令和5年度共通テスト「物理」総評 | 共通テスト解答速報2023

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このページでは、令和5年度の大学入学共通テストの物理の出題について解説します。

物理

2023年度の物理は昨年度よりも数点平均点が上がるみこみですが、問題自体としては随所に思考力が問われる設問も盛りこまれており、しっかり学習していた人が高得点をとれる出題であったと思われます。計算量は少なめですが、ただ公式暗記をしているだけの人は苦労するであろう問題も多い。「暗記ではなく基本原理の理解」という、物理学習の原則を確認できるテストでもありました。

以下、注目したい設問について触れてみます。

第1問 問2

熱力学の第一法則についての基本的理解を問う問題です。断熱変化や等温変化といった気体の状態変化がどういうもので、内部エネルギー、気体がされる仕事とはどういうものか、基本の概念を明確にしておきましょう。

第2問

空気抵抗の大きさが物体の速さvに比例する場合の問題は解いたことがある人も多いでしょう。実際にはこの問題に書いてあるように、物体の形状などによって空気抵抗と速さの関係は変わってきます。教科書では「小さな球体の粒子が流体(英気体や気体)中を落下するとき、…」(東京書籍「改訂 物理」)のように記載されていて、速さに比例するのはどのような場合かが読み取れるようになっています。教科書は学習の土台、わからないところがあったらいつでも教科書に戻るようにしましょう。

第4問 問1

コンデンサーの極板間電場を問う基本問題ですが、電位・電場・電気力線についての確かな理解が必要です。コンデンサーの分野は公式を機械的に暗記しようとする人も多いですが、最初に書いたように基本原理から理解を積み重ねていけばほとんどの公式は不要になります。基本をしっかり固めることから学習をはじめましょう。


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