香川大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

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こんにちは!四谷学院の奥野です。

香川大学は、1949年に国立学校設置法に基づき、香川師範学校・香川青年師範学校・高松経済専門学校を母体として設立された国立大学です。
設立当初は学芸学部と経済学部の2学部からスタートし、現在は教育学部・法学部・経済学部・医学部・農学部・創造工学部の計6学部構成となっています。

香川大学は、学部や学科・課程ごとに専門教育に対する独自の目標と方針を設けており、学問的知識を深めて、社会での活躍や大学院進学を目指す人材を育成しています。

この記事では、香川大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法を紹介します。香川大学の受験を考えている方、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2024年03月07日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

香川大学の入試問題で問われる能力

まずは、香川大学が求めている人材(学生)や入試の特徴、難易度について解説します。

香川大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか

香川大学は「世界水準の教育研究活動により、創造的で人間性豊かな専門職業人・研究者を養成し、地域社会をリードするとともに共生社会の実現に貢献する。」を理念としています。

そして、大学の目標として以下の3つを掲げています。

教育の目標
豊かな人間性と高い倫理性の上に、幅広い基礎力と高度な専門知識に支えられた課題探求能力を備え、国際的に活動できる人材を育成する。

研究の目標
多様な価値観の融合から発想される創造的・革新的基礎研究の上に、特色ある研究を開花させ、社会の諸課題の解決に向けた応用的研究を展開する。

地域貢献の目標
「知」の源泉として、地域のニーズに応えるとともに、蓄積された研究成果をもとに、文化、産業、医療、生涯学習などの振興に寄与する。

引用:香川大学 :: 理念・目標

また、各学部ではアドミッション・ポリシー(入学者の受入れに関する方針)のなかで、入学者に求める学力・能力・資質等を示しています。
ここでは、2023年度の入試で特に志願者数の多かった経済学部と創造工学部をピックアップして紹介します。

<経済学部>

①知識・技能
*経済の仕組み,企業の活動,世界の社会・歴史などに関する専門性の高い学問を学び,研究活動を実践するための,高等学校等における幅広い学習に基づいた知識・技能・理解能力

②思考力・判断力・表現力
*経済・社会におけるさまざまな現象において,解決を必要としている問題を発見・探求し,自分の考えを論理的にまとめて,他者にわかりやすく伝える思考力・判断力・表現力
*情報伝達の高度化・迅速化が進む社会において,必要な情報を収集・分析し,自ら情報を発信することができる能力

③主体性・多様性・協働性
*柔軟な視野にたって社会と積極的にかかわり,コミュニケーション能力を備え,多様な価値観を理解できる主体性・多様性・協働性

④関心・意欲・態度
*経済・社会に関するさまざまな現象に興味を持ち,従来の考え方にとらわれず積極的に新しい物事に取り組んでいこうとする関心・意欲・態度

⑤倫理観・社会的責任
*グローバル化する社会において,地域に根ざしながら世界と連携し共生するために,自己が果たすべき社会的責任や備えるべき倫理観を理解し体現する能力

引用:香川大学 :: 経済学部(令和5年度以降入学者用)

<創造工学部>

①知識・技能
*高等学校等における国語,外国語,数学,理科などを中心に,幅広い学習に裏付けされた本学部の専門領域を学ぶために必要な基礎学力・技能

②思考力・判断力・表現力
*本学部の専門領域の分野を多角的かつ包括的に捉え,それぞれの問題を解決するための論理的思考能力や判断力,根拠に基づいた科学的思考力や批判的思考力
*物事を多面的な視点から思考し,自分の考えを他者からもわかりやすく伝える表現力

③主体性・多様性・協働性
*主体的に多様な他者とかかわり,他者の意見や価値観を尊重し相互理解に努めようとする協働性やコミュニケーション能力

④関心・意欲・態度
*本学部の専門領域のいずれかの分野に興味関心を持って自ら積極的かつ継続的に課題に取り組む意欲と審美眼を持ち,身につけた知識・技術を分かりやすく表現し,共生環境創造,地域社会創造及び国際社会に役立てる意欲・態度
*技術者として国内外を問わず社会に発信し,生涯にわたり学び続ける態度

⑤倫理観・社会的責任
*本学部の専門領域における技術者として,また社会の構成員としての自覚と責任を持ち,自己が果たす役割や倫理観・社会的責任を理解できる能力

引用:香川大学 :: 創造工学部(令和5年度以降入学者用)

上記の内容から、香川大学では基礎学力の習得はもちろん、主体的に学習していく姿勢も大切にしていることがわかります。

香川大学では、このほかにカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)とディプロマ・ポリシー(卒業の認定に関する方針)も掲げています。詳しく知りたい方は香川大学公式ホームページをご覧ください。

香川大学入試の特徴

香川大学では複数の選抜方式が導入されていますが、ここではおもな選抜方式として以下の3つを紹介します。

一般選抜(前期日程・後期日程)

