こんにちは!四谷学院の奥野です。
学校推薦型選抜・総合型選抜(AO入試)を受ける受験生にとって、面接対策は欠かせません。そして、それらの大学の面接には、口頭試問が含まれている場合もあります。
口頭試問は、思考力やプレゼンテーション能力などが試される重要な試験の一つです。合否に直結することも多いものなので、学科試験と同じようにしっかりと対策しておきましょう。
今回は口頭試問の攻略法について解説します。教科別の対策についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
口頭試問とは?面接との違いは?
口頭試問とは、志望学部・学科についての知識や論理的思考を持っているかを図る目的で行われる質問のことを指します。
正しい答えが存在する場合もありますが、解答に至るまでのプロセスが重視されているものがほとんどです。
一方で面接は、志望動機や自己PRなど、受験者ごとに答えが異なるものを問われることが多いです。面接官にマイナスイメージを与えるNG回答はあるものの、「こう答えれば100点」のような決まった一つの答えはありません。
このように口頭試問と面接では、出題内容だけでなく、面接官・試験官が重視するポイントも異なります。それぞれに適した対策が必要です。
口頭試問があるのはどの受験パターンなのか
大学入試で口頭試問を行うのは、主に指定校推薦や総合型選抜(AO入試)の場合です。そのやり方は大学によってさまざまで、例として以下のようなパターンが挙げられます。
- 面接の場で実際に設問を渡され、それを解くパターン
- ディスカッションのような形で面接官と話すパターン
- 最近の時事問題について、自分の意見も取り入れた説明を求められるパターン
- ホワイトボードを使って数学の問題を解き、解説までできるか問われるパターン
また、試験要項に面接(口頭試問)と書かれている、または口頭試問(面接)と書かれていることもあります。どちらの場合でも「口頭試問」という文字が記載されている場合は、面接と口頭試問のどちらも対策するようにしましょう。
口頭試問と書かれていた場合はしっかりと対策をしよう!
口頭試問では何が評価されるの?
口頭試問では、おもに「学習意欲」や「基礎学力」、そして「論理的な思考力・プレゼンテーション能力」が評価されます。
学習意欲
志望学部・学科に関連する分野に、日頃からどれくらい関心を寄せているかが問われます。
時事ニュースや話題の言葉に対する知識だけでなく、それらに対してどのような意見を持っているのか、問題に対する解決策や発生防止策を構築するにはどうすれば良いのかなど、本当に興味・関心がなければ答えられないような内容を問われることもあります。
基礎学力
大学入学に必要な最低限の学力を有しているかどうかを判断します。
解答に詰まるような難しい問題が出ることは少なく、教科書レベルの内容をしっかり理解しておけば対応できることが多いです。
論理的な思考力・プレゼンテーション能力
口頭試問では、論理的な思考力やプレゼンテーション能力を測るために、解答に至るまでの過程を説明させることがあります。また黒板などを使用して、実験方法などを説明させることもあります。
ここで重要なのは、解答の正誤ではなく、プロセスを論理的に分かりやすく伝えることです。
たとえ正解したとしても、そこに至る過程をうまく伝えられないと高い評価は得られません。
口頭試問対策はどうすればいいの
口頭試問は、しっかり対策を講じなければ対応できません。志望大学の出題傾向を調べたら、第三者と一緒に口頭試問の練習をしましょう。
基本は受験する学科の試験科目を勉強すればいい
大学側が知りたいのは、入学後に必要になる教科への理解度がどの程度あるかということです。
そのため基本的に口頭試問は、受験する学部・学科の試験科目を勉強しておけば十分です。
例えば日本文学科なら国語、物理学科なら物理、社会学系学科なら政治経済について勉強します。
基礎を固めることが口頭試問でも大事!
