こんにちは!四谷学院の奥野です。
京都産業大学は、神山キャンパスにすべての学部・研究科が集まる、日本最大級の文理融合ワンキャンパス大学です。文系・理系合わせて10学部10研究科を展開しており、約16万人の卒業生を輩出しています。
この記事では、京都産業大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。京都産業大学の受験を考えている方や、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事に記載されている情報は2024年3月4日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
目次
京都産業大学の入試問題で問われる能力
まずは、京都産業大学が求めている人材(学生)や入試の特徴、難易度について解説します。
京都産業大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか
京都産業大学の建学の精神は、以下のとおりです。
いかなる国家社会においても、大学は最高の研究・教育の機関である。大学の使命は、将来の社会を担って立つ人材の育成にある。
その教育の目標は、高い人格をもち、人倫の道をふみはずすことなく、社会的義務を立派に果たし得る人をつくることであり、しかもその職域が国内であろうと海外であろうと、その如何を問わず、全世界の人々から尊敬される日本人として、全人類の平和と幸福のために寄与する精神をもった人間を育成することである。
このような人間は、日本古来の美しい道徳的伝統を精神的基盤とし、東西両洋の豊かな文化教養を身につけ、絶えず変動する国内情勢に関して十分な知識をもち、その科学的分析によって正しい情勢判断のできる能力を備え、如何なる時局に当面しても、常に独自の見解を堅持し自己の信念を貫き得る人間である。
かかる学生の育成が、本学の建学の精神である。
この建学の精神をもとに掲げられているアドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)は、以下のとおりです。
- 入学までの学習を通して本学が定める学力を有していること
- 志望する学部の学問分野に関心を有していること
- 本学の建学の精神が示す人材に成長することを目指し、入学後にその実現に意欲を有していること
引用:教育に関する方針 | 教育情報 | 大学紹介 | 京都産業大学
京都産業大学では、基礎学力はもちろん、主体的に学習・研究し、実行力のある学生を求めていることがわかります。
また、京都産業大学では、カリキュラムポリシー(教育課程編成・実施の方針)とディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)も掲げられています。
詳しく知りたい方は、京都産業大学公式ホームページをご覧ください。
京都産業大学入試の特徴
京都産業大学では、さまざまな入試方式が導入されており、おもな入試方式は以下の4つです。
公募推薦入試(学校推薦型選抜)
公募推薦入試(学校推薦型選抜)では、出願時に「総合評価型」と「基礎評価型」のどちらかを選択します。
総合評価型では、試験と調査書、および資格や部活動なども含めた総合的な評価で合否を判定します。
基礎評価型では、試験得点のみで合否を判定し、調査書の点数換算は行われませんが提出は必要です。
一般選抜入試(前期・中期・後期)
一般選抜入試には前期・中期・後期の日程があり、各日程で異なる入試制度が設けられています。
前期日程では、4日間試験日を設定しており、スタンダード型や高得点科目重視型、共通テストプラスなど複数の制度があります。1日に最大3出願、4日間で最大12出願が可能です。
中期日程でもスタンダード型、高得点科目重視型、共通テストプラスと、複数の精度があります。前期で同一学科に合格した場合、受験料が返還されます。前期日程・中期日程ともに、大学入学共通テストの自己採点後に出願できます。
後期日程ではスタンダード2科目型があり、1日で2つの学部・学科に出願でき、文系学部内と理系学部内、生命科学部内でそれぞれ併願が可能です。
共通テスト利用選抜(前期・後期)
共通テスト利用選抜は、前期と後期の日程で実施され、いずれも大学入学共通テストの結果のみで合否が判定されます。
大学入学共通テストの自己採点後に出願可能で、一般選抜入試との併願時には1出願目の受験料が免除されます。
総合型選抜
総合型選抜には、AO入試とマネジメント力選抜入試、次世代型リーダー選抜入試があります。
AO入試は、従来のペーパーテストや偏差値では測れない、学生の多様な可能性を評価する入試です。学生の積極性や問題意識、目的意識、知的探求心、将来の成長可能性を重視しており、次世代のリーダー育成が目的です。
マネジメント力選抜入試は、経営学部で実施され、専門性と諸領域の知識を兼ね備えた、総合的なマネジメント能力を持つ人材の育成を目指しています。選考方法は、1次選考が書類審査と筆記試験、2次選考がプレゼンテーションと質疑応答です。
次世代型リーダー選抜入試は、現代社会学部で実施され、現代の複雑な課題解決に貢献するリーダー育成を目指しています。
基礎学力だけでなく、探求力や対話力、調整力などの実践的能力が重視されます。
選考方法は、1次選考が書類審査とセミナー、レポート、2次選考がグループワーク、レポート、個人面接です。
そのほか、専門学科等対象公募推薦入試や社会人入試、帰国生徒入試などの入試方式が導入されています。詳細は京都産業大学の入試情報サイトをご覧ください。
各科目の試験問題の特徴
京都産業大学の入試対策をするために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、京都産業大学の一般選抜入試における試験問題の特徴を、科目ごとにご紹介します。
数学
数学の試験時間は、学部や学科によって異なり、60分または80分です。2023年度試験では基本的な典型問題が中心でした。迅速かつミスなく正確に解答する力が求められるでしょう。
英語
英語の試験時間は80分で、2023年度試験では、長文読解のほか、会話文や並べ替え、空欄補充、語彙などの基本問題が中心に出題されました。問題数は多いものの、難易度は標準レベルです。
理科
理科の試験は、理学部と情報理工学部、生命科学部で実施され、試験時間は80分です。
物理では、基本的な数式や重要語句の理解、迅速に解答する力が求められます。
化学では、計算問題や化学式・構造式、記述問題が出題され、実験過程や結果の理由を求められる傾向にあります。
生物は広範囲からの出題で、論述問題の対策が必要です。
国語
国語の試験時間は80分で、2023年度試験では、現代文と古文の長文読解問題が中心に出題されました。内容正誤や漢字、文学史などの基本問題が多いため、ケアレスミスに注意し確実に得点を重ねましょう。
地理歴史・公民
