こんにちは。四谷学院国語担当の石田です。
「大阪学の国語をどう対策していけば良いのだろう?」といった悩みを抱えているあなたに向けて、傾向とその対策の仕方についてご紹介していきます。
大阪大学の国語においては、文学部と人間科・外国語・法・経済学部で傾向と対策が異なりますので、学部別の国語入試対策をご紹介していきます。
阪大志望で国語を受験する方は、ぜひチェックしておきましょう。
目次
大阪大学文学部
全体傾向
現代文2題・古文1題・漢文1題
試験時間:120分
選択式の問題はなく、全問記述問題となっています。説明問題が多くなっていますが、字数制限が基本的になく解答欄の大きさを見て適切な量を記述する必要があります。解答欄に余計なことを書く余裕はないので、字数制限がないとはいえ、書く前にある程度内容の整理が必要となってきます。
難易度
とにかく時間に余裕がなく、速読即解が求められます。問題文も長文で、試験時間に対して記述量が多く、「やや難~難」レベルと言えるでしょう。
古文・漢文を素早く解き切り、残りの時間をどれだけ現代文2題に回せるかがカギとなります。
現代文の傾向と対策
現代文は、例年2題の出題で論理的文章(評論)と小説がそれぞれ1題ずつ出題されます。
論理的文章においては文学分野に限らず人文科学全般(言語・歴史・思想・哲学・教育など)から出題されます。説明問題は難度が高く、本文から抜き出してまとめるだけでは不十分で、自分の言葉を用いて説明する必要があります。
小説においては論理的文章以上に難度が高いことが多く、心情説明の問題は、状況描写から心情を類推して論述する文学的な思考が必要とされます。その他、比喩・象徴などの効果を問う表現効果の問題も出題されています。受験生自身の考えを問う設問もありますが、本文に根拠を求めたうえで解答することが基本となります。
阪大文学部の現代文の出題傾向を踏まえた対策は、以下となります。
②小説などの文芸的な文章において登場人物の心理などを読み取る文学的思考力の養成
③単に抜き出すにとどまらず、自分の言葉を用いて説明する論述力の養成
④表現効果に対する理解
⑤評論文のキーワードの意味を正確に理解し、かつ自分でもそれを使うことのできる語彙力の養成
古文の傾向と対策
古文は、中古と中世の時代からの出題が中心となっています。「大和物語」「狭衣物語」など有名出典からの出題であることも多く、文章の長さ・内容については標準的なレベルとなっています。
設問は口語訳、内容説明が中心です。和歌解釈も頻出であり、和歌修辞の理解が必要です。
阪大文学部の古文の出題傾向を踏まえた対策は、以下となります。
②有名出典を扱った文章での読解力の養成
③和歌の修辞の理解と和歌解釈の練習
漢文の傾向と対策
漢文は、文学部のみの出題です。文章の長さ・内容は古文同様、標準的なレベルです。書き下し文・訓点・口語訳・内容説明を中心に問題が組み立てられています。内容説明は「やや難」ですが、漢文は基本事項の出題も多く、現代文・古文よりも得点しやすい傾向にあります。
文学部の漢文の出題傾向を踏まえた対策は、以下となります。
②正確で深い読みを行うための読解力の養成
大阪大学人間科学部・外国語学部・法学部・経済学部
全体傾向
現代文2題・古文1題
試験時間:90分
選択式の問題も数問程度出題されることがありますが、基本は記述問題中心です。説明問題においては、文学部と異なり字数制限が設定されることが多くなっています。
全体の難易度
記述量の多さ、90分という試験時間などを考慮すると、「やや難」のレベルとなっています。
現代文の傾向と対策
例年論理的文章(評論)2題での出題が多くなっています。本文の主題を把握したうえで論述させる設問も多く、高度な読解力と制限字数内でまとめる要約力が試されます。
その他、漢字の書き取り問題が毎年出題されています。
人間科学部・外国語学部・法学部・経済学部の現代文の出題傾向を踏まえた対策は、以下となります。
②短時間で要領よく制限字数内でまとめる記述力の養成
③書き取り問題、記述答案作成のための漢字・語彙力の養成
古文の傾向と対策
出題される時代は、中古と中世が中心となっています。文章の長さ・内容については標準的なレベルです。口語訳・内容説明・和歌解釈が中心となっており、特に和歌解釈のレベルは高く、和歌の理解が最大のポイントと言えます。
人間科学部・外国語学部・法学部・経済学部の古文の出題傾向を踏まえた対策は、以下となります。
②様々なジャンルの文章にあたることによる読解力の養成
③和歌解釈の練習
まとめ・大阪大学の国語対策!学部別の国語攻略法を伝授 旧帝大阪大に合格するには?
今回の記事では大阪大学の国語の入試問題について詳しくご紹介いたしました。
大阪大学の問題は記述量が多く時間制限も厳しいため、素早く内容を把握する読解力、自分の言葉でまとめる論述力が重要となります。自分の答案を実際に見せて指導してもらうことが論述力養成のためにはとても重要となります。
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