大学受験では、受験教科・受験科目を慎重に選ばなければなりません。大学によって受験に必要な教科・科目が異なるため、早い時期に教科を絞りすぎると選択肢が狭くなってしまうからです。
それでは、教科・科目を選ぶ際にはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
今回は、共通テストの教科・科目と選択できる科目の組み合わせのほか、国公立大学・私立大学のおもな受験教科パターン、そして科目・教科選びのポイントを紹介します。
目次
共通テストは6教科30科目
共通テストの出題科目は、以下の6教科30科目です。国語以外のすべての教科で、科目の選択が可能になっています。
教科 | グループ | 科目 |
国語 | 「国語」 | |
地理歴史 | 「世界史A」「世界史B」 「日本史A」「日本史B」 「地理A」「地理B」 | |
公民 | 「現代社会」「倫理」「政治・経済」 「倫理、政治・経済」 | |
数学 | ① | 「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」 |
② | 「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」 「簿記・会計」「情報関係基礎」 | |
理科 | ① | 「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」 |
② | 「物理」「化学」「生物」「地学」 | |
外国語 | 「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」 |
※上記は令和4年度時点の情報です。最新の実施要項は、文部科学省のページの資料をご確認ください。
地理歴史・公民
地理歴史・公民は、10科目から最大2科目選択できます。ただし、同一名称を含む科目は選択できません。
なお、地歴A(世界史A・日本史A・地理A)を出題科目としている大学は限られています。また、難関大学では、公民の「現代社会」「倫理」「政治・経済」を指定から外している場合があるため、注意が必要です。
2025年度大学入学共通テストから、地理歴史・公民は新しい出題科目で実施されます。
数学
数学は、各グループから1科目ずつ選択できます。
もっとも、「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「簿記・会計」「情報関係基礎」を出題科目から外している大学も少なくありません。選択できる場合でも、条件が付されていることがあるため注意しましょう。
数学も、2025年度大学入学共通テストから新しい科目での出題になります。
理科
理科は、以下のいずれかのパターンで科目を選択します。
A:理科①から2科目
B:理科②から1科目
C:理科①から2科目および理科②から1科目
D:理科②から2科目
ただし、国公立大学理系学部で理科①の選択を認めているケースはほとんどありません。2科目が必須となっている場合も多いため、Dパターンを選択するのが無難です。
一方、国公立大学文系学部は、理科①2科目あるいは理科②1科目で受験できる場合(A・Bパターン)が大多数を占めます。志望校の募集要項をよく確認して、どのパターンを選択するか決定してください。
なお、私立理系の場合は、理科②と考えておけばほぼ大丈夫です。
外国語
外国語は、「英語」・「ドイツ語」・「フランス語」・「中国語」・「韓国語」のなかから1科目選択できます。英語以外の問題冊子の配付を希望する場合は、出願時に申し出が必要です。
大学のタイプ別:受験教科パターン
次は、受験教科パターンを国公立大学・私立大学に分けて解説します。
国公立大学
国公立大学では、文系・理系とも共通テストでは5教科以上必要なのが一般的です。
国公立大学文系学科の例
国語+地理歴史・公民から2科目+数学①②各1科目+理科①2科目+英語
計6教科8科目
国公立大学理系学科の例
国語+地理歴史・公民から1科目+数学①②各1科目+理科②2科目+英語
計5教科7科目
二次試験は、文系では国語・英語・地歴公民または数学の3教科、理系では数学・理科(1~2科目)・英語の3教科が受験教科になっているのが一般的です。難関大学では4教科が課されることもあります。
私立大学
私立大学の共通テスト利用型選抜では、1教科1科目だけで受験できる場合もあれば、5教科7科目が必要な場合もあるなど、各大学で内容がかなり異なります。共通テスト利用型選抜を受ける場合は、募集要項で必要な教科・科目をしっかり確認しておきましょう。
個別選抜では、1~2教科で受験できる方式や特定科目の配点を高く設定している方式もありますが、教科を絞りすぎるのはおすすめできません。選択の幅を広げるためにも、文系では英語・国語・地歴公民または数学の3教科、理系では英語・数学・理科(1~2科目)の3教科をきちんと押さえておきましょう。
科目・教科を選択する際のポイント
最後は、科目・教科を選択する際のポイントです。
志望校の指定教科・科目をチェックする
多くの大学では、共通テストで選択できる理科や地歴公民の科目を指定しています。志望大学が決まったら、受験に必要な教科・科目をまず確認しましょう。早めにチェックしておけば、無駄のない学習計画が立てられます。
教科を絞りすぎない
受験教科を絞りすぎると選択肢が狭くなってしまいます。特に受験教科が少ない学部・学科は受験生が集中しやすく、ハイレベルな争いになることが多いため、併願校をいくつか用意しておくのが無難です。
合格を確実なものとするために、志望校が固まるまでは5教科すべてを受けるつもりで勉強を進めましょう。
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