こんにちは!四谷学院の奥野です。
東京農工大学は、農学部・工学部の2学部で構成されている国立大学です。1874年設立の内務省勧業寮内藤新宿出張所が前身。出張所内の駒場農学校は東京大学農学部の起源にもなっており、両大学の起源には深いつながりがあるといえます。
東京農工大学は、2019年8月からSDGsの達成や石油ベースプラスチックゼロに向けて「農工大プラスチック削減5Rキャンパス」活動を実施するなど、独自のユニークな取り組みを行っている大学です。
この記事では、東京農工大学の入試の特徴や難易度、倍率、東京農工大学に合格するための効率的な勉強方法を紹介します。
東京農工大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事に記載されている情報は2024年3月6日現在のものです。最新の情報は大学公式サイトにて必ずご確認ください。
目次
東京農工大学の概要
冒頭でもふれたように、東京農工大学は農学部と工学部の2学部を有する大学です。農学部は5つの学科で構成されており、農学や環境科学、生命科学、獣医学に関する知識を学べます。
一方の工学部は、6つの学科で構成されています。持続可能な社会の実現へと生かせるような、工学分野の知識・技術を学ぶことが可能です。
大学名:東京農工大学
設立年:1874年
学生数:3,760名(2023年5月1日時点)
所在地:
・府中キャンパス
〒183-8538 東京都府中市晴見町3-8-1
・小金井キャンパス
〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16
SNS
Facebook:tuat.nokodai
Instagram:tuat_hakkenkoken
X(旧Twitter):@TUAT_all
YouTubeチャンネル:東京農工大学
東京農工大学の学部別偏差値と難易度(レベル)
Benesse「マナビジョン」のデータでは、2024年3月6日現在の東京農工大学の偏差値は59~68、大学入学共通テストの得点率は72~87%となっています。
また、学部ごとの偏差値は以下のとおりです。
学部 | 偏差値範囲 |
工学部 | 59~64 |
農学部 | 59~68 |
参照:東京農工大学/偏差値・入試難易度【2023年度入試・2022年進研模試情報最新】|マナビジョン|Benesseの大学受験・進学情報
偏差値は学部・学科などにより異なりますが、東京農工大学の全体的な難易度は国立大学のなかだと標準レベルといえます。
偏差値64前後まで上げられれば、合格を目指すことは難しくないでしょう。
東京農工大学と近い偏差値・難易度(レベル)の大学
ここでは、東京農工大学と近い偏差値・難易度(レベル)の大学をいくつか紹介します。
■偏差値の近い大学「工学部」
大阪工業大学 工学部(偏差値49~57)
関西学院大学 工学部(偏差値55~63)
工学院大学 工学部(偏差値55~58)
■偏差値の近い大学「農学部」
東京農業大学 農学部(偏差値54~59)
明治大学 農学部(偏差値61~66)
名城大学 農学部(偏差値53~61)
東京農工大学入試の特徴
東京農工大学には複数の選抜方式がありますが、ここでは一部を取り上げて紹介します。
一般選抜
東京農工大学で、最も受験者数の多い選抜方式です。大学入学共通テストで大学が指定する教科を受験したあと、個別学力検査(前期日程または後期日程)を受験します。
総合型選抜ゼミナール入試
農学部環境資源科学科のみで実施される方式です。一般選抜では評価が難しい専門分野への適性などを測るため、大学入学共通テストの成績や出願書類、ゼミナールの結果、面接をもとに選考を行います。
総合型選抜SAIL入試
工学部の生命工学科と生体医用システム工学科、化学物理工学科、機械システム工学科、知能情報システム工学科で実施される方式です。
学科によって選考方法は異なりますが、どの学科においても特別活動レポートに関するプレゼンテーションと、その内容に関する質疑応答を含む面接が実施されます。大学入学共通テストや個別学力検査は課されません。
