こんにちは!四谷学院の奥野です。
星薬科大学は、薬学部のみを持つ単科大学です。東京都品川区にキャンパスを構え、創立から110年以上の歴史があります。
建学の精神は「本学は、薬学を通じて、世界に奉仕する人材育成の揺籃である。」となっており、高い志とグローバルな視点を持つ人材を輩出しています。実践力を重要視したカリキュラムが特徴で、1年次から実習が行われます。
この記事では、星薬科大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格するための効率的な勉強方法を紹介します。
星薬科大学の受験を考えている方や、勉強しているのに成績が伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事に記載されている情報は2024年1月16日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
目次
星薬科大学の入試問題で問われる能力
まずは、星薬科大学が求めている人材(学生)や入試の特徴、難易度について解説します。
星薬科大学はどんな人材(学生)を望んでいるのか
星薬科大学の教育理念は、進歩による人間の幸福と繁栄の増進を目的とする「親切第一」です。この理念をもとに掲げているアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)は、以下のとおりです。
<薬学科>
- 豊かな生活を送るための文化や自然に関する知識と、生命・健康を科学するための基礎学力を有する人
- 薬とヘルスケアの専門家になるための思考力、判断力を有する人
- 生涯にわたって薬学を主体的に学習しようと取り組む向上心が強い人
- 薬とヘルスケアの専門家に必要となる知識と技術を身に付けるために、学習、研究に邁進できる人
<創薬科学科>
- 豊かな生活を送るための文化や自然に関する知識と、生命・健康を科学するための基礎学力を有する人
- 医薬品や食品等の開発や品質保証の専門家になるための思考力、判断力を有する人
- 生涯にわたって薬科学を主体的に学習しようと取り組む向上心が強い人
- 医薬品や食品等の開発や品質保証の専門家に必要となる知識と技術を身に付けるために、学習、研究に邁進できる人
上記の内容から、学力はもちろん、自主的に学習・研究に励む姿勢も大切にしている大学だということがわかります。
また、星薬科大学では、カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)とディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)も掲げられています。詳しく知りたい方は星薬科大学 2024年度学生募集要項をご覧ください。
星薬科大学入試の特徴
星薬科大学で導入されている選抜方式は、大きく以下の2つに分けられます。
一般選抜
一般選抜には、以下の3つの方法があります。
- 一般選抜A方式(大学入学共通テスト利用)
大学独自の学力試験が不要で、大学入学共通テストを利用する方式です。薬学科と創薬科学科の併願ができます。合格者は、大学入学共通テストの成績と、調査書の内容の総合的な評価により決まります。 - 一般選抜B方式(個別試験)
大学独自の学力試験が行われる方式で、薬学科と創薬科学科の併願はできません。合格者は、個別試験(数学・化学・英語)の成績と調査書の内容の総合的な評価により決まります。一般選抜B方式はマークシート方式で、両学科で同じ問題が出題されます。 - 一般選抜S方式(大学入学共通テスト・個別試験併用)
大学入学共通テストと、大学独自の学力試験の両方を利用する方式で、薬学科と創薬科学科の併願はできません。合格者は、大学入学共通テストの成績と個別試験の成績、調査書の内容の総合的な評価により決まります。
一般選抜S方式の個別試験はマークシート方式で、両学科で同じ問題が出題されます。
学校推薦型選抜
学校推薦型選抜には、以下の2つの方法があります。
- 学校推薦型選抜A(専願)
専願制で、合格後は入学を辞退できません。学校推薦型選抜Aと学校推薦型選抜Bの併願も不可です。合格者は、調査書と面接、基礎学力判定(数学・化学・英語)の成績の総合的な評価により決まります。学校長推薦書に記載された各種検定や、資格試験の成績なども評価に加算されます。 - 学校推薦型選抜B(併願可)
他大学の入試との併願が可能です。ただし、学校推薦型選抜Aとの併願や、薬学科と創薬科学科の併願はできません。合格者は、調査書と面接、基礎学力判定(数学、化学、英語)の成績の総合的な評価により決まります。学校長推薦書に記載された各種検定や、資格試験の成績なども評価に加算されます。
各科目の試験問題の特徴
星薬科大学の入試対策をするために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。
ここでは、星薬科大学の一般選抜B方式(個別試験)における試験問題の特徴を、科目ごとに紹介します。
数学
2023年度試験の大問は6つで、試験時間は80分、マークシート方式で行われています。基礎レベルの問題が多い傾向にありますが、やや難しいレベルの問題も出題されています。幅広い範囲の基本問題に対応できるよう演習を重ねましょう。
英語
