毎年50万人近くが受験する、大学入学共通テスト。(通称:共通テスト)
実施要項や受験案内では「令和6年度」のように、年号かつ年度表記になっていることが多く、少しわかりづらいな…という声を聞きます。
資料やデータを確認したいのに、どの年度のものを見れば良いのかパッとわからないのは、わずらわしいですよね。
今回は、その共通テストの試験日や出願締切などの注意点をわかりやすくまとめていきます。
試験日を最初に確認したら、共通テスト前と後にやるべきことを時系列順に確認していくので、自分の行動に漏れがないかチェックリストとしても活用してください。
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目次
試験本番
2024年度 共通テストの試験日はいつ?
2024年度(令和6年度)大学入学共通テスト 実施日は
【本試験 日程】
2024年(令和6年) 1月13日(土)・14日(日)
です。
自分が受けるのは令和何年度の試験?
2023年(令和5年)の4月時点で高校3年生の人は、「2024年度(令和6年度)入試」を受験することになります。
実施要項や願書を取り寄せる際は、年度を間違えないように注意しましょう。
試験の実施日で考えると、「まだ2023年度ではないか?」と勘違いしてしまう人がいます。
「合格して、自分が何年度から大学に通うことになるか」で考えれば、今後は正確に認識できますね。
2024年度試験は現役生に一番不利な年!?
共通テストの前身であるセンター試験のころから、「1月13日以降の土日」に試験日が設定されるため、2024年度は「一番早い日程で共通テストが実施される年」になります。
数日の違いではありますが、甘く見てはいけません。受験生は最後の1日まで伸びます。
「あと2~3日あればあれもこれも対策できたのに…」とならないよう、計画性のあるラストスパートを心がけましょう。
試験日に参加できなかった!追・再試験の日程は?
2024年度(令和6年度)大学入学共通テストの追・再試験 実施日は
【追・再試験 日程】
2024年(令和6年) 1月27日(土)・28日(日)
です。
追試験ってそもそも何?
追試験は、病気や怪我などの「やむを得ない事情」により、本試験の日程で受験できなかった人を対象に実施します。
昨年は全受験者の0.5%ほどが追試験を受験しています。割合で言うと200人に1人、つまり各高校の1学年につき1~2人ほどは、本試験を受験できていません。
そう考えると、「自分に限っては大丈夫だろう!」とは言い切れませんよね。
感染症が流行し、体調を崩しやすい冬だからこそ、体調管理も受験生にとっての重大なミッションと考えましょう。
追試験を受けられる条件
追試験を受験するには、受験票に記載された「問合わせ大学」へ電話連絡し、許可を得る必要があります。
申請は試験初日の4日前から各試験日当日までであり、電話受付時間を過ぎてしまうと、どんな事情であれ受験ができなくなってしまうため、注意が必要です。
不測の事態が起こってから慌てることがないよう、万が一に備えて申請先は確認しておくと良いでしょう。
また、本試験を受験中に体調不良となり、特定の科目が受験できなかった場合も、該当科目のみ追試験の日程で受験することができます。(再試験)
試験会場で体調に異変を感じたら、すぐに試験監督や担当者に相談しましょう。
休養室に移動し、「健康状態チェックリスト」の項目を基に、受験可否を判断してもらえます。追試験に回るだけでなく、別室での受験を継続できるケースもありますからね。
今まで経験したことのない緊張感から、心だけでなく体にも異常が発生してしまう受験生は少なくありません。後悔のない勝負ができるよう、念のために把握しておくと良いでしょう。
大雪や地震で電車が止まった!どうすれば…
大雪や地震などの自然災害で電車が止まり、試験の開始時間に間に合いそうにない場合は、慌てず受験票に記載された「問合わせ大学」へ電話しましょう。
公共交通機関が止まったなど、多くの受験生が影響を受ける場合は、開始時間を繰り下げる(遅らせる)ことがあります。
2023年度試験では、最大100分繰り下げて実施した会場もありました。
当日のアクシデントで焦るのは当然ですが、そのために連絡先を把握しシミュレーションしておくと安心です。
また、単純に遅刻をしてしまった場合も、英語のリスニング以外は試験開始後20分までであれば入室が可能です。
もちろんそうならないよう、交通機関の遅延などにも配慮した余裕のあるスケジュールを心がけましょう。
緊張で精神的な余裕がないときこそ、時間的な余裕が大事なのです。
共通テストの出願期間は?試験前にやるべきことを時系列順にチェック!