一般選抜では、大学入学共通テストと大学独自の個別学力検査、調査書を総合的に評価して合否判定を行います。

志願者は、前期日程・後期日程・公立大学中期日程から大学・学部を1つずつ、計3つの大学・学部に出願できます。
各日程から1つずつ選択するため、「前期日程内で2つ」「後期日程内で2つ」といった組み合わせでの併願は認められません。

また、医学部の医学科と臨床心理学科では、前期日程の入学志願倍率が一定の倍率を超えた場合に2段階選抜が行われます。基準となる倍率は、医学科が約4倍、臨床心理学科が約5倍です。

学校推薦型選抜Ⅰ・Ⅱ

学校推薦型選抜Ⅰは大学入学共通テストを免除する選抜方式で、学校推薦型選抜Ⅱは大学入学共通テストを課す選抜方式です。

学校推薦型選抜Ⅰは、学部などによって推薦要件や選抜方式が異なるのが特徴です。
例えば、選抜方式を取り上げると、教育学部では小論文や面接・調査書・口頭試問の総合点によって選抜を行い、経済学部では小論文や面接・調査書の総合点によって選抜を行います。

学校推薦型選抜Ⅱも推薦要件は学部によって異なりますが、選抜方式に調査書と大学入学共通テストの成績を用いる点は変わりません。

ただし、学部によってはこのほかに個別学力検査や面接を実施するなど、細かい選抜方式が異なるため、詳細は香川大学の入学者選抜要項をご確認ください。

総合型選抜Ⅰ

総合型選抜Ⅰは、教育学部の一部の区分と医学部(看護学科)、創造工学部、農学部で行われ、それぞれ第1次選抜と第2次選抜が実施されます。

例えば、医学部(看護学科)の第1次選抜では出願書類で評価を行い、第2次選抜では小論文と面接の結果を総合的に判断して評価を行います。

香川大学では上記以外にも、社会人選抜(夜間主コース) や国際バカロレア選抜、私費外国人留学生選抜という選抜方式があります。
その他の選抜方式については、香川大学の入学者選抜要項をご確認ください。

香川大学の各科目の試験問題の特徴

香川大学の入試対策をするためには、試験問題の特徴や傾向をつかむことが大切です。ここでは、香川大学の一般選抜(前期日程)における、試験問題の特徴を科目ごとに紹介します。

数学

数学の試験はすべて記述式です。2023年度の試験では学部によって大問数が異なり、4~5題で構成されていました。

難易度は標準レベルとされているため、基本的な記述対策を行えば、十分に高得点が狙えるでしょう。
ただし、医学部では医学部専用の問題が出されることから、ほかの学部と比較すると難易度は高めだといえます。そのため、しっかりとした対策が必要です。

英語

2023年度の試験を見ると、英語は大問3つで構成されており、すべて記述となっています。10個程度の設問がある英問英答問題や問いに対して日本語で答える問題、120語程度の自由英作文問題が出される傾向にあります。

英文を正しく読み書きできるようにするには、文法や英作文の学習が必要です。また、過去問演習や和訳演習などを通して、自分の言葉で英文の内容を説明する力を身に付けましょう。

理科

理科の試験は物理・化学・生物・地学の4科目からなり、2023年度の試験ではいずれも5つの大問が出題されました(物理・生物は5つの大問から4つを選択する形式)。

各科目で幅広い知識と記述能力が問われるため、しっかりとした対策が必要です。

国語

2023年度の試験を見ると、国語はすべて記述式です。大問4つで構成され、そのうち2題が現代文、1題が古文、1題が漢文となっています。

難易度は標準レベルとされていますが、90分で大問4つを解答しなければならないため、時間配分に注意しましょう。

香川大学入試の難易度

香川大学の偏差値は49~67です(2024年03月07日時点)。大学入学共通テストの得点率は58~83%となっているため、しっかりとした対策が必要でしょう。

また、学部ごとの偏差値は以下のとおりです。

学部偏差値
法学部54~55
経済学部52~55
教育学部50~54
創造工学部49~54
医学部53~67
農学部51~53

参照:香川大学/偏差値・入試難易度【2023年度入試・2022年進研模試情報最新】|マナビジョン|Benesseの大学受験・進学情報

香川大学試験の概要


ここからは、香川大学の入試概要を解説していきます。

出願資格について

香川大学の出願資格は選抜方式によって異なるため、ここでは一般選抜(前期日程・後期日程)における出願資格を紹介します。

一般選抜では、大学入学共通テストで香川大学が指定する教科・科目を受験し、かつ次のいずれかに該当する人が入学を志願できるとしています。

  1. 高等学校(中等教育学校を含む。以下同じ。)を卒業した者及び入学年の3月卒業見込みの者
  2. 通常の課程による12年の学校教育を修了した者及び入学年の3月修了見込みの者
  3. 学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第150条の規定により高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者及び入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者

