通信制高校を検討している人の中には、「勉強に苦手意識が強い」「不登校で学校の授業にあまり参加していない」「勉強にブランクがある」という方も多いのではないでしょうか。そのため入試に不安を感じている人もいるでしょう。

今回は、入学までの流れとあわせて通信制高校の入試についてわかりやすく解説します。

入学までの流れ

(1) 情報を集める
(2) 学校説明会などに参加する
(3) オープンキャンパスや見学会などに参加する
(4) 出願に必要な書類を中学校に請求する
(5) 出願
(6) 入試
(7) 面接
(8) 合格発表
(9) 入学準備
(10) 入学!勉強スタート!

受験資格

まずは受験資格を確認しましょう。
中学校卒業見込みの人や中学校を卒業した人、中学卒業と同等の学力があると高校に認められた人が受験できます。

なお、現在高校に在籍している人は転入学することになります。以前高校に在籍していた人は編入学することになります。

転入・編入についてはこちらの記事も参考にしてくださいね。

試験内容

通信制高校の試験内容は、高校によって異なります。公立高校のような一斉試験や共通問題はありません。
私立の通信制高校の場合には、学科試験(学力検査)は行われず、作文や面接で合否判断をする場合が多くなっています。例えば都立高校の通信課程の場合、国数英の3科目(合計60分)ですが、公立の通信制高校でも学科試験が行われるのはごく一部です。
学力試験が課される場合でも、その得点だけでだ合否が確定することはなく、そのほか、書類審査や作文、面接などを通して、本人の高校生活に対する熱意や意欲、適性などを見ることで、合否が判断されます。

【通信制高校の主な入試内容】
・書類審査
・作文
・面接
・学力検査(筆記試験)

通信制高校で実施された入試内容

参考データ:【通信制高校の入試(2018年度入試))

書類審査・面接29.8%
面接・作文20.0%
学科試験18.2%
書類審査・面接・作文15.6%
書類審査7.6%
面接7.6%
その他1.2%

【参考:学びリンク】

面接試験は必須

通信制高校の入試においては、公立・私立にかかわらず、面接が課される場合がほとんどです。特別なことを聞かれるわけではないのですが、緊張して何も言えなかった…となってしまわないように、対策をしておきましょう。
面接の対策についてはのちほど解説します。

四谷学院高校の場合

・作文
・面接
※Zoomで個別面接を行う予定です。

学校説明会・相談会への出席が必須の場合も

通信制高校によっては入学試験とは別に、学校説明会や個別相談会への参加が求められる場合があります。
多くの高校では、年間を通じてこうした説明会や相談会を継続的に実施しているため、都合に合わせて参加することができます。受験前の参加が必須になっているかどうか、確認しておきましょう。

先生

体調不良などでお子さんがどうしても参加できなかった場合、保護者のみの参加で認めている高校もあります。直接、高校に相談してみましょう。

不合格になることもある?

通信制高校でも必ず入試が行われます。そのため「不合格になったらどうしよう…」と心配される方も多いようです。通信制高校の入試は、作文や面接が中心となっていますので、学力面だけで不合格になることはほとんどありません。ただし希望者が多く定員を大きく上回る場合には、残念なら不合格になるケースもあるようです。

通信制高校と全日制高校は併願可能

全日制高校を第一志望にしている場合、併願校として通信制高校を受験することも可能です。
ただし、推薦入試の場合には「単願」「専願」など、ほかの高校を受験できない制度もありますので注意が必要です。

先生

公立高校を志望するケースでは、前期日程で不合格になった場合、後期日程で公立通信制高校に出願することができることがあります。

通信制高校の入試の準備

出願書類の準備をする

受験生が準備すべきものは以下のものがあります。

・入学願書
・写真
・住民票や在勤証明書(必要に応じて)

中学校で発行してもらう必要があるものは以下があります。

・調査書
・成績証明書(単位修得証明書)
・在学証明書
中学校で発行してもらう書類は「厳封」されており、受験生は勝手に開封してはいけません。一旦開封されたものは無効になり、出願に使えなくなってしまいます。そのため、必要に応じて、出願用と自分用の2通を発行してもらうとよいでしょう。

先生

成績証明書(単位修得証明書)は自分用にコピーを発行してくれる中学校もあります。事前に確認しておくとよいでしょう。

受験料を支払う

通信制高校を受験する際には、受験料を事前に払い込んでおく必要があります。出願前に払い込み、控えを願書に添付する必要がある場合や、願書提出時に支払いを行う場合もありますので、出願書類をよく見て確認しましょう。

出願する

出願期間が定められている場合には、その期限内に出願書類を提出します。郵送もしくは窓口に持参します。
記入漏れや書類の不足がないか、しっかり確認しましょう。

入試対策

まずは安心してほしいのは、通信制高校の入試は決して難しいものではないということです。国数英の試験(学力検査)が実施される場合もありますが、それは合否を判定するものではなく、現在の学力を知るためのものです。

作文対策

入試として課されることが多い作文については、事前に準備をしておくとよいでしょう。よく問われるのは志望動機や入学したらやりたいことなどです。なかなか言葉にする機会がないかと思いますので、振り返って整理しておくとよいでしょう。ご家族や先生に一度見てもらうとよいかもしれません。

面接対策

先ほども述べたように、通信制高校の入試において、ほとんどの高校で面接が実施されています。具体的にどんなことが質問されるかと言うと…

「お名前や受験番号を教えてください」
「どんな理由でこの高校を選びましたか?」
「高校入学後、どんなことがやりたいですか?」

このような質問がされます。
緊張してしまうかもしれませんが、聞かれたことに対して答えられれば大丈夫です。
受験番号については手元の受験票を読んでもかまいません。

作文対策と同じように、自分の考えていることを整理して言葉にしておくとよいでしょう。ご家族や先生に向かって答える練習などもしておくと安心です。


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四谷学院ブログ編集部

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