こんにちは、四谷学院の受験コンサルタント、田中です。
受験シーズンが迫るこの時期、塾や予備校では冬期講習が実施されます。冬は受験生にとっては追い込みシーズンです。そして、高校1年生、2年生にとっても来年を見据えて取り組むべき重要なタイミング。どの学年にとっても、冬期講習にはたくさんのメリットがあります。
そこで今回は、冬期講習の概要と選ぶ際の注意点などを解説します。「冬期講習に通う意味はあるの?」と考えている方は、ぜひ参考になさってください。
目次
冬期講習とは
「冬期講習」とは、冬休みという学校の長期休暇を利用して行われる講習会のことを言います。塾や予備校の通常授業とは別に実施され、志望校対策や学習分野別の授業が行われるなど、集中して効率よく学習することを目的としています。「冬期講座」「冬季講習」など、塾や予備校によって名称は異なります。
大学入試の本格的な受験シーズンは1月頃から始まりますから、冬期講習は受験シーズンの始まりです。
それと同時に、高校2年生にとっては受験生になるための最後の準備期間と言えます。
大学受験のプロである予備校や塾に通うことで、独学よりも効率・効果の側面でより充実した受験対策を行えますから、多くの高校生・浪人生が冬期講習を活用しています。
高校生が冬期講習に行く5つのメリット
メリット1.生活リズムを崩さない
短い期間なのにイベントがたくさんある年末年始。ちょうどその期間にあたる冬休みはクリスマスやお正月などの誘惑も多く、生活リズムが狂いがちな時期です。この時期、冬期講習に通うことで、生活リズムを守り、整えることができます。自習室なども上手に活用できるとさらに学習効果がアップできますね。
受験生は午前中がカギ
多くの場合、大学入学試験は午前中から行われます。中には朝早い時間から入試が行われる大学もありますから、試験本番を最高の状態で迎えられるように生活リズムを整えておくことは非常に重要です。家族にも協力してもらいながら、食事や睡眠時間なども意識して、試験当日をベストの状態で臨めるような生活のベースをつくっておきましょう。
メリット2.苦手を克服できる
苦手な学習テーマがあるなら、冬期講習で確実に克服しておきましょう。苦手の克服は一人では難しいものですから、これまで独学で頑張ってきた人でも、受験直前期の今、冬期講習で確実に苦手をつぶしておく必要があります。
ほとんどの予備校や塾では、冬期講習はテーマごと・分野ごとの授業が用意されていますから、効率よく苦手をなくすために必要な講座を確実に選択できるとよいですね。
さらに得意を伸ばしていく
「苦手」と「得意」は表裏一体。苦手を克服しようと頑張ったら得意科目になった!というのもよく聞く話です。得意分野をもつことは、大学入試の大きなアドバンテージになります。確実に解ける問題を確実に得点する、さらに得意分野で加点も望めるのであれば、ライバルと大きな差をつけることも可能になります。自信をもって試験本番に臨むためにも、冬期講座で苦手を克服し、さらに得意を伸ばしておきましょう。
メリット3.志望校対策ができる
学校の定期試験や実力テストでは得点できるが、大学別模試での判定がよくない、過去問題などで記述問題について自己採点以外での丸付けをしていない、ということがあれば注意が必要です。大学ごとの入試の特色を的確にとらえることができていなかったり記述試験対策がうまくできていなかったりする可能性が高いからです。冬期講習で「志望校別対策」の講座を活用して、志望校へ照準を合わせましょう。
過去問対策を始めるベストの時期は?
