こんにちは、四谷学院の岩佐です。
高校生のみなさん、「漢文」という科目にどんなイメージを持っていますか?
すべて漢字で書かれているため「とっつきにくい」印象があるかもしれません。
『漢文は後回しでいいや』と考えている人も多くいるようです。
しかし、漢文も正しく学習すれば必ず読めるようになります。
本日は漢文を学習していく上で、必要な知識についてお話ししていきます。
漢文で必要な知識は以下の2つです。
- 語彙
- 文法
語彙や文法の学習が必要なので、英語の学習方法と似ている部分があります。
語彙
漢文は、「漢字が並んだ文章」なので、1つひとつの漢字の意味をつかむことが大切です。
そのため、まずは
(2)熟語
例えば、「所謂」は字面だけではその意味がつかみにくいのですが、「いはゆる(いわゆる)」と訓読みできれば途端にその意味が分かるようになります。
また、「徒」という漢字も同じです。
「生徒」
「徒歩」
では意味が違いますね。
2つ目は「弟子」
3つ目は「歩いて」
という意味です。
入試では読みに加えて、語そのものも設問になります。
このような知識を身につけるためには、第一に日頃から漢字や熟語への関心を高めておくことが大切です。
漢字の意味に関する設問は、漢文だけでなく現代文の入試問題でも出題されることがありますので、漢字の知識は「現代文+漢文」の学力アップにつながります。
漢字の学習というと書き取りや読み方の勉強をまずは思い浮かべるかと思いますが、ただ「書ける」「読める」だけではなく「書けて」「読めて」「意味がわかる」状態を目指しましょう。
文法
漢文の文法規則は「句形(句法)」と呼ばれています。
漢字の学習とともに「句形」の学習が非常に重要です。
たとえば「敢不~」は「どうして~しないのだろうか、いや~する」という反語を表す句形ですが、「不敢~」だと「決して~しない」と強い否定を表します。
つまり、句形の学習不足のために意味を反対に捉えてしまうこともあるということです。
句形の習得には『例文の音読』がお勧めです。
1つひとつの「句形」を暗記していこうとしても、かえって時間がかかってしまいます。
例文を読み、どのような「句形」が使われているか理解できたら、復習として音読をしていきましょう。
また、漢文は、もともと中国語であった文章を、江戸時代までの人々が使用していた古典文法の規則に従って読んだものです。
書き下し文を読んでみると分かりますが、古文の「係り結び」や「反語」などの文法が密接に関係しています。
古文も漢文も音読することで文法知識をはじめとする学習効果が定着することは同じです。
学校や予備校・塾で漢文・古文を学習した後には、音読の復習を行っていきましょう。
まとめ
漢文の学習では
- 語彙=漢字の知識(読み書きだけでなく、漢字の意味を理解)
- 文法=「句形(句法)」の暗記
が必要です。
もちろんこれらの学習した上で、実際に文章読解をしていく必要があります。
なにも知識が無い状態で、ただ読んでいっても漢文の実力を伸ばしていくことはできません。
しっかりと知識を身につけた上で、読解演習を行っていきましょう。
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