地理歴史・公民の試験時間は60分です。難易度は高くないものの、問題量が多い傾向にあるため、制限時間内で正確に解答する力が求められます。
教科書や重要用語集を活用して基礎知識を身につけ、時間配分を意識しながら過去問に取り組みましょう。
京都産業大学入試の難易度
Benesseの「マナビジョン」のデータによると、2024年3月時点の京都産業大学の偏差値は48~58です。大学入学共通テスト得点率は49~82%で、難易度は標準レベルといえるでしょう。
なお、学部ごとの偏差値は以下のとおりです。
学部 | 偏差値 |
経済学部 | 54~58 |
経営学部 | 53~57 |
法学部 | 52~56 |
現代社会学部 | 52~58 |
国際関係学部 | 52~57 |
外国語学部 | 48~58 |
文化学部 | 52~58 |
理学部 | 50~56 |
情報理工学部 | 52~56 |
生命科学部 | 51~54 |
参照:京都産業大学/偏差値・入試難易度【2023年度入試・2022年進研模試情報最新】|マナビジョン|Benesseの大学受験・進学情報
京都産業大学試験の概要
ここからは、京都産業大学の入試概要を解説します。
出願資格について
京都産業大学の出願資格は、入試方式によってそれぞれ定められています。
ここでは参考として、一般選抜入試・共通テスト利用入試における出願資格をご紹介します。
ほかの入試方式における出願資格は、それぞれの入学試験要項をご確認ください。
次のいずれかに該当する者
- 高等学校または中等教育学校を卒業した者および入学年の3月31日までに卒業見込みの者
- 通常の課程による12年の学校教育を修了した者および入学年の3月31日までに修了見込みの者
- 学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者および入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者
入試科目や配点
京都産業大学では、学科や入試方式によって入試科目や配点が異なるため、ここでは、一般選抜入試(前期日程)のスタンダード3科目型の入試科目や配点などについて解説します。
なお、以下のデータはすべて2024年3月4日現在のものです。
<経済学部・経営学部・法学部・現代社会学部、国際関係学部、外国語学部、文化学部>
教科 | 科目 | 配点 |
外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) | 100 |
国語 | 国語(国語総合・現代文B・古典B ※漢文を除く) | 100 |
地理歴史・公民または数学 | 日本史B、世界史B、政治経済・現代社会、数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B) から1科目を試験室で選択 | 100 |
<理学部>
学科 | 教科 | 科目 | 配点 |
物理科学科 数理科学科 | 外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) | 100 |
理科 | 物理(物理基礎・物理)、化学(化学基礎・化学) から1科目を試験室で選択 | 100 | |
数学 | 数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B) | 100 | |
宇宙物理・気象学科 | 外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) | 100 |
理科 | 物理(物理基礎・物理) | 100 | |
数学 | 数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B) | 100 |
<情報理工学部>
教科 | 科目 | 配点 |
外国語
| 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) | 100 |
理科 | 物理(物理基礎・物理)、化学(化学基礎・化学)、生物(生物基礎・生物) から1科目を試験室で選択 | 100 |
数学 | 数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B) | 100 |
<生命科学部>
学科 | 教科 | 科目 | 配点 |
先端生命科学科 産業生命科学科・理系科目 | 外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) | 100 |
理科 | 物理(物理基礎・物理)、化学(化学基礎・化学)、生物(生物基礎・生物) から1科目を試験室で選択 | 100 | |
数学 | 数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B) | 100 | |
産業生命科学科・文系科目 | 外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ) | 100 |
国語 | 国語(国語総合・現代文B・古典B ※漢文を除く) | 100 | |
地理歴史・公民または数学 | 日本史B、世界史B、政治経済・現代社会、数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B) から1科目を試験室で選択 | 100 |
※最新の情報は必ず、最新の入学試験要項にてご確認お願いします。
出願者数や合格者数のデータ
京都産業大学の一般選抜入試(前期日程)のスタンダード3科目型における出願者数や合格者数は以下のとおりです。
なお、ここでご紹介するのは、2024年度のデータです。
学部 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
経済学部 | 1,165 | 1,143 | 485 | 2.4 |
経営学部 | 1,232 | 1,216 | 474 | 2.6 |
法学部 | 968 | 952 | 461 | 2.1 |
現代社会学部 | 1,002 | 984 | 287 | 3.4 |
国際関係学部 | 271 | 259 | 133 | 1.9 |
外国語学部 | 492 | 486 | 234 | 2.1 |
文化学部 | 552 | 545 | 234 | 2.3 |
理学部 | 626 | 584 | 187 | 3.1 |
情報理工学部 | 740 | 714 | 156 | 4.6 |
生命科学部 | 466 | 455 | 142 | 3.2 |
※最新の入試データは、京都産業大学の入試情報サイトでご確認ください。
京都産業大学に合格するための勉強方法
ここからは、京都産業大学に合格するための学習方法をご紹介します。
京都産業大学に入るには、何をすればいい?
