年制ではなく、単位制の通信制高校の場合には、33.3%以上になることも珍しくありません。高校に4年以上在籍していることもあるためです。

文部科学省の以下のデータによると、公立通信制高校の卒業率は14.5%、私立通信制高校の卒業率は33.9%となっており、私立通信制高校の方が在籍卒業率は高いことがわかります。

公立通信制私立通信制
生徒数(H30.5.1時点)57,285129,217
H30年度途中入学者数2,20720,658
H30年度間退学者数4,6697,526
H30年度間卒業者数7,98248,301
年度間在籍卒業率14.5%33.9%

※卒業率の算出方法:年度間在籍卒業率=H30年度間卒業者数 ÷( 生徒数+H30年度途中入学者数 – H30年度間退学者数)
令和2年学校基本調査「参考資料1 高等学校通信教育の現状について」

まとめ

★データからわかったこと

・全日制よりも通信制の方が中退率は高い。また、私立より公立の方が中退率は高い。
・通信制高校の在籍卒業率は、私立の方が高い。

私立の通信制高校の場合、高卒の資格を得るためという目的だけでなく、大学進学や芸術、スポーツ等を学ぶために選ばれるケースもあります。生徒一人ひとりに将来の目標があり、そのためのコースを選んで入学しているため、中途退学の割合が低くなっているのかもしれません。また、私立高校の方が公立高校よりも学習や通学のためのサポート体制が整っていたり、スクーリングに通う日数が少ないなど負担が少なく通いやすかったり…といった理由も考えられます。


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