こんにちは、四谷学院の受験コンサルタント、山中です。
塾や予備校を探そうと思ったとき、こう思うのではないでしょうか?
「授業どんな感じなんだろう。試しに受けてみたいな。」と。
確かに実際に入学する前にお試し体験ができれば安心かもしれませんね。
本日はそんなあなたに、塾や予備校の体験授業に潜む思わぬ「落とし穴」を解説します。「こういうことがあるから気をつけてね」という話をしていきますので、体験授業を検討している方はぜひチェックしてみてくださいね。
目次
塾・予備校の体験授業とは
そもそも「塾や予備校の体験授業」とはどんなものでしょうか?
塾によっても違ってはますが、要するに「体験授業」とは
入学前に、実際の授業をお試しで受けられますよ
というものです。
料金は無料だったり、有料だったり様々です。すべての体験授業が無料な予備校もあれば、一部の授業のみ無料というところもあります。
多くの場合、無料体験会は開催される日や場所が決まっていて、あらかじめそこに申し込む形になります。授業科目やレベル、例えば「医学部 英語ハイレベル」「私立 古文基礎レベル」なども、自分で選んで申し込みをします。
ここまで聞いて、体験授業へのイメージはどんな感じでしょうか?
そう思いますよね?
では、一体何が「思わぬ落とし穴」なのでしょう?
体験授業に潜む落とし穴とは?
それでは仮に、あなたが体験授業を受けたとしましょう。そして「授業良かった!」と思ったとしましょう。
その時、気をつけてほしいのはこんなことです。
- あなたは体験した科目のその授業を受講するのか?
- その授業を受講したとして、先生は体験授業と同じ先生でしょうか?
- 通うのは体験を受けたのと同じ校舎ですか?
- レベルは本当に合っていましたか?志望校に合わせて選んでいませんか?
実際に受講する授業か?
一番基本的なことですが一番頭から抜けてしまいがちなのが、これです。
今回、あなたが受けたのは、その塾・予備校で実際に受講する予定の授業ですか?
例えば「私大MARCH 英語文法 標準クラス」を体験したと仮定しましょう。
体験をするときは、「とりあえずMARCH志望で英語は絶対いるし、文法もそんなに得意じゃないからこれにしてみよう」という感じで受講講座を選ぶと思います。しかし、いざ入塾となって受講科目を考えるとき。
同じ授業を受講するのでしょうか?
科目数の関係で「長文と文法なら、文法は自分でできそうだから長文を受講しよう」だったり、「やっぱり国公立も狙えるクラスのが良いかも」だったり、「標準じゃなくて基礎クラスになっちゃった」なんてことは、よくある話です。
実際に授業をしてくれる先生か?
次に気をつけなければいけないのが、授業をやってくれる先生です。これが一番要注意ポイントかもしれません。
先ほどの「私大MARCH 英語文法 標準クラス」を例に考えて見ましょう。あなたがこの授業を良いと思って実際に入塾して受講したとします。
授業は同じ先生が担当してくれるのでしょうか?
体験授業を受けて「良いな」と思うのは、大きくは先生に因っているはずです。「授業のカリキュラムがすばらしい!」とか「テキストが良い!」というのは、一回の体験では分かりにくいからです。だから、良いと感じる要因のほとんどは「授業をしてくれた先生」にあるのです。
それなのに、実際に受ける授業の先生が違ったら、体験で良いと思ったとしても意味がありませんよね。
実際に通う校舎か?
次に頭に留めておいてほしいのが、授業を受ける場所、つまり校舎です。
体験を受けたのと同じ校舎に通える人は良いですが、通えない人は自分が通う予定の校舎を見に行ってみましょう。
例えば高校でもクラスによって雰囲気が違うように、同じ予備校でも校舎によって雰囲気が違います。「雰囲気なんて別にどうでもいい」と思うかもしれませんが、1年間ほぼ毎日通うことを考えたら、「通いたいと思えるか」「行きやすい雰囲気か」と言う点は非常に大切になってきます。規模によっては受講したい授業が開講していない場合もあるので、必ず確認してください。
駅からの距離や途中の雰囲気なども大切ですから、特に高校生の方は夕方以降に実際に予備校への道を歩いてみるとよいかと思います。
実際に受ける授業のレベルか?
