こんにちは!四谷学院の奥野です。
甲南大学は、1919年に神戸市東灘区岡本に甲南中学校として開校されたのが始まりです。学修支援や留学や就職の計画、学生生活や課外活動のサポートなど、学生一人ひとりのニーズに合わせたサポート体制が充実しています。
岡本キャンパスには文学部や理工学部など6つの学部、西宮キャンパスにはマネジメント創造学部、ポートアイランドキャンパスにはフロンティアサイエンス学部があります。
この記事では、甲南大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法をご紹介します。
甲南大学の受験を考えている方や、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事に記載されている情報は2024年3月4日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
目次
甲南大学の入試問題で問われる能力
まずは、甲南大学が求めている人材(学生)や入試の特徴、難易度について解説します。
甲南大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか
甲南大学の建学の理念は、「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重して各人の天賦の特性を啓発する人物教育の率先」「世界に通用する紳士・淑女たれ」です。
この理念をもとに掲げられているアドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)は、以下のとおりです。
- 甲南大学での学びにおける知識や技能を修得するため、高等学校または相当する教育機関において、学習指導要領で示された、幅広く基礎的な学力や能力を身につけている
- 事象の中から問題を発見し、論理的に考察し、収集した情報を整理・分析し、それらを総合して問題解決を図る意志と能力を、主体性を持って意欲的に身につけることができる
- 人文科学・自然科学・社会科学に関する基礎的教養と、自己の意見をわかりやすく説明する能力を身につけ、自己の能力・資質を社会生活で活用し、社会の発展に貢献する意欲をもっている
上記の内容から、基礎学力はもちろん、主体的に学習・研究できる学生を求めていることがわかります。
また、甲南大学では、学部・学科ごとにアドミッション・ポリシーが掲げられているため、詳しく知りたい方は、甲南大学の受験生向け情報サイトをご覧ください。
甲南大学入試の特徴
甲南大学でのおもな入試制度は、以下の2つです。
一般選抜
甲南大学の一般選抜は、受験生のさまざまな条件やニーズに対応する柔軟な入試制度です。
日程が前期・中期・後期に分かれており、前期と中期では、3教科型もしくは2教科型の一般方式と外部英語試験活用方式があります。
外部英語試験活用方式は、外部英語試験のスコアが判定の対象となる方式で、一般方式との併願が可能です。
また、理工学部とフロンティアサイエンス学部のみ、受験した3教科のなかから2教科の得点で合否を判定する2教科判定方式が実施されます。
さらに、大学入学共通テストを利用した方式も2つあります。
1つは共通テスト併用型で、一般方式で受験した教科のうち指定された1教科と、大学入学共通テストの科目得点を合計して合否を判定します。
もう1つは共通テスト利用型で、大学入学共通テストの科目得点のみでの合否判定です。
総合型選抜
総合型選抜は、個性や学力を多角的に評価する公募制推薦で、個性重視型・教科科目型(一般方式・外部英語試験活用方式・面接方式)に分かれます。
個性重視型では、出願書類と面接などを通じて学生の個性や適性が評価されます。
教科科目型では、指定された試験教科・科目の結果や調査書、志望理由書、自己推薦書の評価などをもとに合否が判定されます。
特に、外部英語試験活用方式では、英語の能力を外部試験のスコアで証明する必要があり、出願資格に満たないスコアでは合否判定の対象になりません。
そのほか、工業科・商業科推薦入学試験や、スポーツ能力に優れた者の推薦入学試験、帰国生選抜入学試験などの入試制度があります。詳細は甲南大学受験生向け情報サイトをご確認ください。
各科目の試験問題の特徴
甲南大学の入試対策をするために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。
ここでは、甲南大学の一般選抜における試験問題の特徴を、科目ごとにご紹介します。
数学
数学の試験時間は、60分または80分です。おもに記述問題で、解答までの過程も評価されるため、問題の意図の理解が重要です。
教科書や入試問題集を繰り返し解き、計算力を鍛えましょう。
英語
英語の試験時間は70分または80分で、読解問題が中心です。
文系学部では、英作文の出題もあります。まず、中学・高校で学習する範囲の単語・熟語を覚え、次に文法・語法を押さえましょう。
これにより、空所補充や内容把握などの問題が解けるようになります。
国語
国語は文系学部のみで実施され、試験時間は70分です。現代文では評論文が出題され、漢字の読み書きや空所補充が出題される傾向にあります。
古典では、物語や紀行文などが出題され、現代語訳や書き抜き問題などの記述式もあります。
理科
