こんにちは!四谷学院の山中です。
今回は北海道大学志望の方に向けて、北海道大学特有の総合入試や難易度などについて詳しく解説します。
「大学で学びたいことがまだはっきりしていない」という方も、最後まで読んで参考にしてください。
※本記事に記載されている情報は2023年7月10日現在のものです。最新の情報は北海道大学の公式ホームページでご確認ください。
目次
北海道大学とは?
北海道大学は、北海道札幌市の中心部にある国立大学です。
札幌キャンパスは、札幌駅北口から歩いて約7分という好立地に位置し、東京ドームおよそ38個分(177万6249平方メートル)もの広さを誇ります。
広々としたキャンパスで、大学4年間をのびのびと過ごせるでしょう。
また、自然が豊富なキャンパス内では、四季の変化を楽しめます。
例えば、以下のような紅葉を楽しめるイチョウ並木がありますが、冬には大雪でこの通りが埋まってしまうそうです。
北海道大学の学生は北海道内出身者が圧倒的に多いかと思うかもしれませんが、北海道以外の地域からもたくさんの学生が入学しています。
2022年度の入学者を見てみると、北海道外の学生が65%超です。全国から学生が集まるだけの魅力が、北海道大学にはあるといえるでしょう。
参考:北海道大学 2022大学案内(デジタルパンフレット版)
それでは、北海道大学の特徴的な総合入試について詳しくチェックしていきましょう。
北海道大学特有の総合入試制度とは?
北海道大学では2011年度から、学部別入試のほかに前期日程で「総合入試」と呼ばれる制度を導入しています。
総合入試は決まった学部・学科を選択して入学するのではなく、文系または理系という大きな枠で入学し、1年次の成績によって希望の学部・学科に移行できる制度です。
入学後にある程度学んでから自分の専攻を決められるので、入学前に抱いていたイメージと、入学後に学び始めてから知る現実のミスマッチをなくせます。
北海道大学の総合教育部とは?
北海道大学では「学部別入試」や「総合入試」などの入試種別を問わず、1年次は全員が「総合教育部」に所属します。
総合教育部には文系と理系それぞれのカリキュラムがあり、2年次になると、総合入試枠で入学した学生は成績と希望をもとに各学部に振り分けられます。
振り分けの仕組みは、以下のとおりです。
・「移行点」の上位者から希望をもとに振り分けられる
振り分けの際の基準となるのは、入試の成績ではなく「1年次」の成績です。
そのため、1年次で勉学に励めば希望する進路に進める可能性があります。
なお、文系学部と理系学部間の移行は、3月上旬に行われる第1次志望登録でのみ選択可能です。
他大学では学部系統をまたいでの移行はできない場合があるので、北海道大学の制度は画期的といえるでしょう。
総合入試の試験科目と配点
総合入試で北海道大学に合格するには、以下のいずれかを受ける必要があります。
- 一般選抜(前期日程)の「大学入学共通テスト」と「個別学力検査」
- 国際総合入試
ここでは、総合入試の試験科目と配点をそれぞれ見ていきましょう。
教科 | 科目 | 配点 |
国語 | 「国語」必須 | 60 |
地理歴史 | 「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」から2科目選択 | 80 |
数学 | 「数Ⅰ・数A」必須 「数Ⅱ・数B」「簿記・会計」「情報関係基礎」から1科目選択 | 60 |
理科 | 「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」から2科目選択 ※基礎を付していない科目から2科目選択した場合は、「基礎を付した科目」を選択したものとみなす。また「基礎を付した科目」から2科目と「基礎を付していない科目」から1科目を選択した場合は「基礎を付した科目」を2科目利用する | 40 |
外国語 | 「英語(リスニングを含む)」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」から1科目選択 | 60 |
<個別学力検査>
教科 | 科目 | 配点 |
国語 | 「国語総合・現代文B」必須 | 150 |
地理歴史 | 「世界史B」「日本史B」「地理B」「数学α(数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学B)」から1科目選択 | 150 |
外国語 | 「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」から1科目選択 ※「英語」の出題範囲は「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」および「英語表現Ⅱ」とする | 150 |
教科 | 科目 | 配点 |
国語 | 「国語」必須 | 80 |
地理歴史 公民 | 「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理、政治・経済」から1科目選択 ※「地理歴史」「公民」を2科目受験している場合は、第1解答科目を利用する。なお、第1解答科目で本学が指定する大学入学共通テストの受験を要する科目を受験しておらず、かつ、第2解答科目で本学の指定科目を受験している場合、個別学力検査等を受験することはできるが、第1解答科目の得点を0点として取り扱う | 40 |