志望大学の出題傾向を調べる好印象のポイントは清潔感
口頭試問は、大学によって出題傾向が大きく異なります。そのため、まず志望大学の出題傾向を調べることが大切です。
ただし、口頭試問は過去問が公開されていない場合も多いです。情報が少ないときは、予備校などを利用して出題傾向を探りましょう。
基礎学力や専門分野に関する知識をつける
基礎学力は、一般入試対策ができていれば問題ない場合が多いでしょう。
ただし学部・学科に特化した専門的な内容は、大学のホームページや関連書籍などを利用して、ある程度準備しておく必要があります。
第三者に試験官になってもらい、模擬口頭試問を受ける
第三者に試験官になってもらい、自分の考えを伝える練習をしましょう。
話し方や表情、無意識のうちにしている動作などは、第三者に指摘されないと分からないものです。また論理的に話を進めているつもりでも、論理の飛躍や破綻が見つかる場合もあります。
他人の受け答えを見ることも勉強になるため、友だち同士で口頭試問の練習をするのもおすすめです。
一般的なマナーを身につけることも必要
口頭試問では、身だしなみや言葉遣いもチェックされます。服装は制服で十分ですが、清潔感を意識できるよう心がけましょう。
そして、聞き取りやすいはっきりとした言葉で話すようにします。
日常生活で敬語を使う機会は少ないかもしれませんが、自分の考えを丁寧に相手に伝えたいという思いがあれば、友だち言葉は出てこなくなるはずです。
【教科別】口頭試問対策はこれだ!
それでは最後に、教科別の口頭試問対策について解説します。ぜひ参考にしてください。
英語の場合
英語の場合は、英文を日本語へ、日本語を英語へ訳せるようにしておきましょう。音読が必要になることもあります。
そのほか、渡された英語の長文を時間内に読んで内容を把握し、その英文に関する質問に答えるパターンもあります。
数学の場合
数学は、基本的に教科書レベルの問題が解ければOKです。
ただし数Ⅲまで必要な学部・学科であれば、数Ⅲの微積の計算問題が多く出る傾向があります。入念に対策しておくとよいでしょう。
理科の場合
理科の場合は「ニュートンの運動方程式を説明してください」「電子とは何ですか?」のように、現象や定理について答えられるようにしておきましょう。
とはいっても教科書以上のレベルの問題は出ないので、教科書をすみずみまで読み込み理解を深めておくのが重要です。
日本史・世界史の場合
日本史・世界史では、日清戦争や第一次世界大戦など歴史的な出来事について「どうしてそれが起きたのか」「どのような経緯で始まったのか」を答えられるようにしておくのがポイントです。
聞かれたときにすぐ説明できるよう、教科書を読み込んでおきましょう。
政治経済の場合
経済学部や法学部であれば、政治経済について問われることもあります。
これも日本史・世界史と同様、主要な歴史的出来事について理解しておくことをおすすめします。
国語の場合
国語の場合は、文学史について答えられるようにしておきましょう。
『源氏物語』の作者は?
といったものがその例です。
そのほか、漢字や四字熟語のような知識系の問題が出題されることもあります。
対策としては教科書を読み込むよりも、国語の常識に特化した問題集を1冊やり込むほうが効率的に勉強できるでしょう。
口頭試問で分からない質問が来た!どうすればいい?
入念に準備していても、口頭試問で分からない質問が来ることは十分考えられます。
その場合は素直に「申し訳ございません、分かりません」と答えるようにしてください。
ただ、質問をされたあとに即答で「分からない」と答えるのは、面接官へ悪い印象を与えかねません。
「深く考えない人なのかな」ととらえられてしまう可能性もあります。
その場で一度考え、それでも分からない場合は正直に伝えるよう心がけましょう。
まとめ:受験の不安は四谷学院に何でも相談してください!
口頭試問は、第三者の協力がなければ十分な対策ができません。高校の先生に協力をお願いすることもできますが、知識や学力以外の部分では充分な対応が期待できないこともあります。
そこでおすすめなのが、さまざまな角度から口頭試問対策をサポートできる「四谷学院」です。
四谷学院では、先輩たちの「実録レポート」をデータベースに蓄積しているため、過去の出題内容や試験形態などをチェックできます。受験生が苦手な一般マナーの指導もあり、模擬面接ではマンツーマン指導が受けられるため、苦手な部分の克服につながるでしょう。
口頭試問対策に悩んだら、ぜひ一度四谷学院にご相談ください。