大阪府立大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

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大阪府立大学は、文系の学部が理系然として設置されているのが特徴で、文系と理系が融合した学問を学ぶことができます。

この記事では、大阪府立大学の入試の特徴や難易度、倍率などをご紹介します。記事の後半では、大阪府立大学に効率良く合格するための勉強法もご紹介するので、大阪府立大学を受験しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事に記載されている情報は2020年11月6日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

大阪府立大学の入試問題で問われる能力

ここでは、大阪府立大学の入試で問われる能力をご紹介します。

 

大阪府立大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか

大阪府立大学の理念は、「高度研究型大学 ―世界に翔く地域の信頼拠点―」。

理想の大学を実現するために、「多様」「融合」「国際」の3つの要素を重視しています。そしてその理念に基づいて、基礎学力だけでなく、物事を多角的な視点で捉える力や論理的な思考力、他者を受け入れる多様性などを求めるアドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)が掲げられています。

学域よって掲げられているアドミッション・ポリシーは異なるので、もっと詳しく知りたい方は大阪府立大学HPをご覧ください。

 

大阪府立大学入試の特徴

大阪府立大学は公立大学なので、基本的には大学入学共通テストと大学独自の2次試験の2つの総合得点で合否が決まる入試方式がとられています。ただし、学域によっては個別学力検査のみや、大学入学共通テストの結果のみで合否を判断する入試方式もとられています。

どの入試方式を選ぶかによって通常の入試方式よりもかなり優位に入試を進められる可能性もあるので、事前に入学者選抜用の大学案内を確認しておくのがおすすめです。

 

各科目の試験問題の特徴

科目ごとの傾向を掴んでおけば、効率的に入試対策を行うことができます。ここでは、各科目の試験問題の特徴や傾向をご説明するので、ぜひ参考にしてください。

 

英語

大問3つで構成されており、試験時間は90分。選択によっては大問2つの試験時間が60分になります。長文読解と和文英訳の問題が中心で、難易度は標準レベル。空欄補充や言い換え選択などの問題が多いため、熟語やイディオムをしっかりと学習しておくのがおすすめです。

問題の指示は全て日本語なので、問題の意図はわかりやすいです。長文読解が多いですが、単語が分からなくても前後から推測できることが多いでしょう。

 

数学

学域によって異なる問題が出題されますが、大問4つで構成されており、試験時間は120分です。難易度は標準レベルで、最初から丁寧に考えていけば問題なく解ける問題がほとんど。ベクトルや確率・場合の数が良く出題される傾向にあるので、しっかり対策しておくとよいでしょう。

証明問題もあるので、採点する人に分かりやすい解答を書けるよう練習しておくのもおすすめ。綺麗で論理的な解答ができるようになれば、例え答えが合っていなくても部分点を狙うことができます。

 

小論文

与えられたテーマに対しての意見を問われる問題。大問数や課題、試験時間は学域によって異なります。

なお、学域ごとに以下のような傾向があります。

●現代システム学域環境システム学類は環境問題
●地域保健学域教育福祉学類は社会問題
●地域保健学域看護学類は社会問題や環境問題
●地域保健学域総合リハビリテーション学類は人間をテーマとした問題

新聞を読むなどして、世界情勢や社会で起こっている問題などを事前に把握しておくのがおすすめです。

 

物理

大問3つの構成で、試験時間は選択によって異なりますが、90〜120分。出題傾向は定まっていて、力学・電磁気・その他の分野から各1題ずつ。難易度は基本〜標準レベルなので、しっかり教科書や問題集、過去問で学習しておきましょう。

ただし、前の問題の答えを利用する問題も数多く出題されるので、丁寧に解いていないと総崩れになってしまうことも。1つ1つ確実に解いていく必要があります。

 

化学

物理と同じく、大問3つの構成で試験時間が90〜120分。理論・無機と有機が2対1で出題される傾向にあるので、理論・無機を中心に対策しておくとよいでしょう。

答えのみを解答する形式の問題だけではなく、論述問題や計算過程を書かせる問題もあるのが特徴。答え方がバラバラなので、慣れるために過去問演習を丁寧に行っておくのがおすすめです。

さらに近年は、グラフ読み取り問題も多く出題されています。何を表したグラフなのか、グラフの数値を使った計算方法などを押さえておきましょう。

 

生物

大問4つで構成されている生物は、基本的な知識を問う問題がほとんど。難易度は標準レベルですが空欄補充問題が多く出題されているので、試験時間が足りなくなってしまうケースもあります。

また、実験考察問題も出題されるので、自分で短い文章にまとめる訓練をしておくのがおすすめです。用語の背景や他の用語との繋がりも意識して覚えておくと良いでしょう。

 

