【現代文・共通テスト対策】 漢字の学習は語彙の学習と心得よ!

この記事は約3分で読めます。

こんにちは、四谷学院の山中です。
今回は、共通テスト「現代文」の漢字対策について解説します。

漢字の出題形式

まずは例題を見てみましょう。

例題1 傍線部(ア)の漢字と同じ漢字を含むものを、次の各群の①~⑤のうちから、それぞれ一つ選べ。

われわれの心の皮膚はかなり鋭い冷湿の触感を感じ、われわれの心の鼻はかびや煤の臭気にむせる。そのような(ア)カンノウの刺激を通じて、われわれ祖先以来のあらゆるわびしくさびしい生活の民族的記憶がよびさまされて来る。
 
① 同人雑誌をカンコウする。
② 優勝のエイカンに輝く。
③ キカン産業を育成する。
④ 初めての勝利にカンキする。
⑤ カンリョウ組織を改革する。

これらの漢字すべてが書けることは、必ずしも要求されてはいない、ということが分かるかと思います。

今回の「カンノウ」は、漢字表記すると、「官能」ですね。
この「官」という字は、家屋に大勢の人がいるさまを表しています。

公の家屋に集った役人の会議、ひいては役人そのものを示すようになりました。
そしてそこから、身体器官を国の機関になぞらえて、「官」の語を身体にかかわることに充てるようになったというわけです。

こうした成り立ちが分かれば、身体表記の傍線部(ア)と、国に奉仕する官僚の意味が同じ、ということで、正解を選ぶことができます。

漢字を「覚える」とは?

漢字を覚えるということは、決してすべて丸暗記をするということではない、ということです。
もちろん、漢字のすべての知識を身に着けるわけにもいきませんから、受験対策としての丸暗記も必要な部分は出てくるでしょう。
二度も三度も間違えるような漢字であれば、成り立ちをたどってみるのも一つの手です。

ミスを減らすには?

たとえば、「専」と「博」のつくり、点の有無以外同じ漢字に見えますが、実は元々全く違う漢字なんですよね。(しっていました?)
こうしたことに興味が持てるのであれば、「1つの文章で、成り立ちの答えられない漢字を2文字まで」などとマイルールを決めて調べるようにするのもよいでしょう。

※漢字の成り立ちについては諸説ありますが、暗記の手助けとしていったん辞書の表記を採用します

漢字の学習は語彙の学習と心得よ!~まとめ~

模試や問題集で出題されたけれど、書けなかった漢字は自分で書き取り練習しましょう。その中で、覚えにくさを感じた字や、見たこともなかったような漢字は、電子辞書でも紙の辞書でも、どちらでも良いですから、漢和辞典をぜひ、引いてください。
そして「解字」とか、「字源」とかという欄は、特に要チェックです。

牛歩戦術ですが、こうして少しずつ漢字の成り立ちを理解していくと、ありがちなミスも減っていきますよ。

タイトルとURLをコピーしました