上記以外に、学校推薦型選抜や私費外国人留学生入試なども行われています。詳しくは入学者選抜要項でご確認ください。
東京農工大学の入試科目別の出題範囲とその対策
東京農工大学の入試対策をするためには、試験問題の特徴や傾向をつかむことが大切です。
ここでは、一般選抜(前期日程)の個別学力検査における入試科目の特徴を紹介します。
一般選抜(前期日程)の個別学力検査で受験する教科は、農学部・工学部ともに「英語」「数学」「理科」の3教科で、学部・学科によって選択科目が異なります。
英語の対策と勉強法
難易度はそれほど高くなく素直な問題が多いとされていますが、時間内に解答できるように練習しておきましょう。
長文読解の設問は日本語と英語で書かれており、内容の理解が必要な問題や空欄補充問題など、オーソドックスな問題が中心です。
会話文の設問は英語で、正誤問題や空欄補充問題、会話文に関する文字数指定の英作文などが出されます。
英作文は差が付きやすいので、よく出る言い回しや文法を意識しながら、継続的に英作文のトレーニングを積んでおきましょう。
数学の対策と勉強法
理系大学の入試のなかでは標準レベルの問題で、試験時間120分と十分に時間が設けられていることから、ミスなく解答することが重要になるでしょう。
微分積分がよく出題される傾向にあります。計算力を必要とする問題が多いため、教科書の内容をしっかりと学習して基礎を押さえ、演習を重ねることが大切です。
理科の対策と勉強法
理科では、物理・化学・生物のなかから指定または選択した2科目を、試験時間160分のうちに解きます。
標準的なレベルの問題もありますが、なかにはやや難しいレベルや難しいレベルの問題もあるため、過去問などで慣れておくと安心です。
物理では、難問に時間を費やすのではなく、標準レベルの問題をしっかりと解答できるようにすることが重要です。
考察力が求められる問題や作図問題もあるので、基本的な物理法則をしっかりと身に付けておきましょう。
化学は全体的に問題文が長いのが特徴で、問題の内容を素早く理解する必要があります。問題文の重要な個所にチェックを入れるなど、読み方を自分なりに工夫してください。
生物も問題文がやや長めなため、読解力が求められます。
過去問などを使って、時間内に解き切るように練習を重ねるとよいでしょう。
東京農工大学試験の概要
ここからは、東京農工大学の入試概要について解説します。
出願資格について
東京農工大学の出願資格は選抜方式によって異なるため、ここでは受験者数が最も多い一般選抜(前期・後期)の出願資格を紹介します。
一般選抜では出願資格を、「志願する学部・学科が指定する大学入学共通テストの教科・科目をすべて受験し、かつ以下のいずれかに該当する者」としています。
- 高等学校または中等教育学校を卒業した者および入学年の3月までに卒業見込みの者
- 通常の課程による12年の学校教育を修了した者および入学年の3月までに修了見込みの者
- 学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力がある者および入学年の3月31日までに所定の要件に該当する見込みのある者
なお、上記の(3)の項目に該当する場合はさらに細かく要件が決められているため、入学者選抜要項などで詳細を確認してください。
入試日と出願の受付期限
大学入学共通テストの出願日は2023年9月25日(月)~10月5日(木)、試験日は2024年1月13日(土)と1月14日(日)です。
また、東京農工大学の出願期間や入試日は選抜方式によって異なり、以下のようになっています。
選抜方式 | 出願期間 | 入試日等 |
一般選抜(前期日程) | 2024年1月22日(月)~2月2日(金) | 2024年2月25日(日) |
一般選抜(後期日程) | 2024年3月12日(火) | |
総合型選抜ゼミナール入試 | 2023年10月6日(金)~10月12日(木) | 第一次選考:2023年11月10日(金) 第二次選考:2023年11月25日(土) |