2023年度試験の大問は9つで、試験時間は70分、マークシート方式で行われています。前半では、空所補充問題や類義語の選択問題、正誤問題などが続き、後半では長文読解が出題されています。基本的な語彙や文法の知識を問う問題が多いため、単語集や文法テキストを何度も繰り返し解いて知識を定着させましょう。
化学
2023年度試験の大問は7つで、試験時間は70分、マークシート方式で行われています。問題は化学基礎や有機化学、無機化学と、幅広い分野から出題され、基本的な知識問題や計算問題が中心に出題されています。
星薬科大学入試の難易度
Benesseの「マナビジョン」のデータによると、2024年1月16日現在の星薬科大学の偏差値は、59~63です。大学入学共通テスト得点率は72~82%となっており、しっかりとした対策が必要となります。なお、学科ごとの偏差値は以下のとおりです。
学科 | 偏差値 |
薬学科 | 61~63 |
創薬科学科 | 59~61 |
参照:星薬科大学/偏差値・入試難易度【2023年度入試・2022年進研模試情報最新】|マナビジョン|Benesseの大学受験・進学情報
星薬科大学試験の概要
ここからは、星薬科大学の入試概要を解説します。
出願資格について
星薬科大学の出願資格は、選抜方式によってそれぞれ定められています。ここでは一般選抜B方式(個別試験)における出願資格を紹介します。ほかの入試方式における出願資格は、星薬科大学 2024年度学生募集要項でご確認ください。
(1)高等学校又は中等教育学校を卒業した者および入学年の3月卒業見込みの者
(2)高等専門学校第3学年修了者又は入学年の3月修了見込みの者
(3)学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者及び入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者
入試科目や合格要件
星薬科大学では、学科や選抜方式によって入試科目や配点が異なるため、ここでは、一般選抜の入試科目や配点などについて解説します。なお、以下のデータはすべて2024年1月16日現在のものです。
<一般選抜A方式(大学入学共通テスト利用)>
学科 | 教科 | 科目 | 配点 | 備考 |
薬学科 | 数学 | 「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」 | 200 | 「数学Ⅰ・数学A」と「数学Ⅱ・数学B」の得点を合計 |
理科 | 「化学」 | 200 | 「化学」の大学入学共通テストの配点が100点のため、200点に換算。「化学」のほかに「物理」または「生物」を受験し、その得点が「化学」を超えた場合、その科目と「化学」の合計点を「理科」の得点とする | |
外国語 | 「英語(リーディング)」「英語(リスニング)」 | 200 | 英語(リーディング)」と「英語(リスニング)」の得点を合計 | |
創薬科学科 | 数学 | 「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」 | 200 | 「数学Ⅰ・数学A」と「数学Ⅱ・数学B」の得点を合計 |
理科 | 「化学」「生物」「物理」から1科目選択 | 200 | 2科目以上受験した場合は、高得点科目を採用。大学入学共通テストの配点が100点のため、200点に換算 | |
外国語 | 「英語(リーディング)」「英語(リスニング)」 | 200 | 「英語(リーディング)」と「英語(リスニング)」の得点を合計 |
<一般選抜B方式(個別試験)>
教科 | 科目 | 配点 |
数学 | 「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学A」「数学B(数列、ベクトルの範囲)」 | 100 |
化学 | 「化学基礎」「化学」 | 100 |
英語 | 「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」 | 100 |
<一般選抜S方式(大学入学共通テスト・個別試験併用)>
選抜方法 | 教科 | 科目 | 配点 | 備考 |
大学入学共通テスト | 数学 | 「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」 | 200 | 「数学Ⅰ・数学A」と「数学Ⅱ・数学B」の得点を合計 |
外国語 | 「英語(リーディング)」 | 200 | 「英語(リーディング)」100点を200点に換算 | |
個別試験 | 化学 | 「化学基礎」「化学」 | 400 | – |
※最新の情報は必ず、最新の募集要項にてご確認ください。
出願者数や合格者数のデータ
星薬科大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、出願者数などは選抜方式で異なるため、ここでは、募集人員が最も多い一般選抜B方式(個別試験)におけるデータを紹介します。以下のデータは2023年度のものです。
学科 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
薬学科 | 1,511 | 1,446 | 434 | 3.3 |
創薬科学科 | 188 | 182 | 51 | 3.6 |
※最新の入試データは、星薬科大学公式ホームページでご確認ください。
星薬科大学に合格するための勉強方法
ここからは、星薬科大学に合格するための学習方法を紹介します。
星薬科大学に入るには、何をすればいい?
