「東京工業大学受験の難易度はどれくらい?」
「東京工業大学合格に向けての勉強法はどうしたら?」
と思う人は多いでしょう。
超難関国立大学の一つである東京工業大学の難易度は非常に高いといえます。東工大に合格するためには、弱点のない基礎力と実戦力が要求されます。
この記事では、東工大の入試問題で問われる能力、東工大試験の概要、および東工大に合格するための勉強方法について解説します。
※本記事に記載されている情報は2022年8月12日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
東京工業大学の入試問題で問われる能力
東京工業大学の入試問題で問われるのはどのような能力なのでしょうか? 最初に、東工大はどのような人材(学生)を望んでいるのか、東工大入試の特徴、各科目の試験問題の特徴、および東工大入試の難易度について見ていきましょう。
東京工業大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか
東京工業大学の「入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)」によれば、東工大は「求める人材像」として、
「科学技術への知的好奇心や探究心と社会に貢献したいという志を有し、その基本的概念や基礎知識とそれを活用できる力を身に付けた人材を求めます」
としています。また、「求める力」として、以下の4つを挙げています。
- 専門力 :理数系分野に関する基本的概念や基礎知識
- 教養力 :社会に関する基礎的知識と語学力
- コミュニケーション力 :自らの考えを具体的に表現できる力
- 展開力 :論理的に思考して自らの知識を活用できる力
引用:東京工業大学HP
東京工業大学入試の特徴
東京工業大学は、東大・京大・一橋大と並ぶ国立大学の難関校だといわれています。出題される問題も難問が多く、東工大の受験に合格するためには、弱点のない基礎力とともに高い解答力が必要とされるでしょう。
東工大入試の前期日程では、2段階選抜が実施される場合があり、その場合は大学入学共通テストの得点で第1次選抜を通過した人のみ、個別学力検査を受験します。最終的な合否の判定は個別学力検査の成績と調査書を総合的に判断して行われますので、個別学力検査に向けての対策は、東工大の場合には特に重要といえるでしょう。
大学入学共通テストに関しては、模試で8割程度がコンスタントに得点できるようになれば、あとは個別学力検査の対策に力を入れましょう。
各科目の試験問題の特徴
東京工業大学入試の試験問題の特徴を、科目ごとに見ていきましょう。
数学
東工大の入試において数学は大きなポイントです。個別学力試験の総点が750点であるところ、4割となる300点が数学に配点されています。また、試験時間は180分の長丁場で、出題は5問ですので1問あたり36分をかけることができます。この配点および試験時間から、東工大が数学をいかに重視しているかがうかがわれ、、数学の得点率が合否と直結することになります。
東工大の数学では、3~4問に数Ⅲの内容が含まれており、そのうち2~3問は微積分の出題です。数列の極限、複素数、整数なども頻出範囲なので、押さえておきましょう。
東工大数学の対策法は基礎力を十分に高め、公式は自分で導出してみるなど、数学の本質にどれだけ迫ることができるかを問うことが大切です。経験値と発想力が求められるので、東工大だけでなく他の難関大学の過去問研究は欠かせません。
物理
東工大の物理は、試験時間は120分、大問は3問です。例年、1問目が力学、2問目が電磁気学の出題で、3問目に熱力学と波動のいずれかが出題されています。頻出分野は、力学は単振動、電磁気は電磁誘導などです。
東工大物理の問題はいずれも重厚なもので、問題の読解力も求められます。東大や京大といった、良問の多い難関大学の過去問を活用するのもおすすめです。
化学
東工大の化学は、試験時間は120分、大問3問から構成され、理論化学・有機化学・無機化学のそれぞれからまんべんなく出題されます。
正誤問題では正解が複数ある場合もあり、消去法で解答を導くことはできません。また計算問題は解答スピードも重要になります。知識に抜けがあると間違いやすいため、根本的な理解をしっかりと固めることが大切です。
英語
東工大の英語は、試験時間は90分で長文問題2問が出題されます。
文章の量が多いことが特徴で、2問で2,000語を超えるほどのものとなります。細かな内容一致問題が出題されることもありますので、速読と精読をバランス良く組み合わせながら英文を読む力が要求されます。
東京工業大学入試の難易度
Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、東京工業大学の偏差値は69~71、大学入学共通テストの得点率は78~82%です。
学院ごとの偏差値は以下のとおりです。
学院別 | 偏差値 |
理 | 69 |
工 | 69 |
物質理工 | 69 |
情報理工 | 71 |
生命理工 | 69 |
環境・社会 | 69 |
東京工業大学試験の概要
次に、出願資格や試験科目、合格要件、出願者数や合格者数のデータなど、東工大試験の概要について見ていきます。
出願資格について
東京工業大学の出願資格は、受験年度の大学入学共通テストで指定された教科・科目を受験し、以下の資格に当てはまるもの、とされています。なお、ここで取り上げるのは一般選抜前期日程の出願資格です。
- 高等学校または中等教育学校を卒業した者および入学年の3月に卒業見込みの者
- 通常の課程による12年の学校教育を修了した者および入学年の3月に修了見込みの者
- 学校教育法施行規則第150条の規定により、、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者および入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者
なお3番に該当する条件は6項目あるので、詳しくは最新の募集要項などでご確認ください。
参照:東京工業大学 令和4年一般選抜前期日程学生募集要項(PDF)
試験科目や合格要件
東京工業大学の入試は、前期日程のみです。前期日程では、志願者数が募集人員の4倍を超えた場合、2段階選抜を行います。
まず大学入学共通テストの成績(得点合計)により第1段階選抜が実施され、合格した人のみ個別学力検査を受験します。最終的な合否判定は個別学力検査の成績と調査書の内容を総合して行われます。
前期日程の試験科目と合格要件
前期日程で必要な試験科目と配点は次のとおりです。東京工業大学では、すべての学院で同じ試験内容となっています。
なお、以下のデータはすべて2022年8月12日現在のものです。
参照:東京工業大学 令和4年一般選抜前期日程学生募集要項(PDF)
大学入学共通テストの科目と配点
教科 | 科目 | 配点 |
国語 | 国語 | 200 |
地歴・ 公民 | 世界史B・日本史B・地理B・現代社会・「倫理、政治・経済」から1科目 | 100 |
数学 | 「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」の2科目 | 200 |
理科 | 物理・化学・生物・地学から2科目 | 200 |
外国語 | 英語(リスニング含む)・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語から1科目 | 200 |
合計 | 5教科7科目 | 900 |
個別学力試験の科目と配点
教科 | 科目 | 配点 |
数学 | 数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学B(数列、ベクトル)数学Ⅲ | 300 |
物理 | 物理基礎、物理 | 150 |
化学 | 化学基礎、化学 | 150 |
英語 | コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ | 150 |
合計 | 750 |
出願者数や合格者数のデータ
令和4年度一般選抜前期日程の出願者数や合格者数のデータは以下のとおりです。
学院 | 募集人員 | 志願者数 | 第1次合格者 | 第2次受験者数 | 合格者数 | 志願倍率 | 実質倍率 |
理 | 143 | 641 | 625 | 604 | 150 | 4.5 | 4.0 |
工 | 314 | 1310 | 1284 | 1224 | 321 | 4.2 | 3.8 |
物質理工 | 160 | 420 | 410 | 387 | 167 | 2.6 | 2.3 |
情報理工 | 86 | 774 | 760 | 717 | 89 | 9.0 | 8.2 |
生命理工 | 135 | 302 | 294 | 275 | 149 | 2.2 | 1.8 |
環境・社会理工 | 92 | 355 | 348 | 329 | 97 | 3.9 | 3.4 |
東京工業大学に合格するための勉強方法
東京工業大学に合格するためにはどのような方法で勉強をすればいいのでしょうか? 最後に、東工大に入るには何をすればいいか、受験期の過ごし方、独学で勉強する場合、予備校で勉強する場合、および四谷学院のカリキュラムをご紹介します。
東京工業大学に入るには、何をすればいい?