綜合型選抜SAIL入試 | 2023年9月1日(金)~9月8日(金) | 第一次選考:2023年9月15日(金) 第二次選考:2023年9月29日(金) |
学校推薦型選抜 | 2024年1月18日(木)~1月24日(水) | 合格発表日:2024年2月13日(火) |
参照:東京農工大学 令和6(2024)年度入学者選抜要項
入試科目や配点
東京農工大学は、一般選抜(前期日程)の個別学力検査の試験科目は英語・数学・理科となっています。
ここでは参考として、農学部における大学入学共通テストと一般選抜(前期日程)の試験科目や配点などを紹介します。
なお、以下のデータはすべて2024年3月6日現在のものです。
<農学部の大学入学共通テスト受験科目・配点>
教科 | 対象学科 | 科目 | 配点 |
国語 | 全学科 | 「国語」 | 200 |
地理歴史公民 | 全学科 | 「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理,政治・経済」から1科目選択 | 100 |
数学 | 全学科 | 「数学Ⅰ・数学A」必須 「数学Ⅱ・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」から1科目選択 | 200 |
理科 | 生物生産学科 応用生物科学科 環境資源科学科 地域生態システム学科 | 「物理」「化学」「生物」「地学」から2科目選択 | 200 |
共同獣医学科 | 「物理」「化学」「生物」から2科目選択 | ||
外国語 | 全学科 | 「英語(リスニングを含む)」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」から1科目選択 | 200 |
<農学部の個別学力検査受験科目・配点>
教科 | 科目 | 配点 |
理科 | 「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から2科目選択 | 各150 |
外国語 | 「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」「英語会話」 | 200 |
数学 | 「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B(数列・ベクトル)」 | 200 |
合計点数 | 1600(大学入学共通テスト900+個別学力検査700) |
出願者数や合格者数のデータ
東京農工大学の出願者数や合格者数は、以下のとおりです。なお、ここでは2023年度における一般選抜の結果を取り上げています。
学部 | 実質倍率 | 受験者数 | 合格者数 |
農学部(前期) | 2.9 | 621 | 214 |
農学部(後期) | 3.6 | 285 | 79 |
工学部(前期) | 2.9 | 866 | 294 |
工学部(後期) | 2.9 | 725 | 252 |
東京農工大学の受験料と学費目安
東京農工大学の受験料は、17,000円です。入学する場合には、入学料282,000円と授業料(年額)642,960円がかかります。
東京農工大学卒業後の進路
2021年度卒業生の進路状況を見ると、22%が就職しており、多くの学生が進学していることがわかります。
おもな就職先には、製造業や情報通信業、学術研究専門・技術サービス業、農業・林業などがあります。
東京農工大学が気になった人はオープンキャンパスや学科説明会へ
東京農工大学を志望する方は、オープンキャンパスや学科説明会などへ積極的に参加しましょう。
これらのイベントは、学校の雰囲気や授業の様子などを直接確認できる貴重な機会であり、入学に関する情報や学部・学科の情報を詳しく知ることができます。
疑問点や不安点がある場合は、教員や在校生に質問して解消することもできるでしょう。
東京農工大学に合格するための勉強方法
ここからは、東京農工大学に合格するための学習方法を紹介します。
東京農工大学に入るにはどのような対策をすればいい?
