このページでは、令和6年度(2024年度)の大学入学共通テストの「物理」の出題について解説します。
物理
2024年度の物理は目新しい出題が随所に盛りこまれており昨年度よりやや難しかったと思われますが、必要な計算量は少なめであり、原理についての確かな理解を固められていれば高得点が可能であったでしょう。
「暗記ではなく基本原理の理解」という、物理学習の原則を確認できるテストでした。
以下、注目したい設問について触れてみます。
第1問 小問集合
問2は単原子分子気体の平均運動エネルギーについての正しい理解が問われました。
問5は核エネルギーと半減期に関する問題です。原子物理は高校でも後回しにされがちな分野ですので、共通テスト前にはしっかり教科書を見直しておきましょう。
第2問 力学
ペットボトルロケットについての目新しい出題ですが、状況を整理してどのような物理量が保存されるかを各ステップごとに確認していけば決して難しくありません。
原理に基づいた物理的思考力が問われる良問といえるでしょう。
第3問 波動
弦の固有振動に関する問題です。後半はグラフおよび与えられた表の数値から物理量間の比例関係に関して考察させる問題ですが、弦を伝わる波の速さの式を覚えていればすぐに解答できます。
解答したあとで、選んだ選択肢とグラフや表の間に矛盾がないか確認すればよいですね。
第4問 電磁気学
問1の等電位線の図を選ぶ問題は、②と③で悩んだ人もいたでしょう。
点電荷のまわりの電位を表す式を考えて、2つの電荷を通る直線上で電位がどのようになるかを考えるとよいです。
問5は、電場と電位の関係および抵抗率の定義から解きます。
各物理量の単位を考えて、正答選択肢がちゃんと抵抗率の単位になっていることを確認しておくとよいでしょう。
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