こんにちは、四谷学院の田中です。
関東にある難関私立大学5校の頭文字をとったMARCH(マーチ)。難関私大に合格するためには、志望校の傾向と対策を把握したうえでの、効果的な勉強が欠かせません。
では、MARCHの「古文」で問われる単語というと、どのようなイメージを持つでしょうか。
「共通テストで問われないような難しい単語が問われるのでは?」
と考える方もいるかもしれません。
今回は、実際にMARCHで問われる古文の基礎単語について紹介します。
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MARCHで頻出!古文の基礎単語とは?
漢字をあてると「飽く」ですけど、現代語の『飽き飽きする』という意味じゃなくて『満足する』の意味が入試で問われるんですよね。
入試で多く問われるのはマニアックな単語ではなく、こういった基本的な単語の理解なんだ。MARCHのような難関校でも狙われるから要注意だね。
明治大学経営学部の出題(2020)
実際に2020年の明治大学経営学部で「あかぬわかれの鳥の音ぞうき」に傍線が引かれ、解釈が問われた。女の元に通う男が朝になって帰らなければいけなくなり、互いに別れを惜しむ場面だ。
選択肢は以下の通り。基本がわかっていれば、すぐに正解の選択肢を絞ることができるんだ。
1.名残がつきないのに鶏の声を理由にして別れるのは非情です。
2.名残のつきない別れをせきたてる鶏の声の方がつらいことです。
3.夜が明けないうちに鳴く鶏の声で別れるのは哀しいことです。
4.夜が明けないのに鶏の声が別れをせき立てるのは我慢できません。
「飽く」に『満足する』という意味があると知っていれば、「あかぬ」は『満足しない』だとわかる。「あかぬ」の「ぬ」はここでは打消の助動詞だからね。
別れを惜しむ場面なので、『満足しない』とは『名残惜しい』ことを意味するんだ。
よって「あかぬ」を『名残が(の)つきない』と解釈している1と2が正解の候補となる。
正解&解説
そして「あかぬ」の「ぬ」は連体形で「わかれ」を修飾していることから、「名残のつきない別れ」と解釈している2が正解。
3と4は『夜が明けない』と解釈しているから×。
仮に「あく」を「明く」と解釈するとしても、「明く」は下二段活用の動詞だから、打消の「ぬ」を下に付ける場合は「あけぬわかれ」でなければいけない。
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