福島県立医科大学の受験対策!難易度や偏差値、合格に向けての勉強法を解説

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こんにちは!四谷学院の奥野です。

福島県立医科大学は、1871年に設立された白河医術講議所を起源とする公立大学です。
福島県民の保健・医療・福祉へと貢献する医療人を教育・育成するために設立された大学で、医学部・看護学部・保健科学部の3つの学部が設置されています。

この記事では、福島県立医科大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法を紹介します。

福島県立医科大学の受験を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2024年3月6日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて、必ずご確認ください。

福島県立医科大学の入試問題で問われる能力

まずは、福島県立医科大学が求めている人物像や入試の特徴、難易度について解説します。

福島県立医科大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

福島県立医科大学は以下を理念として掲げ、教育や研究・医療を進めています。

  1. ひとのいのちを尊び倫理性豊かな医療人を教育・育成する。
  2. 最新かつ高度な医学、看護学および保健科学を研究・創造する。
  3. 県民の基幹施設として、全人的・統合的な医療を提供する。

引用:福島県立医科大学 福島県立医科大学の理念

そして、アドミッション・ポリシー(入学者の受入に関する方針)は、以下のとおりです。

本学は、次のような資質を持つ学生を求めます。

  • 高い倫理観と豊かな人間性をもち、命を尊ぶ心を備えた人
  • 十分な基礎学力を有し、医療に関する高度な専門的知識・技術の修得を目指す人
  • コミュニケーション能力にすぐれ、協調性を持つ人
  • 地域の発展や東日本大震災からの福島県の復興に貢献する熱意を持つ人
  • 科学的探究心と創造性を備え、医療の分野で、世界に飛躍しようとする志を持つ人

引用:福島県立医科大学 福島県立医科大学の3つの方針

このアドミッション・ポリシーを見ると、学力はもちろんのこと、医療に関する意欲の高さや人間性も重視した大学ということがわかります。また、大学の所在地である福島県の復興への貢献意欲なども求められるようです。

福島県立医科大学では、ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)やカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)も掲げています。詳しく知りたい方は福島県立医科大学ホームページをご覧ください。

福島県立医科大学入試の特徴

福島県立医科大学にはいくつかの選抜方式が導入されていますが、主なものとしては以下の2つが挙げられます。

一般選抜

福島県立医科大学で、最も受験者数が多い方式です。医学部と保健科学部は前期日程のみ実施されますが、看護学部では後期日程も実施されます。

詳細は学部によって異なりますが、いずれも大学入学共通テストの成績を利用します。それに加え、個別学力検査もしくは総合問題と、面接・書類を総合して合否を判断されます。

学校推薦型選抜

学部によって、内容が異なる方式です。
医学部では、高等学校長の推薦書などの書類に加え、大学入学共通テストや総合問題、面接を総合して選抜が行われます。

看護学部・保健科学部では大学入学共通テストが課されず、高等学校長の推薦書などの書類や総合問題、面接の結果をもとに評価を行います。

このほかにも、総合型選抜・海外教育プログラム選抜・私費外国人留学生選抜などの方式があります。最新情報や各選抜の詳細は、福島県立医科大学の入試情報ページをご確認ください。

各科目の試験問題の特徴

福島県立医科大学の入試対策をするうえでは、試験問題の特徴や傾向をつかんでおくことが大切です。
ここでは、福島県立医科大学医学部の一般選抜(前期日程)における、個別学力検査の試験問題の特徴を紹介します。

英語

英語の試験時間は100分です。2022年度の入試では、大問3題が出されています。

長文の一部分について要約や説明する問題が多く出されており、大問3にはやや長めの自由英作文問題も含まれています。問題の難易度は難しいレベルといえるでしょう。

大問3つとも長文読解のため、長文読解に慣れておくことはもちろん、文法や語彙も鍛える必要があります。

数学

大問4つを120分で解く形式で、すべて記述式です。微分・積分、ベクトル、複素数平面、図形などが出題される傾向にあります。難易度としては、標準~難しいレベルといえるでしょう。

論述が求められる証明問題や複雑な計算処理も多いため、時間内に解くためのトレーニングが必要でしょう。

物理

大問3題で構成されており、ほかの理科科目と合わせて120分で解く形式です。力学・電磁気から1問ずつ。もう1問は熱力原子・波動から1問(年による)出題されており、難易度は標準レベルとされています。

幅広い分野から出題されますが、基礎的な問題が中心のため、教科書の内容を押さえたり、標準的なレベルの問題集を解いたりして対策するとよいでしょう。

化学

大問3~4題で構成されており、物理と同じく、ほかの理科科目と合わせて120分で解きます。

有機化学・無機化学・理論化学がバランスよく出題されることが多いため、どの分野も抜け目がないように勉強することが大切です。
標準的レベルの問題が中心ですが、計算式や論述など記述量が多いため、時間配分やスピードを意識した対策が必要でしょう。

生物

物理・化学とともに、大問3問で構成されており、ほかの理科科目と合わせて120分で解きます。生態や体内環境、組織、進化などの分野からの出題が多い傾向にあります。問題の難易度は標準レベルといえるでしょう。