高校1,2年生にぜひ知っていただきたいこと、それは「過去問対策をスタートするタイミングは人それぞれ」ということです。一律に「いつから始めればいい」というわけではありません。「あなたの学習進捗なら…」「志望校がここだから…」など、一人ひとりに応じてベストなタイミングがありますので、早めに学習相談できる環境づくりをしておけるとよいでしょう。冬期講習では、受験のプロである講師や先生と、これからの学習計画の相談をスタートしておくことを強くお勧めします。
メリット4.モチベーションを高める
受験生は、年が明ければすぐに大学入学共通テストがありますね。そして各大学の試験も続々と行われ、怒涛の受験シーズン本番に突入していきます。体調を崩さず、本番で実力を100%発揮できるようにするためにも、受験生としてのモチベーションをしっかり維持していきたいもの。冬期講習を活用してラストスパートをかけましょう。
高校1・2年生は意識改革
高校1年生2年生の場合、冬期講習を利用して1年間の総復習を行うことができます。特に苦手科目は、早めに対策をスタートするに越したことはありません。
また、「高3生になると受験生!」と思っている方もいると思いますが、実は高2の冬はターニングポイントの1つです。現役で難関大学に合格している先輩の多くは、「高2の冬から受験勉強を本格的にスタート」させている、というデータがあります。
※四谷学院調べ
高2の冬は受験本番までちょうど1年。ここを受験のスタートと定めることで、勉強へのモチベーションをぐっと上げ、「受験生」へのスムーズな移行が実現できます。
メリット5.最新情報を集める
大学受験は情報戦でもあります。特に受験生は、試験本番まで残り日数が少なくなっていますから、戦略的に学習を進めていく必要性がより高まってきます。現在の成績をもとに、どういった受験スケジュールを組むべきかを考え、年明けの共通テストまでに優先して勉強すべき部分を決め、学習計画を立てていくことが求められます。
合格した先輩たちのデータの分析など、塾や予備校といった受験のプロの力を借りることで、あなたの合格可能性をより高めることができるでしょう。
受験への不安を軽減
どれだけ頑張っていても、日々不安が大きくなっていくのがこの時期。大学受験にはプレッシャーがつきものです。今何をすべきかが明確になれば、不安も和らぐことでしょう。過度の緊張は勉強に悪影響を与えますから、冬のこの時期、最新情報と的確な自己分析で勉強にまい進できる環境づくりをしていきたいものです。
予備校・塾選びの注意点~冬期講習の場合
冬期講習に行く理由、メリットを紹介しましたが、冬期講習の塾・予備校選びには注意点があります。
それは「冬期講習の目的を明確にする」ことです。
様々な予備校・塾で冬期講習が実施されています。先ほど挙げた冬期講習のメリットがしっかり感じられるように、あなたにとっての譲れないものは何かを考えて優先順位<をつけてみるとよいでしょう。
例えば…こんな目的が考えられます。
「苦手分野を絶対克服するぞ!」
「わからない部分は先生に徹底的に質問したい!」
「受験の不安を軽くするためにプロに相談したい」
「まずは勉強の習慣をつけたい!」
「冬休み中、好きな時に自習室を使いしたい!」
自分のやりたいことがその予備校・塾で実現できるのかを事前に確認しましょう。
つい「みんなが行っているから」「有名だから」という理由だけで塾や予備校を選びがちですが、それだけでなく、あなたの望むものが得られるかどうかを最優先に考えてみるとよいでしょう。
実は個別指導もお勧め
クラス授業で行われる冬期講習の場合、仲間がいることでモチベーションを上げることができます。その一方で、周りと自分を過剰に比較してしまい、自信をなくしてしまうケースも。特にこれまで塾や予備校に通ったことがなくて、勉強に苦手意識があったりブランクがあったりするとなおさらです。そうした場合には、「個別指導の冬期講習」という選択肢もあります。
マンツーマン指導であれば、周りを気にせず勉強に集中できますし、質問もしやすく、塾や予備校に通うことのハードルも下がります。受験生の場合には、目的が明確であればあるほど、効果も高いといえます。
高校1年生2年生の場合には、冬期講習の後はクラス授業に変更したり、個別とクラスを併用したり、あるいはそのまま個別指導を続けるなど、柔軟に考えておくとよいでしょう。
オンライン講習も近年人気
最近では、「オンラインの冬期講習」も増えてきました。クラスでの集団授業をオンラインで視聴する「映像授業」や個別指導のオンラインもあります。
いずれも、通学コースの冬期講座と同じように、冬休みの間だけ集中的学習していきます。校舎に通学する必要がなく、自分の好きな時間に受講できるオンラインは最近人気の受講スタイルになっています。
「冬期講習の徹底解説!5つのメリットと塾・予備校選びの注意点」まとめ
今回は、確実に成績を上げるための冬期講習のメリットと活用法を紹介しました。
夏休みや冬休みといった学校の長期休暇は、苦手を克服したい高校生や第一志望合格のために頑張りたい受験生にとって重要な時期です。休みの過ごし方で、成績に大きく差が付きますから、講習の選び方がカギを握ることになります。
高校3年生高卒生のラストスパートはもちろん、高校1年生、2年生は、学校の授業とは違う緊張感があり、受験生モードにいち早く切り替わっていくことも期待できますよ。
冬期講習選びの際には、口コミ・評判だけでなく、自分の目で確かめてから入学されることを強くお勧めします。
四谷学院では、個別相談会を実施しています。ほかにはないシステムですから、直接聞いていただくのが一番確実です!オンライン説明会も実施していますので、お気軽にご参加ください。