通信制高校に転校!そこから大学進学を目指すための「受験戦略」とは?

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こんにちは、四谷学院の受験コンサルタント、田中です。
通信制高校に通っている人が大学進学を目指す場合、「通信制高校は、全日制高校と比べて大学受験で不利になるのでは?」という疑問を耳にします。通信制高校は、「まずは高校を卒業すること」を目的としている人が多く、そのための自宅での勉強をサポートしてくれる「サポート校」も利用されています。その一方で、近年では通信制高校からの大学進学を目指す方も増加しており、大学受験対策を行う通信制高校も多くなっています。
しかし、いくら対策をしてくれるといっても、本当に通信制高校から大学合格できるのか?どのような勉強をしていけばいいのか?と不安に感じる方も多いでしょう。

そこで今回は、通信制高校からの大学合格を目指す方の「受験戦略」を考えていきます。

通信制高校に転校した理由

最初から通信制高校に進学するのではなく、「全日制高校から通信制高校に転入する」というケースがあります。大学受験予備校の四谷学院に通っている通信高校の生徒さんの中にもよく見られます。全日制高校に通っていた途中で通信制高校に転校する理由はそれぞれですが、以下のような理由が多いようです。

・精神面の不調(人間関係など)のため。
・病気で通学が困難になったため。
・学業以外の活動を行うため。

高校に復学する際には、「別の形で高校に在籍したい」ということで、通信制高校が選ばれることがあります。

大学進学のための通信制高校選び

「大学進学を目指すための通信制高校選び」という観点からみると、いくつかポイントがあります。

(1) 大学進学率が高いか
(2) 学校の勉強サポートが充実しているか
(3) 自由度が高く、学校に縛られず大学受験対策ができるか

それぞれ詳しく見ていきます。

(1)大学進学率が高い

「大学進学率」とは、その通信制高校の生徒が、どのくらいの割合で大学進学をしているのか、という数字です。大学進学を目指す高校生にとって、大学進学率が高い通信制高校は魅力的です。しかし、進学実績を見てみると、大半は指定校推薦であることもあるんです。そのような学校の場合は、指定校枠がない大学への進学は厳しい、難関大学の合格は難しい、ということになります。

通信制高校から推薦入試で国公立大学や難関私立大学に合格する事例もありますが、通信制高校の進学実績として公表されているデータを見てみると、有名大学への進学は毎年1~2名ほど。指定校枠のある大学一覧を見ても、偏差値40程度の大学が多くを占めています。また、たくさんの指定校枠があることをアピールしている通信制高校の場合でも、指定校一覧にはほとんど名前を知らないような大学も多く含まれていることがわかります。

一般選抜を視野に入れた場合、通信制高校で行われる進学指導や学習指導だけでは不足することが多く、その点を不安視している声がよく聞かれます。特に国公立大学を目指す場合には、なかなか対策しにくい環境と言えるでしょう。「大学進学率」の数字だけでなく、どんな形での進学であったか(指定校制か一般選抜か)、どこの大学に進学しているかという点も、確認しておくとよいでしょう。

指定校枠が多い通信制高校の一例
  • クラーク記念国際高等学校
  • 指定校推薦枠は1400超と非常に多く、国公立大学や難関私立大学への進学実績もあります。国際教育に力を入れており、300以上の大学や専門学校と提携しています。

  • 第一学院高等学校
  • 2021年度の指定校推薦の実績としては、四年制大学244校・短期大学92校・専門学校286校です。進学コースを設けており、大学や専門学校との提携が多く、指定校推薦や公募推薦で進学できます。

  • 翔洋学園高等学校
  • 指定校推薦は約200校で、2021年度は国公立大学の合格者を輩出しました。独自の「進路探求プログラム」で夢の実現をサポートし、エントリーシートや小論文、面接などの対策も行います。

  • ルネサンス高校グループ
  • 進学コースを設けており、全国の大学・短大の指定校推薦枠多数です。2021年度は国公立大学や難関私立大学の多数合格しています。

    (2)学校の勉強サポートが充実している

    一般的に、通信制高校は登校日がとても少ないという特徴があります。全日制高校の場合、平日は基本的に毎日登校しますが、通信制高校の場合には、週3日ほど通学する学校もあれば、年間登校日は10日というようなコースもあります。すると、自分で勉強を進めていくにしても、分からないところを先生に聞きにくい環境となりますから、一人で受験勉強がなかなか進めにくい可能性が高いと言えるでしょう。
    また、通信制高校は授業がなく、その代わりレポート課題などが課されますが、その内容は易しく、学校での勉強が大学受験のための勉強に直結しないこともあります。
    こうした点から、別途、大学受験のためのサポートあるかどうか、あるとすればどんな内容か、という点も確認する必要があります。