東工大に入るためには、弱点のない盤石な基礎を固めることが必要です。また、問題の出題傾向に独特のクセがあるために、実戦力を高めることも必要でしょう。
弱点のない盤石な基礎を固める
東工大の、特に数学・物理・化学については、公式を単に暗記しているだけでは歯が立ちません。基礎を、その本質に至るまで深く理解すること、その基礎に抜けがないことが重要です。
基礎の本質的な理解には、学習効果をいかに高められるかが重要でしょう。教科書に取り組む際には、公式を自分で導出してみるなどがおすすめです。
また、友人や先生に不明な点を積極的に質問することも、学習効果を高め本質の理解を助けます。質問することにより自分がわからない点がはっきりすれば、一気に理解が進むからです。
抜けがない基礎を身に付けるには、弱点を克服することが必要です。
東京工業大学の独特な問題に取り組むための実戦力を高める
東工大に合格するためには、限られた試験時間をどのように使うかも重要です。高得点での競争になるために、小さなミスが致命傷となることもあります。ミスを防ぐ正確な答案づくりの方法を学びましょう。
また、東工大の独特なクセがある問題を処理するためには、自分がこれまで取り組んでこなかった超難問が出題された場合に、どうするかを瞬時に判断しなくてはならなくなることもあります。東工大の過去問を分析し、「この問題がでたら捨てる」など、あらかじめ決めておくことも必要となるでしょう。
受験期の過ごし方
東工大に合格するには、受験期の過ごし方が重要です。受験期は、学期ごとに目標を設定して勉強を進めましょう。学期ごとの目標を、さらに月ごと、週ごとの目標にまで落とし込めれば、学習効率はさらに高くなります。
1学期~夏休み
1学期~夏休みの期間は、基礎を固めることに使いましょう。特に、東工大の数学は、数Ⅲで履修する微積の問題が頻出することが特徴です。微積に関してもこの時期にクリアしてしまうのがよいでしょう。
夏休みは、基礎を固めることができる最後のチャンスです。弱点の克服に徹底して取り組みましょう。
2学期
2学期は、固めた基礎を応用し、解答力を高めましょう。この時期には、模試も多く実施されます。模試には積極的に参加し、自分のレベルを知ることとともに試験の雰囲気に慣れましょう。
3学期
3学期は、実戦力を高める期間です。過去問題に徹底して取り組みましょう。過去問題に取り組む際には、本番さながらに時間を計り、時間の使い方を体で覚えてしまうことが必要でしょう。
独学で勉強する場合
独学で勉強する場合に心がける必要があることは、先生に質問する機会を積極的に作ること、および自分で気が付いていない弱点を残してしまわないようにすることです。
先生に質問する機会を積極的に作る
東工大に合格するために必要な「基礎の本質にいたる理解」を得るためには、先生に質問することは有効です。何が分からなかったのかを質問をすることによって明らかにすることができ、理解が大きく進むからです。
独学で勉強する場合には、予備校の先生に質問することはできません。学校の先生に協力してもらうことが必要となるでしょう。
自分が気付いていない弱点を残さない
東工大に合格するには、弱点のない基礎を身に付けなければなりません。ところが自分自身の弱点は、自分ではなかなか見えにくいものです。自分を客観視し、自分の弱点を常に分析することが独学では大切です。
予備校で勉強する場合
予備校で勉強する場合には、「予備校に行っている」というだけで安心してしまうことがあります。しかし、予備校の授業レベルと自分の能力が合っているのか、および先生に対して質問がしやすいかどうかは、常に気を付けていることが重要です。
予備校の授業レベルと自分の能力が合っているか
予備校の授業では一般に、志望校別にクラス分けします。予備校の東工大クラスでは、ハイレベルな授業になるでしょう。しかし、授業のレベルと自分の能力が合っていない場合には、学習効果が十分に高まりません。
もし予備校の授業レベルが高すぎると感じたら、クラス替えを申し出ることも必要かもしれません。
