総合型選抜や学校推薦型選抜において、避けて通れないのが自己PRです。
最近は二次試験で面接を課す大学も増えているため、自己PRの重要性はますます高まっています。
受験生にとっての自己PRは、自身の人物像や人間性を大学にアピールするためのものです。大学側からすれば、受験生の適性を知るための重要な資料といえます。
そのため、自己PRが単なる自己紹介となってしまわないように内容をしっかり吟味し、提出時あるいは面接時にはより完成度の高いものへと仕上げなければなりません。
そこで今回は、自己PRのおすすめ例文をアピールポイントごとに紹介します。避けるべきNG例文も併せて紹介しますので、自己PR文の作成にぜひ役立ててください。
目次
自己PRのおすすめ例文
自己PRといっても、むやみやたらに長所や経験を盛り込むのはNGです。
具体的なエピソードを交えながら、自分が大学の求める人物像と合致していることを、大学にアピールしましょう。
長所(責任感・積極性・協調性など)
長所のアピールはだれもが書くものなので、ありきたりな内容になりがちです。具体的なエピソードを添えて、自分だけの魅力をPRしましょう。
例文:
私の長所は、明るく積極的なことです。家族の都合で高校1年生の夏に転校しましたが、この長所のおかげですぐにたくさんの友だちができました。また、転入後すぐの学校祭ではバザーの責任者となり、レイアウトを工夫したりタイムセールを実施したりするなどして過去最高の売り上げを達成しました。
具体的な経験(高校生活で成長したことなど)
高校での経験を羅列するだけでは、試験官に何も伝わりません。経験を通じてどのように成長したか、といった点まで掘り下げてアピールしましょう。
例文:
私は、高校3年間であきらめないことの大切さを学びました。高校入学当初、私は数学の成績が伸び悩み、一時期は毎日のように再試を受けていました。しかし苦手意識を克服するために毎日勉強するようにして、今では最も得意な教科と言えるようになりました。
学びへの意欲や将来の夢(入学後に学びたい分野など)
学びへの意欲をアピールしたい場合は、大学が力を入れている分野や自分が進学を希望している学部に関連する内容を盛り込むのがおすすめです。
例文:
私は大学入学後、薬の副作用について深く学びたいと思っています。私の父はアレルギー体質で市販薬を服用できません。また、ワクチンの接種もできません。薬の副作用が起きる仕組みをきちんと理解し、将来はだれもが安心して使える薬の開発に関わりたいと思っています。
大学が求める学生であることのアピール
大学のアドミッションポリシーに沿う学生であることをアピールするのは、とても重要なことです。自己の経験とうまく絡めて、大学が求める学生であることをアピールしましょう。
例文:
私は昨年、各国の代表が集まる高校生ディベート大会に参加し、異文化を理解することの難しさや他国との共存の大切さを肌で感じました。その後、今まで以上に国際紛争や経済格差の解決、国際的な協力が不可欠となるパンデミック対策などに興味を持つようになったため、貴学のアドミッションポリシーである「国際社会のリーダーとして活躍する意欲を持つ人物」に一致すると考えました。
短所(どのように変えたいか)
短所を書くことはデメリットではありません。書きかた次第では自己分析力のアピールとなります。
例文:
私は積極的な性格ですが、その反面夢中になるとまわりが見えなくなることがあります。高校2年生のときは積極さが評価されて生物部の部長になりましたが、合宿でまわりの意見を聞かずにタイトなスケジュールを組んでしまったため、副部長に降格されました。このことを深く反省し、今ではどのような場面でも人の意見をしっかり聞いて、皆にとって最も良い方法を考えるように努力しています。
自己PRのNG例文
次は、自己PRのNG例文です。自己PR文を書いたら読み返し、NGな書きかたをしていないかチェックしましょう。
文章の羅列や箇条書き
自己PR文は、あくまで文章です。とりとめのない文章の羅列や経歴の箇条書きはNGと心得ましょう。
NG例文:
私は、高校で合唱部の副部長でした。合唱コンクールは全国大会で金賞でした。夏休みに合宿して一日中練習したのが、高校一番の思い出です。
このような文章では、何をアピールしたいのかさっぱりわかりません。アピールポイントを定め、文章できちんと表現しましょう。
自己主張し過ぎ(長所ばかり過剰にアピール・自慢話)
自分の長所ばかりアピールするのもいけません。試験官が知りたいのは、その人の長所ではなく人間性です。自己主張し過ぎないように注意しましょう。
NG例文:
私の長所はリーダーシップがあることです。小学校から中学校、高校に至るまでの12年間、つねにクラス委員でした。私が中心となってクラスのみんなを引っ張っていくので、学校行事ではいつも良い成績がとれました。
本当のことかもしれませんが、これでは自慢話です。良いことだけではなく、苦労したこと・工夫したこと・経験を通じて学んだことも書くようにしましょう。
学校が求める学生像とずれている
アドミッションポリシーとずれている自己PRは、NGです。
例えば、「こどもの健全な発育発達に貢献することを望む学生」を求めている大学に対して、「将来は老人保健施設などで高齢者のサポートをしたいです」とアピールするのはNGです。そもそもアドミッションポリシーに沿う自己PRができない場合は、受験する大学を見直すべきでしょう。
具体性がない
だれにでも書ける具体性のない自己PRでは、試験官に何も伝わりません。
NG例文:
私は、努力することを大切にしています。どのようなことでも、努力すれば報われると信じています。大学に入ってからも、一生懸命努力するつもりです。
このようなだれでも書ける抽象的な文章では、試験官の心をつかむことはできません。“努力”や“粘り強さ”“やさしさ”など、ありきたりな内容で自己PRするなら、経験に絡めた具体的なエピソードを添えるようにしましょう。
何をアピールしたいのかわからない
内容に一貫性がなく、何がアピールポイントなのかわからない文章もNGです。
NG例文:
私は、他人に対して思いやりを持つように心がけています。犬が大好きで、将来は獣医になりたいです。漢検と英検は2級を持っています。
内容に一貫性がなく、箇条書きに近い形になっています。事実や結果だけを羅列するのではなく、そこに至った経緯なども盛り込んで、上手に自己アピールしましょう。
例文の丸写し
これまでいくつか例文を紹介してきましたが、丸写しは絶対にいけません。必ず自分の言葉で自己PR文を作成しましょう。自分の思ってもいないことを文章にすると、どこかで矛盾が出てきます。試験官はそこを見逃しません。面接時にあわてないようにするためにも、オリジナルの自己PR文章をつくりましょう。
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