問題文や表などからデータを読み取って考察するような問題が出されるため、問題集に取り組んで考察力を鍛えることが大切です。

福島県立医科大学入試の難易度・偏差値

Benesse「マナビジョン」のデータによると、2023年11月9日現在の福島県立医科大学の偏差値は52~67、大学入学共通テストの得点率は54~80%となっています。

各学部の偏差値は、以下のとおりです。

学部偏差値
医学部67
看護学部54~55
保健科学部52~55

参照:マナビジョン「福島県立医科大学の偏差値」

福島県立医科大学の難易度は、上記の偏差値からわかるように学部によって異なります。偏差値71の医学部はレベルが高いといえますが、看護学部と保健科学部の場合は標準的~やや高いレベルだといえるでしょう。

福島県立医科大学試験の概要


ここからは、福島県立医科大学の入試概要について解説します。

出願資格について

福島県立医科大学の出願資格は選抜方式や学部ごとに定められているため、ここでは例として医学部の一般選抜(前期日程)における出願資格を紹介します。

このほかの選抜方式の出願資格は、入学者選抜要項(PDF)でご確認ください。

医学部の一般選抜(前期日程)には「一般枠」と「地域枠」があり、それぞれに出願資格が設定されています。

<一般枠>

本学を出願できる者は、大学入学共通テストの出願資格を有し、かつ、本学が指定する教科・科目を受験した者。第2志望として地域枠への併願が可能です。併願した者が一般枠で合格者とならない場合は、地域枠として選抜の対象とします。

<地域枠>

①本学を出願できる者は、大学入学共通テストの出願資格を有し、かつ、本学が指定する教科・科目を受験した者
②将来、福島県内の医療を担うという強い意志と情熱を持ち「福島県緊急医師確保修学資金」の貸与を受けること、および本学卒業後に福島県内の公的医療機関等に勤務することを誓約できる者

第2志望として一般枠への併願が可能です。併願した者が地域枠で合格者とならない場合は、一般枠として選抜の対象とします。

参照:福島県立医科大学  令和6年度 福島県立医科大学 入学者選抜に関する要項

試験科目や配点

福島県立医科大学の試験科目や配点は、以下のとおりです。

ここでは、医学部・看護学部・保健科学部(理学療法科)の一般選抜(前期日程)において、必要な大学入学共通テストの試験科目などをまとめています。

なお、福島県立医科大学の医学部・保健科学部では、入学志願者が募集人員の4倍を超えた場合、大学入学共通テストの成績により第1段階選抜・第2段階選抜が行われ、それぞれで配点が異なります。
第2段階選抜は大学入学共通テスト・個別学力検査・面接・出願書類を総合して行われます。

詳細については、入学者選抜要項(PDF)をご確認ください。

なお、以下のデータはすべて2024年3月6日現在のものです。

<医学部>

教科大学共通テストの科目個別学力検査の科目第1段階選抜における大学入学共通テストの配点第2段階選抜における配点
国語「国語」(必須)

 

200共通テスト:150

個別学力検査:-

地理歴史

公民

「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫理,政治・経済」から1科目選択100共通テスト:50

個別学力検査:-

数学「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B」200共通テスト:150

個別学力検査:200

「数学Ⅱ・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」から1科目選択
理科「物理」「化学」「生物」から2科目選択「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」のうちから2科目選択200共通テスト:150

個別学力検査:200

外国語「英語」※リスニングの成績も利用『英語』(「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」 「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」)200共通テスト:150

個別学力検査:200

合計9001,310

<看護学部>

教科大学共通テストの科目個別学力検査の科目配点
国語「国語」(必須)100

 

地理歴史

公民

「世界史B」「日本史B」「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理,政治・経済」から1科目選択50

 

数学「数学Ⅰ・数学A」(必須)50

 

「数学Ⅱ・数学B」(必須)50

 

理科①  「物理」「化学」「生物」から2科目選択

もしくは

②  「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」から2科目選択、および「物理」「化学」「生物」から1科目選択
ただし、同一名称を含む科目は選択できない

100

 

外国語(必須)

※リスニングの成績も利用

リーディング75、リスニング50
その他

 

総合問題I200

 

総合問題Ⅱ100
合計775

<保健科学部 臨床検査学科>

教科大学共通テストの科目個別学力検査の科目第1段階選抜における大学入学共通テストの配点第2段階選抜における配点
国語「国語」(必須)200共通テスト: 200

個別学力検査:-

地理歴史

公民

「世界史B」「日本史B」「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理,政治・経済」から1科目選択100共通テスト:100

個別学力検査:-

数学「数学Ⅰ・数学A」(必須)200共通テスト:200

個別学力検査:-

「数学Ⅱ・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」から1科目選択
理科「物理」「生物」「化学」から2科目選択「物理基礎・物理」「生物基礎・生物」「化学基礎・ 化学」のうちから2科目選択200共通テスト:200