大阪府立大学入試の難易度

大阪府立大学の難易度は、標準〜少し難しめのレベルです。偏差値は、たとえば工学域でおよそ62、地域保健学域で52と、学域によって大きく異なるのが特徴です。

 

大阪府立大学試験の概要


ここからは、大阪府立大学の入試データの概要を解説していきます。

 

受験資格について

大阪府立大学が定めている受験資格は、以下の通りです。

1.外国において、学校教育における12年の課程を修了した者又は 入学年の3月までに修了見込みの者又はこれに準ずる者で文部科学大臣の指定した者
2.文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有するものとして認定した在外教育施設の当該課程を修了した者又は 入学年の3月までに修了見込みの者
3.専修学校の高等課程(修業年限が3年以上であることその他の文部科学大臣が定める基準を満たすも のに限る。)で文部科学大臣が別に指定したものを文部科学大臣が定める日以降に修了した者又は入学年の3月までに見込みの者
4.文部科学大臣の指定した者
5.高等学校卒業程度認定試験規則による高等学校卒業程度認定試験に合格した者(旧規程による大学入 学資格検定に合格した者を含みます。)又は入学年の3月までに合格見込みの者
6.学校教育法(昭和 22 年法律第 26 号)第 90 条第2項の規定により他大学に入学した者であって、本学 において大学における教育を受けるにふさわしい学力があると認めた者
7.その他本学において、個別の入学資格審査により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると 認めた者で、入学年の3月31日までに 18 歳に達する者

※詳細は大学の入試情報ページを参照ください。

 

試験科目や合格要件

大阪府立大学の学部ごとの試験科目や配点は、以下の通り。ここでは個別学力検査の前期日程(一部中期日程)における試験科目などについて解説します。

なお以下のデータは全て2020/11/6現在のものです。

 

現代システム科学域

科目出題範囲配点
数学数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B(数列・ベクトル)

※マネジメント学類は数Ⅲなし

250

※マネジメント学類は120

外国語コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ200

※マネジメント学類230

環境システム学類だけは英語小論文型と理数型の2種類の入試形式が実施されています。数学の代わりに小論文になり、外国語の代わりに理科になるのが特徴。

 

工学域(公立中期)

科目出題範囲配点
数学数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B(数列・ベクトル)240
理科物理基礎・物理、化学基礎・化学から2つ選択240
外国語コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ120

 

生命環境科学域

※理学類は試験区分・日程が細かく分かれているので、詳細は大学公式の選抜要項で必ずご確認ください。

科目出題範囲配点
数学数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B(数列・ベクトル)200
理科物理基礎・物理、化学基礎・化学、 生物基礎・生物から2つ選択300
外国語コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ100

 

地域保健学域

地域保健学域は学類や専攻によって入試科目が異なるので、以下を確認しておきましょう。

<看護学類>

科目出題範囲配点
数学数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B(数列・ベクトル)150
理科物理基礎・物理、化学基礎・化学、 生物基礎・生物から1つ選択150

 

<総合リハビリテーション学類 栄養療法学専攻>

科目出題範囲配点
数学数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B(数列・ベクトル)200
理科物理基礎・物理、化学基礎・化学、 生物基礎・生物から1つ選択200
外国語コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ200

 

<総合リハビリテーション学類 理学療法学専攻、作業療法学専攻、教育福祉学類>

科目出題範囲配点
外国語コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・ コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ100

※教育福祉学類は200

小論文理解力、思考力、表現力等を問う100

※教育福祉学類は200

 

出願者数や合格者数のデータ

大阪府立大学の出願者数や合格者数は、以下の通りです。

なお、ここでご紹介するのは、2020年度の一般選抜の前期日程におけるデータです。ただし、工学部は前期日程を行っていないため、中期日程のデータを記載しています。

学部学科・専攻日程出願者数倍率
現代システム科学域知識情報システム学類前期日程1374.6
環境システム学類英語小論文型前期日程1702.7
理数型前期日程1103.7
 

マネジメント学類

英語重点型前期日程2853.6
数学重点型
工学域電気電子系学類中期日程1,90811.7
物質化学系学類中期日程1,4259.5
機械系学類中期日程1,70412.3
生命環境科学域獣医学類前期日程982.8
応用生命科学類前期日程1772.5
緑地環境科学類前期日程1494.7
理学類数学重点型前期日程1103.7
物理重点型前期日程1033.4
化学重点型前期日程1103.7
生物重点型前期日程762.5
地域保健学域看護学類前期日程891.8
総合リハビリ テーション学類理学療法学専攻前期日程442.8
作業療法学専攻前期日程503.1
栄養療法学専攻前期日程552.6
教育福祉学類前期日程802.2

参照:一般・特別選抜入試結果

 

大阪府立大学に合格するための勉強方法


ここでは、大阪府立大学に合格するための効果的な勉強方法をご紹介します。

 

大阪府立大学に入るには、何をすればいい?