東京農工大学の入試の特徴として、大学入学共通テストの配点比率が高い点が挙げられます。
農学部では、大学入学共通テストと個別学力検査の比率がおよそ1:0.8、工学部では1:1となっており、大学入学共通テストでいかに失点を抑えるかが重要になります。
また個別学力検査では、理科の問題文にボリュームがあるため、問題文の内容を素早く理解できるように練習することが大切です。過去問で出題形式をつかんでおきましょう。
大学入学共通テスト・個別学力検査ともに、受験生は志望する学部・学科で求められる学習内容に絞り込んで勉強して入試に臨むため、小さなミスが合否を分けることになりかねません。
基礎を徹底することはもちろん、どれだけミスなく解けるかが重要になります。
受験期の過ごし方
高校3年生の1年間をどのように過ごすかで、志望校への合否が左右されます。
そのため、やみくもに勉強するのではなく、年間のスケジュールを立てて受験勉強を進めることが大切です。
- 春(4~5月):基礎を徹底する時期です。教科書の内容を丁寧に学習しつつ、単語や用語など暗記が必要なものに取りかかりましょう。また、夏からの学習に備えて、苦手分野の洗い出しもしておくのがおすすめです。
- 夏(6~8月):苦手分野を克服する時期です。まとまった時間が取れるので、自分に必要な学習に取り組みやすくなります。夏休みには「一日に問題集を○ページ進める」など短期間のスケジュールを立てて、成績アップを狙いましょう。
- 秋(9~11月):大学入学共通テストの対策に取りかかる時期です。大学入学共通テストの範囲を押さえておけば、私立大学入試の対策にもなります。基礎固めをしつつ、応用力も磨いていきましょう。
- 冬(12月~):過去問を集中的に解いて、演習を積む時期です。ミスを減らすために、時間配分に注意して問題を解く練習をしましょう。繰り返し演習し、最後の仕上げをします。
東京農工大学を目指すなら予備校を使って入試対策をしよう
1人で受験勉強に取り組むのは、継続する意志と情報収集力がないと、かなり厳しい戦いになってしまいます。
そのため、スムーズに東京農工大学の受験勉強を進めるには、予備校に通うのがおすすめだといえます。
ただし「予備校にさえ通っていれば安心」とも言い切れません。その理由は、集団授業にあります。
多くの予備校では、大勢の生徒が集まって同じ授業を受ける集団授業形式をとっています。この形式では、講師の授業を受け身で聞いてわかった気になっている場合もあり、そのままでは知識が定着しないことがあります。
授業で理解できなかったところは自分で講師に聞きに行くような積極性がないと、思うような学習の効果を得られない可能性があるでしょう。
四谷学院のカリキュラムのご案内
予備校の集団授業にありがちなデメリットは、四谷学院の「ダブル教育」でカバーできます。ダブル教育の2つのポイントである、科目別能力別授業と55段階個別指導について見ていきましょう。
科目別能力別授業
予備校の多くは、志望校やテストの得点によってクラス分けを行います。
しかしそれでは、苦手な科目の授業についていけない、得意な科目の授業内容が物足りないなど 「科目ごとのレベルの不一致」が起こることになりかねません。
四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力をもとにクラス分けを行うのが特徴です。
科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられるため、授業の内容を無理なく理解でき、効率的に理解力アップが目指せます。
55段階個別指導
科目別能力別授業で得た理解力を生かし、解答力につなげるのが55段階個別指導です。
55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底的に分析して作成された55テストをもとに、理解に穴があるところや表現が不適切なところなどがないか、解答力が身に付いているかを確認しながら、級を進めていきます。
中学1年生レベルから東大レベルまでの55段階を、効率よく学べるように個別指導をしています。
東京農工大学に合格するには丁寧に解く力が重要!
【東京農工大学の入試概要】
- 大学入学共通テストの配点比率が高い。
- 全体的に難易度は標準レベルになっているが、問題文が長く読解力が必要な教科もある。
【東京農工大学の入試データまとめ】
- 実質倍率は一般選抜で農学部2.9倍(前期)3.6倍(後期)、工学部2.9倍(前期・後期)。学部・学科により差がある。
【勉強方法まとめ】
- 大学入学共通テスト対策を十分に行って失点を防ぐこと、個別学力検査の出題形式や範囲に慣れておくことが大切。
- 試験時間内にしっかり解答できるよう、時間配分の練習は必須。
東京農工大学の入試対策としては、基礎を徹底したうえで、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になります。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育」。
自分の学習レベルに合った授業で、効率的な理解力・解答力の向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事でご紹介した情報は2024年3月6日現在のものです。最新の情報は大学公式サイトにて必ずご確認ください。
失敗しない予備校選びは相談会・説明会参加が重要!
予備校選びは、大学受験の合否に影響することが考えられます。インターネットで得られる情報には限りがあるため、実際に説明会に参加して自分に合った予備校を選びましょう。
以下の記事では、予備校の説明会について詳しく解説しています。説明会に参加する際の疑問や不安を解消するためにも、ぜひご一読ください。