個別学力検査(2科目):200

外国語「英語」(必須)※リスニングの成績も利用『英語』(「コミュニケーション英語Ⅰ」、「コミュニケー ション英語Ⅱ」、「コミュニケーション英語Ⅲ」、「英語 表現Ⅰ」、「英語表現Ⅱ」)200共通テスト:200

個別学力検査:200

その他面接60
合計9001,360

参照:福島県立医科大学  令和6年度 福島県立医科大学 入学者選抜に関する要項

※各科目の注意点と最新情報は、必ず最新の募集要項をご確認ください。

授業のレベルは今の自分に合っているか

福島県立医科大学の出願者数や合格者数は、以下のとおりです。
なお、ここで紹介しているのは、2023年度における一般選抜(前期日程)のデータです。

学部出願者数受験者数合格者数実質倍率
医学部594(第1段階選抜合格者数は333)260833.1
看護学部132120482.5
保健科学部331(第1段階選抜合格者数は253)228912.5

※最新の入試データは、福島県立医科大学の入学者選抜状況でご確認ください。

福島県立医科大学に合格するための勉強方法


ここからは、福島県立医科大学に合格するための学習方法を紹介します。

福島県立医科大学に入るには、何をすればいい?

福島県立医科大学に合格するには、過去の出題傾向にとらわれることなく、基礎・標準レベルの問題をミスなく解けるようにする必要があります。

また、福島県立医科大学医学部の場合は、論述や説明を求める問題が多いことから、短時間で要点などをまとめる対策なども必要でしょう。

受験期の過ごし方

福島県立医科大学に合格するには、高校3年生からの受験期をどう過ごすかが大切です。計画的な学習が合否を左右するため、下記を参考に学習計画を立ててみてください。

  • 春(4~5月):基礎固めに力を入れる時期です。教科書の内容を中心に学習して、基礎力を鍛えましょう。同時に、苦手分野の洗い出しも行ってください。
  • 夏(6~8月):学習時間をしっかりと確保できる夏休みは、苦手分野の克服に充てることが大切です。この時期に基礎をしっかりと固め終えることで、このあとの応用問題に取りかかりやすくなります。
  • 秋(9~11月):2学期は、応用問題を解いて応用力アップを図る時期です。また、過去問に取り組み、大学入学共通テストの対策を始めていきます。問題集を進めるなかでわからない問題が見つかったら、時間をかけて理解できるように繰り返し解きましょう。
  • 冬(12月~):この時期は、新たな知識を身に付けるより、復習に力を入れることが大切です。本番の時間配分を意識して問題集に取り組むなどして、最後の仕上げに取りかかりましょう。

予備校で勉強する場合

大学への合格を目指すうえで、予備校に通うのは有効な手段といえるでしょう。

ただし、集団授業を行う予備校では個人に合わせた指導がしづらく、苦手分野が取り残されてしまう可能性があります。

苦手分野が克服できなければ、応用問題を解くための学力は身に付かないでしょう。
そのため、苦手分野がある場合には授業で理解できなかった部分について積極的に質問し、自主的に学習へと取り組む姿勢が必要です。

四谷学院のカリキュラムのご案内

「質問がなかなかできない」「授業についていけない」など、集団授業の予備校で起こりやすい問題をカバーするには、科目別能力別授業と55段階個別指導を組み合わせた、四谷学院の「ダブル教育」をおすすめします。

科目別能力別授業

多くの予備校では総合点や志望校クラス分けが行われますが、四谷学院では科目と能力のそれぞれでクラス分けを行います。

これにより自分のレベルに合った授業を受けられるため、無理なく理解が進み、効率よく理解力向上を目指せるでしょう。

また、アットホームな雰囲気で質問しやすく、不明点を解消しやすい環境が整っています。

55段階個別指導

55段階個別指導は、科目別能力別授業によって得た理解を解答力につなげるための学習方法です。

過去の入試問題を分析して作られたテストをもとに、理解が足りない部分について個別指導を受けられます。中学レベルから東大レベルまでを55段階に細かく刻み、じっくりと学習を進められるため、無駄なく解答力を磨けます。

福島県立医科大学入試は丁寧に解く力が重要!

【福島県立医科大学の入試概要】

  • 学力はもちろんのこと、医療に対する意欲や人間性が求められている
  • 大学の所在地である福島県で学ぶことへの熱意や復興への貢献意欲なども求められている
  • 選抜方式は、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜、海外教育プログラム選抜、私費外国人留学生選抜
  • 難易度は、医学部が難しいレベル、看護学部・保健科学部が標準~やや難しいレベル

【福島県立医科大学の入試データまとめ】

  • 実質倍率は学部によって異なり、2.5~3.1倍

【勉強方法まとめ】

  • 記述問題が多いため、時間配分を意識しつつ、記述対策に力を入れるのがおすすめ
  • 特に医学部はハイレベルな戦いになりやすいため、基礎を徹底したうえで、応用問題を解く力を身に付けることが大切

福島県立医科大学の入試対策としておすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育」です。自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めるため、気になる方はぜひお問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2024年3月6日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

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