数学 | 「数学Ⅰ・数学A」必須 「数学Ⅱ・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」から1科目選択 | 60 |
理科 | 「物理」「化学」「生物」「地学」から2科目選択 | 60 |
外国語 | 「英語(リスニングを含む)」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」から1科目選択 | 60 |
<個別学力検査>
教科 | 科目 | 群 | 配点 |
数学 | 数学β(数学I、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B)必須 | 数学重点選抜群 | 200 |
物理重点選抜群 化学重点選抜群 生物重点選抜群 | 150 | ||
総合科学選抜群 | 150 | ||
理科 | 「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」「地学基礎・地学」から2科目選択 ※物理重点選抜群は「物理基礎・物理」、化学重点選抜群は「化学基礎・化学」、生物重点選抜群は「生物基礎・生物」を必須科目とする | 数学重点選抜群 | 2科目100 ※1科目50ずつ |
物理重点選抜群 化学重点選抜群 生物重点選抜群 | 必須科目:100 その他:50 | ||
総合科学選抜群 | 2科目150 ※1科目75ずつ | ||
外国語 | 「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」から1科目選択 ※「英語」の出題範囲は「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」および「英語表現Ⅱ」とする | 数学重点選抜群 | 150 |
物理重点選抜群 化学重点選抜群 生物重点選抜群 | 150 | ||
総合科学選抜群 | 150 |
参考:北海道大学「令和5(2023)年度 学生募集要項(一般選抜)」
選考 | 項目 | 配点 |
第1次選考 | 成績評価証明書 (IB、SAT、ACT、AP Test) | 60 |
調査書 自己推薦書・志望理由書 | 40 | |
第2次選考 | 面接 | 70 |
出願書類等 | 30 |
参考:北海道大学「令和6(2024)年度 学生募集要項(国際総合入試)」
北海道大学の難易度
北海道大学の難易度は、学部・学科や入試方法などによって異なります。
ここでは、北海道大学の偏差値と、総合入試の一般選抜(前期日程)における倍率を紹介します。
北海道大学の偏差値
北海道大学全体の偏差値は58~75で、共通テスト得点率の範囲は70~90%です(2023年7月10日時点)。学部にもよりますが、大学共通テストでは比較的高い得点率が求められます。
以下は、北海道大学の各学部と偏差値の目安をまとめた表です。
なお、以下の情報は2023年7月10日現在のものです。
学部 | 偏差値範囲 |
文学部 | 71~72 |
法学部 | 70~73 |
経済学部 | 70~72 |
教育学部 | 69~71 |
理学部 | 68~71 |
工学部 | 67~69 |
医学部 | 58~73 |
歯学部 | 61 |
薬学部 | 71 |
農学部 | 69 |
水産学部 | 61~62 |
獣医学部 | 74~75 |
総合入試文系 | 70 |
総合入試理系 | 63~64 |
参考:Benesse マナビジョン「北海道大学/偏差値・入試難易度」
北海道大学の倍率
2023年度の一般選抜(前期日程)総合入試における文系・理系の各倍率は、以下のとおりです。
<一般選抜(前期日程)>
学部・学科等 | 群 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
文系 | - | 338 | 105 | 3.2 |
理系 | 数学重点選抜群 | 451 | 130 | 3.5 |
物理重点選抜群 | 642 | 232 | 2.8 | |
化学重点選抜群 | 601 | 235 | 2.6 | |
生物重点選抜群 | 410 | 174 | 2.4 | |
総合科学選抜群 | 433 | 247 | 1.8 |
参考:北海道大学「令和5年度 北海道大学入学試験実施状況表(一般選抜)」
最後に、北大を目指すあなたへ一言
北海道大学が導入する「総合入試」の大きなメリットとして、入学後に自分が学びたい分野をじっくり考えたうえで、学部に移行できるという点が挙げられます。
入学後の1年間は「総合教育部」に所属し、幅広く教養科目や基礎科目を学べます。そのため「自分のやりたいことがまだよくわからない」「複数の学部で迷っている」という受験生におすすめです。
国立大学である北海道大学の試験科目は、総合入試の場合に5~6教科、7~8科目あります。大学受験においては、闇雲に勉強してもなかなか合格はつかめないので、戦略を立てることが大切です。
勉強の詳しい方法は、ぜひ私たち受験コンサルタントに相談してください。一緒に北海道大学の合格をつかみ取りましょう。
まとめ:四谷学院で北大の合格をつかみ取ろう!
四谷学院は最小時間で最大効果を追求するために、「科目別能力別授業」と「55段階個別指導」を組み合わせた「ダブル教育」のシステムを提供しています。これにより学力に合わせた授業で理解力と解答力を伸ばせます。
予備校選びは、大学受験において重要な要素です。予備校の説明会に参加して、実際の校舎の雰囲気や教育内容を確かめましょう。