最後に「授業レベル」についてです。先ほど体験授業は自分でレベルや内容を選べる場合があるとお伝えしましたが、実はそれは注意ポイントでもあります。
自分で授業レベルを選ぶときは、志望校のレベルから選んでしまいがちです。
「自分は○○がこのくらいできなくて、△△な状況だから、早慶志望だけど“私大MARCH 英語文法 標準クラス”にしよう」という人はほとんどいないでしょう。多くは「○○とかよく分からないし、この科目は苦手だけど、早慶志望だからとりあえず早慶コースの中から選ぼう」となるのではないでしょうか?
そうやって選んだ授業は自分に合っているでしょうか?
もし背伸びをしてしまうと、実際の授業ではついていけなくなったり、基礎が抜けたまま応用のみ教わることになってしまいます。
難しい内容を教わって、学んだ気になるのは一番危険です。
正しいレベルの授業を受ける大切さはこちらの記事にも話がありますので、よければこちらも読んでみてくださいね。
体験して「良い」と思ったときこそ、気をつけましょう
さて、一つずつ確認をしてきました。無料体験がいくら良くても、それと同じ内容や先生の授業を受けられるかは分からないし、校舎だって違うかもしれないし、そもそも体験授業のレベルが合ってなかったらその時間がもったいないということです。
もしかすると、あなたは「もし体験授業と同じ内容や先生の授業を受けられるかは分からないとは言え、体験が良ければ他の授業や先生だって良いんじゃないか?」と思うかもしれません。
それが、予備校の体験授業の最大の「落とし穴」です。
無料体験授業は、あなたの予備校比較の一助となるように、お試しの機会を提供するという親切なイベントである反面、大事な営業でもあります。言葉は強いですが、当然ですよね。せっかくあなたに来てもらうのだから、「この塾は良い」と思ってもらいたいのです。良いと思ってもらうための、体験授業です。だから、分かりやすくて面白い人気な講師の良い授業を皆さんに体験してもらうのです。
つまり、言いたいことはこうです。
体験授業の質は平均的なものとは限らない。体験授業が良いからと言って、他の授業も良いかは判断できないということです。
一つのものが良いとそこに属する他のものも同じくらいの質だろうと思いがちですが、現実はそうでないことが多いものです。
ちなみに…四谷学院には体験授業がありません。(個別指導コースはあります)
体験してもらったのと同じ先生の授業を受けてもらえるか、分からないからです。
ある意味、非常に誠実であり、かつ現実的な考え方ともいえるでしょう。
先輩の声を判断材料になる
体験授業ではなく、何で判断をするのか?それは「実際に通っていた先輩の合格体験記」です。講習だけなどではなく1年間四谷学院に通って成績を伸ばした生徒の体験記は事情に参考になるでしょう。逆に言えば、体験談の数が少ない予備校は要注意ということです。体験記は先輩の生の声、生の口コミです。良い口コミをしたい!と思えるような受験生活が遅れた証拠でもあります。
ですから、体験談はきっとあなたの予備校選びの良い参考になると思いますよ!
まとめ
大学受験はあなたの人生に大きく関わる一大イベントです。
自然と塾・予備校選びにも力が入ってくるところでしょう。
体験授業もいいですが、まずは気になるところの予備校の話を聞きに行ってみましょう。雰囲気や授業の進め方など、しっかりと比較して、納得できる環境・方法で志望校に合格してほしいと思います。
四谷学院には、あなたの学力を飛躍させる独自の方法論があります。
ぜひ個別相談会にご参加ください。