理科の試験時間は80分です。物理では公式と基本的な数学能力が、化学では基礎知識が、生物では教科書レベルの知識と図の読み取り能力が問われます。
全科目で、教科書内容の徹底した理解と記述式問題の練習が重要です。
地理歴史
地理歴史は文系学部のみで実施され、試験時間は60分です。世界史では時代や地域が偏りなく、日本史では出来事の流れや史料問題が、地理では地図や地形図の読み取りのほか、地誌などの知識問題が出題される傾向にあります。
甲南大学入試の難易度
Benesseの「マナビジョン」のデータによると、2024年3月時点の甲南大学の偏差値は49~64です。大学入学共通テスト得点率は57~79%で、難易度は標準レベルといえるでしょう。
なお、学部ごとの偏差値は以下のとおりです。
学部 | 偏差値 |
文学部 | 56~64 |
理工学部 | 50~54 |
経済学部 | 57~63 |
法学部 | 54~59 |
経営学部 | 56~62 |
知能情報学部 | 50~55 |
マネジメント創造学部 | 54~59 |
フロンティアサイエンス学部 | 49~56 |
グローバル教養学環 | 58 |
参考:甲南大学/偏差値・入試難易度【2023年度入試・2022年進研模試情報最新】|マナビジョン|Benesseの大学受験・進学情報
甲南大学試験の概要
ここからは、甲南大学の入試概要を解説します。
出願資格について
甲南大学の出願資格は、入試制度によってそれぞれ定められています。ここでは一般選抜における出願資格をご紹介します。
なお、ほかの入試制度における受験資格は、甲南大学受験生向け情報サイトをご確認ください。
- 高等学校もしくは中等教育学校(以下、高等学校および中等教育学校を高等学校といいます。)を卒業した者または入学年の3月卒業見込みの者
- 通常の課程による12年の学校教育を修了した者または入学年の3月修了見込みの者
- 学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者または入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者
- 外部英語試験活用方式英語能力基準(スコア)
ケンブリッジ英語検定 120
TOEFL iBT®テスト 25
IELTS 3.0
GTEC 620
TEAP 155
TEAP CBT 220
実用英語技能検定 CSE1660
入試科目や配点
甲南大学の一般選抜(前期日程3教科型 一般方式・共通テスト併用型)における試験科目や配点は以下のとおりです。
ここでは参考として、最も受験者数の多い文学部のなかでも、特に人気の人間科学科を取り上げてご紹介します。
なお、以下のデータはすべて2024年3月4日現在のものです。
教科 | 科目 | 配点 |
外国語 | 「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」 | 200 |
国語 | 「国語総合・現代文B・古典B」(「国語総合」および「古典B」は<漢文>を除く) | 200 |
地理歴史・数学 | 「日本史B」「世界史B」「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B」(「数学B」は<数列>および<ベクトル>) 1科目選択 | 100 |
共通テスト併用型 3教科型 | 選抜方法 | 教科 | 科目 | 配点 |
一般選抜 | 外国語 | 前期日程 3教科型 一般方式で受験した得点を利用 | 100 | |
共通テスト 高得点の2教科2科目
| 国語 | 「国語」(近代以降の文章+古典) | 200(各100) | |
地理歴史 | 「世界史A」「日本史A」「地理A」「世界史B」「日本史B」「地理B」 | |||
公民 | 「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理,政治・経済」 | |||
数学 | 「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」 |
※最新の情報は必ず、最新の入学試験要項にてご確認お願いします。
出願者数や合格者数のデータ
甲南大学の一般選抜(前期日程)における出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここでご紹介するのは2024年度のデータです。
学部 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
文学部 | 2,809 | 615 | 4.6 |
理工学部 | 1,240 | 410 | 3.0 |
経済学部 | 1,648 | 361 | 4.6 |
法学部 | 1,376 | 388 | 3.5 |
経営学部 | 1,664 | 336 | 5.0 |
知能情報学部 | 674 | 215 | 3.1 |
マネジメント創造学部 | 525 | 114 | 4.6 |
フロンティア サイエンス学部 | 232 | 61 | 3.8 |
グローバル教養学環 | 55 | 25 | 2.2 |
※最新の入試データは、甲南大学ホームページでご確認ください。
甲南大学に合格するための勉強方法
ここからは、甲南大学に合格するための学習方法をご紹介します。
甲南大学に入るには、何をすればいい?
