こんにちは、四谷学院です。
あなたは「入試過去問題活用宣言」を知っていますか?
この記事では、大学入試の過去問題に注目していきます。
「入試過去問題活用宣言」とは
毎年実施される大学入試問題は、過去問が膨大に蓄積されています。大学にとっても、毎年、新しい問題を作るのはなかなか大変であり、過去問の中にはいわゆる良問もたくさん存在します。
こうした状況の中、大学間で相互の過去問を利用するという取り組みが始まりました。
現在、東京学芸大学、お茶の水女子大学、東京慈恵会医科大学、順天堂大学など、100以上の国公立大学や私立大学で大学が「入試過去問題活用宣言」に参加しています。
過去問演習をしっかりとやっていれば、「あっ、この問題が解いたことがある!」という問題に出会えるかもしれませんね。
東京大学の出題は例外なのか?
東大の日本史の入試は、他の大学では見られない独特の問題を出題することが知られていますが、中でも特異な問題として有名なのが1983年の第1問です。
問
次の文章は、数年前の東京大学入学試験における、日本史の設問の一部と、その際、受験生が書いた答案の一例である。当時、日本史を受験した多くのものが、これと同じような答案を提出したが、採点に当たっては、低い評点しか与えられなかった。なぜ低い評点しか与えられなかったかを考え、(その理由を書く必要はない)、設問に対する新しい解答を5行以内で記せ。
過去問を改めて出題し、さらにその時の受験生の答案例を資料として提示し、新しい解答を考えるように求めています。こんな斬新な問題は他の大学では見られません。
東大の日本史は、暗記ではなく、考える力が求められます。
同じ問題が出たからといって、必ずしもすでに解いたことがある人が有利とも言えないのが、東大の問題の難しさや面白さを象徴しているといえるでしょう。