先生に質問がしやすいか
東工大の合格には、先生に質問することにより基礎を本質的に理解することが重要だと上で解説しました。予備校には先生がいますので、積極的に質問しましょう。
しかし、大教室でマイクを使うような授業の場合、先生への質問が「とてもできる雰囲気ではない」こともあります。授業が終わった後に先生のそばへ積極的に行けるようなら良いですが、そうでないなら、個別指導を受けることも検討の余地があるでしょう。
四谷学院のカリキュラムのご案内
四谷学院のカリキュラムは、
- 科目別能力別授業
- 55段階個別指導
の「ダブル教育」により、東工大に合格できる実力を無理なく身に付けることができます。
科目別能力別授業のメリット
「科目別能力別」とは、四谷学院が採用している独特のクラス分けの方法です。科目別能力別にクラス分けをすることで、授業のレベルが自分の能力とぴったり合い、学習効果が高まります。
例えば「国語」なら、「現代文は得意だけれど、古文と漢文は苦手」という場合もあるでしょう。その場合、四谷学院では事前に診断テストを行うことで、現代文は選抜コース、古文と漢文は標準コースなどのように、科目ごとにレベルの違う授業を受けます。
診断テストは毎月実施され、学期の途中でも学力が伸びればクラス替えがあります。常に自分の能力に合った授業が受けられますので学習効果は高くなり、学力を大きくアップできることが、科目別能力別授業のメリットです。
また、四谷学院のクラス授業は、大教室でマイクを使うような大人数のものではありません。高校のクラスのようにアットホームな雰囲気ですので、講師に質問がしやすいこともメリットです。
55段階個別指導のメリット
55段階個別指導は、55の段階に分けた個別指導により、東工大合格に必要な実力を無理なく身に付けるための方法です。毎回小テストを行いますので、自分がどのレベルにあるのかを常に自覚することができ、勉強の対策が立てやすくなります。
個別指導ですので、講師に対してはいくらでも質問できます。それにより、東工大合格に必要な基礎力は、より一層高まります。また、小テストの添削を講師がその場でしてくれますので、自分では見つけられなかった弱点をそのまま残してしまうことも少なくなります。
講師は東工大の問題傾向を熟知しています。そのため、ミスのない答案の作り方や超難問が出題された場合の判断の仕方など、東工大合格に必要な試験テクニックの細かな点に至るまで指導が可能です。
四谷学院のカリキュラムは以上のように、科目別能力別授業と55段階個別指導のダブル教育の採用で、毎年多くの東工大合格者を生み出しています。合格者の喜びの声も多数寄せられています。
まとめ
【東工大の入試問題で問われる能力】
- 東工大は、科学技術への好奇心と基礎知識とを持った人材を求めている。
- 東工大の合格には弱点のない基礎と高い解答力が必要。
【東工大試験の概要】
- 出願資格は高校卒業以上の人、または高校卒業と同等以上の学力があると認められる人。
- 東工大一般選抜前期日程では2段階選抜が行われる場合がある。
- 実質倍率は学院により1.8~8.2、志願倍率は2.2~9.0と差がある(令和4年度一般選抜の場合)。
【東工大に合格するための勉強方法】
- 受験期は学期ごとに目標を設定して勉強を進める。
- 独学で勉強する場合は先生に質問する機会を積極的に作る。
- 予備校で勉強する場合は授業レベルと自分の能力が合っているかに注意する。
- 四谷学院のカリキュラムはダブル教育の効果で東工大合格に必要な学力が無理なく身に付く。
東工大に合格したいと思った場合、四谷学院のダブル教育は自信を持っておすすめできます。まずは資料請求や個別相談会からお問い合わせください。四谷学院のダブル教育の学習効果の高さ、および四谷学院のアットホームな雰囲気を実感していただけると思います。
※本記事でご紹介した情報は2022年8月12日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。