京都産業大学の偏差値は48~58です。大学入学共通テスト得点率は49~82%で、難易度は標準レベルです。入試方式や併願制度が充実しており、自分に合った方法で受験できます。
しかし、選択する入試方式によっては競争率が高くなるため、しっかりとした対策が必要です。
合否を左右する小さなミスを避けるためにも定期的な見直しを行い、得点力の向上につなげましょう。
過去問を繰り返し解くことで出題傾向を把握でき、効果的な対策を立てるのに役立ちます。
受験期の過ごし方
受験期の過ごし方は、合否に大きな影響を与えます。長期的なスケジュールを立て、計画的に取り組むことが大切です。
京都産業大学の合格に向けて、下記を参考にスケジュールを立ててみましょう。
- 春(4~5月):基礎力を身につける重要な時期です。教科書を中心に学習し、苦手分野を特定しましょう。
- 夏(6~8月):基礎の固め直しや苦手克服、既習内容の復習を行いましょう。特に夏休みは、受験勉強に集中して取り組めるチャンスです。週単位で学習計画を立てて、目標に向かって効率的に取り組みましょう。
- 秋(9~11月):大学入学共通テストの準備に集中する期間です。夏までに築いた基礎力を土台に、入試レベルの応用問題に挑戦しましょう。
- 冬(12月~):過去問を中心に取り組み、実践力を高めましょう。入試本番に合わせて、時間配分を考えながら問題を解くことを意識し、解答後は解説の確認と復習を通じて理解を深めます。
予備校で勉強する場合
予備校の魅力は、プロの講師から直接学べることです。しかし、集団授業では一人ひとりの学習ニーズに合わせた指導が難しい傾向にあります。
授業中にわからなかったことや苦手分野は、積極的に質問をして理解を深める努力が必要で、質問しにくい環境では成績向上が難しい可能性があります。
そのため、予備校選びでは授業のわかりやすさとともに、講師に質問しやすい体制が整っているかを確認することが重要です。
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55段階個別指導
55段階個別指導は、中学レベルから志望校レベルまで、段階的に学習を進めるプログラムです。演習後すぐに採点と解説が行われ、知識の定着を促します。
苦手分野などの弱点は、マンツーマンの指導で克服可能です。
京都産業大学入試は丁寧に解く力が重要!
【京都産業大学の入試概要】
- 基礎学力はもちろん、主体的に学習・研究し、実行できる力のある学生を求めている
- 公募推薦入試(学校推薦型選抜)と一般選抜入試(前期・中期・後期)、共通テスト利用選抜(前期・後期)、総合型選抜の4つが一般的な入試方式
- 入試方式や併願制度が充実しており、興味のある学部に自分に合った方法で受験できる
- 難易度は標準レベル
【京都産業大学の入試データまとめ】
- 一般選抜入試(前期日程)のスタンダード3科目型の実質倍率は1.9~4.6倍(2024年度統計)
【勉強方法まとめ】
- 基礎を徹底し、小さなミスをしないように注意深く解くことが重要
- 過去問で制限時間内に正確に解く練習が必須
京都産業大学は、学部によっては競争率が高めで、入試でハイレベルな戦いになりやすいため、ケアレスミスをせず正確に解答することが求められます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育」です。自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事でご紹介した情報は2024年3月4日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
失敗しない予備校選びは説明会参加が重要!
予備校選びは大学受験の合否に大きな影響を与えます。パンフレットやインターネット上の情報だけでは限界があるため、実際に説明会に参加し、自分に合った予備校を選びましょう。
以下の記事では、予備校の説明会について詳しく解説しています。説明会に参加する際の疑問や不安を解消するために、ぜひご一読ください。