2024年度(令和6年度)大学入学共通テストの出願期間は
【出願期間】
2023年(令和5年) 9月25日(月) ~ 10月5日(木)
です。
実際に出願する上で必要な手順を、それぞれ見ていきましょう。
① 受験案内を準備する
【受験案内 配布開始】
2023年(令和5年) 9月1日(金) から
まずは「受験案内」を入手しましょう。
現役生は基本的に高校で準備し一斉に出願を行うため、学校の指示通りに行動すれば問題ありません。
ただし、学校に所属していない人は、自分で受験案内を入手する必要があります。
※インターネットでも「受験案内」の内容は閲覧できますが、ダウンロードしたものは出願に使用できません。
受験案内の入手方法
【配布期間】
2023年(令和5年) 9月1日(金) ~ 10月5日(木)
共通テストを利用する大学であれば、各大学の入試担当窓口で直接受け取ることができます。
対象となる大学は「大学入学共通テスト利用大学情報ページ」から確認してください。
※慶應義塾大学など、入試に共通テストを利用しない大学では配布をしていません。
※受け取りに行く際は、必ず事前に各大学の窓口へ電話連絡を行いましょう。
【請求受付期間】
通常発送 :2023年(令和5年) 8月1日(火) ~ 9月24日(日)
1~2日後に届く発送:2023年(令和5年) 9月1日(金) ~ 9月28日(木)
全国学校案内資料管理事務センターの発送サービスから請求できます。
② 検定料の払い込み
【払込期間】
2023年(令和5年) 9月1日(金) ~ 10月5日(木)
検定料は以下の通りです。
3教科以上を受験する場合…18,000円
2教科以下を受験する場合…12,000円
※地歴・公民については、まとめて「1」教科としてカウント
また、成績通知書の送付を希望する場合は、手数料800円が追加で必要となります。
4月以降の発送になるため、今年度の受験時に参考とすることはできませんが、自分の成果の確認や、もう1年となった場合に備えて希望する人が多いです。
③ 出願書類の発送
【出願期間】
2023年(令和5年) 9月25日(月) ~ 10月5日(木)
現役生は、高校がまとめて発送を行います。
学校から伝えられた提出期限を守り、準備を行いましょう。
自分で出願する場合は、大学入試センターへ郵送します。
10月5日(木)「消印有効」ですが、志願票の書き方がわからなかったり、検定料の払い込みを忘れていたりと、直前になって慌ててしまうことがないよう、余裕を持って出願しましょう。
面倒な事務手続きを先に済ませることで、受験勉強だけに集中できますよ。
④ 確認はがきのチェック
【送付時期】
2023年(令和5年) 10月25日(水)まで
出願を受理された志願者には、大学入試センターから確認はがきが送付されます。
学校でまとめて出願した場合は、自宅ではなく学校宛に送られます。
受験教科などについて訂正が必要な場合は、速やかに入試センターへ連絡しましょう。
訂正方法も受験案内に記載があるため、落ち着いて確認すれば問題ありません。
⑤ 受験票のチェック
【送付時期】
2023年(令和5年) 12月14日(木)まで
受験番号や試験会場が記載された「受験票」と、「写真票」「成績請求票」が年内に届きます。
学校でまとめて出願した場合は、自宅ではなく学校宛に送られます。
試験会場については、当日迷うことがないよう、試験日を想定したタイムスケジュールで実際に一度行ってみると良いでしょう。
思ったよりも乗り換えに時間がかかり、1本遅い電車になるだけでも、当日のストレスになりかねません。
また、写真票に貼り付ける写真も撮影する必要があります。
細かい規定は受験案内を確認する必要がありますが、試験日前3か月以内の撮影であればOKのため、確認はがきが届くころに撮影しておくと慌てることがありません。
成績請求票は、国公立大学や私立大学の共通テスト利用方式へ出願する際に必要となります。
出願時に探し回る必要がないように、わかる場所に保管しておきましょう。
共通テストがゴールじゃない!試験後にやるべきことを時系列順にチェック!