    (3)学校に縛られず大学受験対策ができる

    通信制高校の最大のメリットは、自由度が高いということです。ある通信制高校では、月2回のレポート提出、年に1~2回のテストがあり、通学日数は月2日程度でした。なかには通学は週2日とか、レポート回数も多くボリュームもあるという高校もあるでしょうが、基本、毎日登校、各学期で中間テスト・期末テストがあり、そのほかに学校行事もあるという全日制高校に比べると、制約が非常に少ないということがお分かりいただけるでしょう。
    学校以外に自分の趣味の時間を作る、大学受験のための準備をするなど、生活リズムも含めてあなたの目標やテンポに合わせて過ごすことができます。

    大学合格のためにやるべき3つのこと

    志望大学・受験科目の選択ポイントイメージ画像

    多くの通信制高校において共通するのが、(3)学校に縛られず大学受験対策ができるというポイントです。
    その一方で、残りの2つ、(2)大学進学率が高いか(3)学校の勉強サポートが充実しているか、については高校ごとにかなり差があります。

    もしも、あなたの通っている通信制高校では大学受験対策が難しいかもしれない、と思った時には、どうしたらよいでしょうか?
    これまで多くの通信制高校生の大学合格をサポートしてきた「大学受験のプロ」の観点から3つのことを提案します。

    基礎を学ぶこと

    全日制高校でも、通信制高校でも、大学受験のために予備校や塾に通うのはすでに一般的となっています。が、「基礎学力」を身につけることも重要となってきます。入試本番でも、模試でも、出題される問題はいわば「基礎のカタマリ」基礎がしっかりできていれば確実に得点することができるからです。

    しかし、これまであまり勉強経験がない場合には、「塾の授業についていけない」「予備校に行っても自分のレベルにあったコースがない」という悩みも出てくるでしょう。

    そこで、まずは勉強の土台となる基礎を大切にして勉強することをお勧めします。
    もしも、中学レベルの英語に穴がありそうだなと感じるのであれば、そこからやり直すこと!一見遠回りに見えますが、大学受験においては必要なことです。通信制高校での勉強と受験対策の勉強では、大きな難易度の差がありますが、「基本を大切にする」というスタートラインは同じです。

    大学受験の情報集め

    通信制高校においても、希望すれば相談には親身に乗ってくれる学校がほとんどです。しかし、講師のレベルは高くないので受験レベルまでの学力を伸ばすのは難しいですし、一般入試の実績が少ない通信制高校では、受験情報も不十分かもしれません。

    大学受験は情報戦という側面もあります。
    例えば、志望学部が決まっていれば、得意科目の配点比率が高い大学をピックアップすることもできます。多くの大学では複数の選抜方式がありますので、併願する場合にも、あなたが最も有利になる方法を選んでいきたいですよね。しっかりと必要な情報を集めること。そのために、できるだけ早く志望校を決めること。そうすることで、戦略的に受験勉強に取り組んでいくことができます。

    学習習慣をつける

    通信制高校のメリット「自由になる時間が多い」。このメリットを100%効果的に使うためには、学習習慣をつけることが重要です。時間があっても、だらだら過ごしてしまってはもったいない!何時から何時までは勉強する、いつまでにテキストのここまで終わらせるなど、拘束時間や学習計画を立てる必要があります。そうした毎日の繰り返しで、学習習慣をつけることができます。
    一人で頑張ってもついつい甘えてしまう人がほとんどです。上手に切り返して、継続して勉強できるようにしていくためにも、塾や予備校をうまく使うのがおススメです。

    受験勉強は一人でやるものではない

    実際に大学受験をするのはあなたです。誰も変わってあげることはできません。しかし、受験勉強は一人でやるものではありません!先生に質問をしたり、受験コンサルタントに相談をしたり。あるいは家族に励ましてもらったり。一人で抱え込む必要は全くないんです。
    受験勉強は孤独を感じがちですが、いつでも自分の味方になってくれる人がいるということは、心のよりどころになります。家族や友達以外で、相談先がある、しかも大学受験のプロ!となれば、安心感が全然違うでしょう。勉強がうまくいかずつらいときにも、「大丈夫、あなたならできる!」という前向きなメッセージをもらうことで、またもう少し頑張ることができます。

    通信制高校からの大学受験をサポートしてくれる予備校や塾に通うことで、順調に、そして楽しく大学受験まで走り抜けることでしょう。通信制高校のメリットを生かして、自分の今の学力レベルや学習ペースに合わせて指導を受けられる塾・予備校を選んでほしいと思います。

    まとめ

    通信制高校ら大学進学への合格戦略とは
  • 学校の勉強と受験勉強の「レベル」が違うことを知ろう
  • まずは基礎を身に着けよう
  • 大学受験のプロに情報面・学習面でサポートしてもらおう
  • 通信制高校からの大学合格に実績のある「四谷学院」のガイダンスに気軽に参加しましょう!以下をクリック!オンラインで参加できます。

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