大阪府立大学は、一般的な公立大学よりも試験科目が少ないです。しかし裏を返せば、ライバル達は全員、科目の対策を丁寧に行ってくるということ。その分得点率は上がりやすく、1つのミスが合否を左右するなど、競争も熾烈になります。

そこで重要なのが、ケアレスミスをなくす癖をつけておくこと。1度解いた問題を客観的に見直す癖をつけておくだけで、合否の確率を上げることができます。

さらに、大阪府立大学の入試には記述問題や英訳問題などの「書く力」を求められる問題も出題されます。難易度が上がる分、差が付きやすいポイントでもあるので、しっかりと点がとれるように対策しておきましょう。過去問演習はもちろん、先生や講師に添削してもらうのもおすすめです。

 

受験期の過ごし方

高校最後の1年間の過ごし方によって、合格の可能性は大きく変わります。ただ目の前にある問題集をこなすのではなく、長期的なスケジュールをたててから、取り組むようにしましょう。

カリキュラムは以下を参考にするのがおすすめ。大まかで良いので、スケジュールをたてておくことで、学習の進捗が把握しやすくなります。

●春(4〜6月):基礎を徹底して身に付ける期間。大阪府立大学では、単語や用語などの基礎知識も多く出題されます。教科書を中心に丁寧に学習しておきましょう。
●夏(7〜9月):夏はまとまった時間がとれるので、苦手分野の克服に集中する期間にしましょう。夏休みの約1ヶ月の短期的なスケジュールをたてて、着実に学習していくのもおすすめです。
●秋(10〜12月):秋は、大学入学共通テストの対策を始める期間。大阪府立大学のボーダーラインは、決して高いわけではありませんが、共通テストの対策が二次試験対策にも繋がるので、丁寧に行っておきましょう。
●冬(1月〜):過去問を使って、二次試験対策を始めましょう。大阪府立大学ならではの問題形式や時間配分など、細かい部分まで調整していく期間です。

 

予備校で勉強する場合

独学には色々なハードルがあることをご説明しましたが、「予備校に通っていたら安心」というわけでもありません。というのも、一般的な予備校の授業は集団授業。講師の授業を聞いて終わるだけのことが多く、完全なる一方通行で終わってしまいがちです。

ただ聞いているだけで知識の習得はできないので、予備校に通っていたとしても主体的に学習に取り組む姿勢は重要です。予備校で何を学びたいかを明確にすることで、理解に至るまでのスピードは格段に上がります。

 

四谷学院のカリキュラムのご案内

上述したように、予備校の授業は一方通行で終わりがち。そんな欠点をカバーできるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムを支える2つの要素を、以下で見ていきましょう。

 

科目別能力別授業

一般的に予備校では、クラス分けはテストの総合得点で行われることがほとんど。つまり得意科目はもてあまし、苦手科目はついて行けない、という状況に陥りやすいシステムです。

しかし四谷学院の科目別能力別授業では、科目と能力の2つでクラス分けを行っているのが特徴。どの科目においても、自分に合ったレベルの授業が受けられます。

自分のレベルに合った授業を受けると、理解もスムーズに進み、結果的に効率良く成績向上を図ることができます。

 

55段階個別指導

大きなメリットがある科目別能力別授業ですが、実はこれだけでは不十分。入試で最も必要とされる実践力を身に付けるためには、さらなる演習が必要です。

55段階個別指導では、科目別能力別授業で分からなかった部分をマンツーマンで復習。自分の学習レベルに沿った演習問題を解くことができるので、実践力が効率良く身に付きます。

 

大阪府立大学入試は丁寧に解く力が重要!

【大阪府立大学の入試概要】
●多様性や国際性のある人材を求めている
●大学入学共通テストのスコアと個別学力検査のスコアの合計によって合否判定
●様々な入試方式があるので、自分に有利な入試方式を選べる
●難易度は標準〜やや高め

【大阪府立大学の入試データまとめ】
●倍率は1.8〜12.3倍。学域や学類によって大きな差がある。

【勉強方法まとめ】
●熟語やイディオム、用語などの基本的な問題が多く出題されるので、カードなどを利用して正しく暗記しておくのがおすすめ
●記述式の問題も多いので、高校の先生や予備校の講師に添削を頼みましょう

大阪府立大学は、理系と文系が融合した授業が受けられる特殊な大学。入試では丁寧に解く力や書く力などを求められます。四谷学院の「ダブル教育システム」は、効率的に知識を身に付けられるのでおすすめ。体験授業もありますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2020年11月6日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

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