多くの人にとって最初の大学受験であり、最大の難関となる共通テスト。
しかし、その共通テストを乗り越えても、そこで受験が終わりという人は少ないでしょう。
まだまだ続く大学受験、共通テストを終えたからと言ってそこで気を緩めてはいけません。
一度でも気を抜くと、やる気や集中力を再びピークへ持っていくのには時間がかかってしまいますからね。
プレッシャーや疲労の大きい2日間を乗り越えたことにホッとして、せっかく右肩上がりに伸びてきたやる気や成績がそこで止まってしまう…こんな失敗は本当によくあります。
志望校合格をつかみとるまであと少し。その大事な追い込みで何をすれば良いのか、共通テスト受験後のスケジュールもあらかじめ把握しておきましょう。
① 自己採点
【推奨タイミング】
2024年(令和6年) 1月15日(月)
共通テストの自己採点は、自分が全科目の試験を終えた当日の夜から翌日に行いましょう。
国公立や私立の共通テスト利用方式への出願先を考える際は、この自己採点結果を基に判断します。
次のステップへ進むためには、早急に自己採点を行い、ラストスパートをかける道を選ぶ必要があるのです。
ただし、試験1日目である土曜日の夜に自己採点をするのは避けた方が良いでしょう。
1日目の英語・国語・社会で受験が終了なのであれば良いですが、2日目の数学・理科を受ける人は、絶対に自己採点を挟まず日曜日に挑みましょう。
「良い点数であれば、自信を持って2日目に挑めるのでは?」と考える人もいるでしょうが、誰でもケアレスミスやもったいない失点については引きずってしまいます。
また、その段階では各予備校が発表している解答も、予想であり正しいものとは限りません。
試験が始まったら、最後まで当初の目標点だけ考えて集中するのです。
学校の友人と同じ会場になった場合も、休み時間に『答え合わせしよう』と言われないよう、先にお願いしておくと良いかもしれませんね。
② 各大学への出願
【出願時期】
国公立大学:2024年(令和6年) 1月22日(月) ~ 2月2日(金)
私立大学 :各大学によって異なる
国公立大学は前期・中期・後期と最大で3回のチャンスがありますが、出願は別々ではなく3期とも同じタイミングで行います。
前期の結果を見て中期や後期の受験校を決める…ということはできないため、注意しましょう。
共通テストの結果を判定に使用する場合は、受験票と同封されていた「成績請求票」を貼付する必要があります。
どこに保管したか忘れてしまっている場合は、すぐに確認しておきましょう。
③ 国公立大学 二次試験
【二次試験 日程】
前期:2024年(令和6年) 2月25日(日) から
中期:2024年(令和6年) 3月8日 (金) 以降
後期:2024年(令和6年) 3月12日(火) 以降
共通テストが終わったら、6週間後には国公立大学の前期日程が実施されます。
自己採点結果によって出願先を変更する受験生もいますが、かなり急ピッチで二次対策を仕上げる必要があるということですね。
もちろん第一志望に合格することを前提として、第二志望以下の大学についても、出題の傾向や難易度を体感しておけると、万が一のときにも落ち着いてラストスパートを切れるでしょう。
また、中期日程を実施する大学は多くなく、薬学部など特定の学部のみに偏っています。
基本的には前期・後期日程を中心に出願先を考えることになるでしょう。
ただし、後期日程の方が面接のみや極端な配点になっているなど試験内容が特殊なことも多く、合格する難易度が高くなる傾向にあります。
前期日程で志望校合格をつかめるよう、まずは共通テスト対策に全力で取り組みましょう!
仮に二次試験の配点の方が高い大学であっても、ライバルよりも得点が低い不利な位置からスタートを切る状況は、逆転しなければという大きなプレッシャーになってしまいますからね。
④ 国公立大学 合格発表
【合格発表 日程】
前期:2024年(令和6年) 3月6日 (水) ~ 3月10日(日)
中期:2024年(令和6年) 3月20日(水) ~ 3月24日(日)
後期:2024年(令和6年) 3月20日(水) ~ 3月24日(日)
合格発表の日程は、大学によって少しずつ異なります。
四谷学院で、あなたの合格報告をお待ちしています!
⑤ 国公立大学 入学手続き
【入学手続き 締切日】
前期:2024年(令和6年) 3月15日(金)
中期:2024年(令和6年) 3月27日(水)
後期:2024年(令和6年) 3月27日(水)
進学先を決めた場合は、その大学に入学手続きを行う必要があります。
各大学の合格案内や要項に書かれた手順を確認し、期日までに手続きを行います。
期日を一日でも過ぎてしまうと合格は取り消しになってしまうので、新生活の準備よりも優先して済ませてしまいましょう。
反対に、合格したが進学しない大学については、特に手続きを行う必要はありません。
期日を過ぎた段階で、自動的に合格が取り消しになります。