参照:香川大学 2024年度 入学者選抜要項

試験科目や合格要件

香川大学の試験科目や配点は選抜方式や学部などによって異なるため、ここでは例として、一般選抜(前期日程)における創造工学部(全コース)の試験科目や配点などについて解説します。

なお、以下のデータはすべて2024年03月07日現在のものです。

<大学共通テストの試験科目・配点>

教科科目配点
国語「国語」200
地理

歴史

公民

「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」

「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理,政治・経済」

から1科目選択

100(1科目)
数学「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」から1科目選択100
「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」「情報関係基礎」から1科目選択100
理科「物理」100
「化学」「生学」「地学」から1科目選択100
外国語「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」から1科目選択200

参照:香川大学 2024年度 入学者選抜要項

<個別学力検査の試験科目・配点>

教科科目配点
数学

理科

「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B」

「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」

から1科目

200

参照:香川大学 2024年度 入学者選抜要項

※最新情報は必ず、最新の募集要項にてご確認ください。

志願者数や合格者数のデータ

香川大学の志願者数や合格者数は、以下のとおりです。なお、ここで紹介するのは2023年度の一般選抜(前期日程)におけるデータです。

学部志願者数受験者数合格者数実質倍率
教育学部2021751001.7
法学部205158881.8
経済学部2071581441.1
医学部3903481382.5
創造工学部3633212101.5
農学部187157921.7

参照:2023年度 香川大学 入試実施結果

※最新の入試データは、香川大学公式ホームページでご確認ください。

香川大学に合格するための勉強方法


ここからは、香川大学に合格するための勉強方法を紹介します。

香川大学に入るには、何をすればいい?

香川大学の偏差値は49~67と、学部によって大きく差があります 。

一般選抜(前期日程)以外の選抜方式も含めると、入試の競争率は1.4~8.7倍となっており、選抜方式や受験する学部によっては競争率が高いため、しっかりとした対策が必要です。

入試問題の難易度は全体的に標準レベルとなっており、1つのミスが合否に影響を与えかねないため、見直しの習慣を身に付けて得点アップにつなげましょう。
受験直前期には、過去問を繰り返し解き、出題傾向を把握するのがおすすめです。

受験期の過ごし方

受験期の過ごし方は志望校への合否に大きな影響を与えるため、長期的なスケジュールを立てて、計画的に学習に取り組むことが大切です。香川大学の合格に向けて、下記を参考にスケジュールを立ててみましょう。

  • 春(4~5月):教科書の内容を中心に学習し、基礎を身に付けます。同時に、苦手分野を洗い出しましょう。
  • 夏(6~8月):苦手分野に焦点を当てて、学習を進める時期です。夏休み期間中に集中して対策に取り組めるよう、 小さい目標を立ててコツコツと学習を進めましょう。
  • 秋(9~11月):大学入学共通テストの対策を本格的に始めていきます。わからない箇所は繰り返し解き、理解を深めることが重要です。
  • 冬(12月~):2学期から引き続き、過去問を解いていきます。また、入試本番を意識し、本番と同じ時間で解くようにするなどして、最後の仕上げをしましょう。

予備校で勉強する場合

香川大学の受験対策として、予備校に通うのは有効な手段です。予備校を利用すると、講師に適切なアドバイスをもらえるため、独学よりも効率よく学習を進められます。

一方で、注意点もあることを知っておきましょう。特に集団授業では、ただ授業に参加しているだけだと知識が定着しない可能性があります。そのため、苦手分野に関しては理解を深められるように、積極的に質問することが大切です。

四谷学院のカリキュラムのご案内

集団授業では質問がしにくく、成績向上につながりにくいと感じる方には、四谷学院の科目別能力別授業と55段階個別指導を組み合わせた「ダブル教育」 がおすすめです。

科目別能力別授業

四谷学院では、志望校だけでクラス分けを行うことはしません。テストの得点などもとにして、科目別能力別にクラス分けを行うため、それぞれの科目で自分のレベルに合った授業が受けられるのです。
また、クラスは少人数制でアットホームな雰囲気があるため、わからないことを気軽に質問できます。

55段階個別指導

55段階個別指導では、中学1年生から東大レベルまでの内容を段階的に学習できます。これにより、科目別能力別授業で養った理解力を解答力に結びつけることが可能です。

講師がマンツーマンで指導して、その場で採点・解説することを繰り返すため、知識が定着していきます。

香川大学入試は丁寧に解く力が重要!

【香川大学の入試概要】

  • 基礎学力の習得はもちろん、主体的に学習していく姿勢も大切にしている大学
  • 一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜の3つが一般的な選抜方式
  • 入試の難易度は全体的に標準的

【香川大学の入試データまとめ】

  • 2023年度の一般選抜(前期日程)における競争率は1.4~3.6倍

【勉強方法まとめ】

  • 学部や選抜方式によっては競争率が高くなるため、しっかりとした対策が重要
  • 基礎を徹底し、小さなミスをしないように注意深く解くことが重要

そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育」です。自分の学習レベルにあった授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひ、お問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2024年03月07日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

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