甲南大学の偏差値は49~64であり、入試難易度は標準レベルです。
しかし、学部や入試制度によっては競争率が高くなるため、しっかりとした対策が必要です。
合否を左右する小さなミスを避けるためにも定期的な見直しを行い、得点力の向上につなげましょう。
また、過去問を繰り返し解くことで出題傾向を理解でき、効果的な対策を立てるのに役立ちます。
受験期の過ごし方
受験期の過ごし方は、合否に大きな影響を与えます。
長期的なスケジュールを立て、計画的に取り組むことが大切です。甲南大学の合格に向けて、下記を参考にスケジュールを立ててみましょう。
- 春(4~5月):基礎力を身につける時期です。教科書の内容を徹底的に学習し、苦手分野を特定しましょう。英語や古文の単語・文法の暗記も並行して進めるなど、基礎問題で得点を確実に得るための土台作りが大切です。
- 夏(6~8月):基礎固めや苦手克服、既習内容の復習に最適な期間です。特に夏休みは学習に集中できる貴重な時期であり、計画的に取り組むことが成績向上への鍵となります。週単位で学習計画を立てたうえで、受験勉強を進めましょう。
- 秋(9~11月):夏までに築いた基礎力をもとに応用力を鍛え、問題演習を重ねて知識をアウトプットする練習をします。間違えた問題は、なぜ間違えたのか、次はどう対応するかを突き詰めて考え、理解を深めましょう。
- 冬(12月~):実戦力を高める大切な時期です。過去問を中心に取り組み、単に解くだけでなく解説を読んでしっかり復習しましょう。時間配分を意識しながら過去問を繰り返し解くと、実戦力を養えます。
予備校で勉強する場合
予備校での勉強は、プロの講師から学べるメリットがありますが、ただ受講するだけでは十分な効果が得られません。
成績を向上させるには、積極的な学習姿勢が大切です。
特に苦手分野では、積極的に質問して理解を深め、苦手を克服していく必要がありますが、集団授業だと講師に質問しにくい場合があります。
そのため、予備校選びでは、授業のわかりやすさに加えて、講師に質問しやすい環境が整っているかを確認することが重要です。
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科目別能力別授業
四谷学院では、自分のレベルに合った授業を受けられる「科目別能力別授業」を提供しています。
得意科目はさらに学習を進め、苦手科目は基礎から丁寧に学ぶことが可能です。また、質問しやすいアットホームな環境で学習を進められます。
55段階個別指導
55段階個別指導は、中学レベルから東京大学レベルまでを段階的に学習できるプログラムです。
演習と解説のサイクルを繰り返すため、解答力が身につき、学習意欲も高まります。
1対1の指導のため、理解が追いつかないところや苦手分野などの弱点を見逃しません。
甲南大学入試は丁寧に解く力が重要!
【甲南大学の入試概要】
- 学力はもちろん、主体的に学習・研究できる学生を求めている
- 一般選抜と総合型選抜の2つがおもな入試制度
- 難易度は標準レベル
【甲南大学の入試データまとめ】
- 倍率は2.2~5.0倍(2024年度一般選抜前期日程)
【勉強方法まとめ】
- 基礎を徹底し、小さなミスをしないように注意深く解くことが重要
- 過去問で時間内に正確に解く練習も必須
甲南大学は、学部よっては競争率が高めで、入試でハイレベルな戦いになりやすいといえます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育」です。自分の学習レベルに合った授業で効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事でご紹介した情報は2024年3月4日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
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