星薬科大学の偏差値は59~63で、ほかの薬学系の大学と比較すると偏差値はやや高めです。また、競争率が高い大学であるため、しっかりと対策をする必要があります。
1つのミスが合否を分けることがあるため、見直しの習慣を身につけて得点アップにつなげましょう。
入試直前期には、過去問を繰り返し解き、出題傾向を把握するのがおすすめです。
受験期の過ごし方
受験期の過ごし方は、合否に大きな影響を与えます。長期的なスケジュールを立てて、計画的に取り組むことが大切です。
星薬科大学の合格に向けて、下記を参考にスケジュールを立ててみましょう。
- 春(4~5月):基礎を確実に身につける時期です。教科書の内容を中心に学び、同時に自分の苦手な分野を洗い出しましょう。また、この時期から英単語などの暗記ものも進めておきましょう。
- 夏(6~9月):苦手な分野の克服に集中する時期です。夏休み中は学習に専念できる絶好の機会なので、「週に問題集を◯ページまで進める」など短期的な目標を立てて取り組みましょう。
- 秋(10~11月):大学入学共通テストの対策を始めます。わからない箇所は理解を深めるために何度も解いて復習しましょう。夏休み中に築いた基礎力を土台として、応用問題に取り組むのもおすすめです。
- 冬(12月~):過去問を集中的に解きましょう。ただ問題を解くだけでなく、入試本番の時間配分を意識し、解き終わったら解答と解説を見て復習することが大切です。
予備校で勉強する場合
予備校で学習する場合、一般的には集団授業が行われます。プロの講師陣から指導を受けられるのは魅力的ですが、単に講義を受けるだけでは成績向上にはつながりません。
集団授業においては、積極的に学習に取り組む姿勢が必要です。特に、苦手な分野を克服できないまま取り残されてしまうことがあり、期待していた学習効果が得られない場合もあります。
四谷学院のカリキュラムのご案内
予備校の授業に起こりがちな問題を解決したいのなら、四谷学院の科目別能力別授業と55段階個別指導の「ダブル教育」をおすすめします。
科目別能力別授業
四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力に基づいたクラス分けを行います。これにより、各科目において自分のレベルに合った授業を受けることが可能です。気軽に質問できるアットホームな環境も整っています。
55段階個別指導
55段階個別指導は、中学レベルから東大レベルまでを段階的に学べます。過去の入試問題を徹底分析して作られた55テストを受験したあと、すぐに採点と解説が行われ、知識を確実に定着させることが可能です。科目別能力別授業と組み合わせることで、得点力アップにつながる解答力を身につけられます。
星薬科大学入試は丁寧に解く力が重要!
【星薬科大学の入試概要】
- 学力はもちろん、自主的に学習・研究に励む姿勢も大切にしている
- 一般選抜と学校推薦型選抜の2つ
- 難易度は基本問題が中心
【星薬科大学の入試データまとめ】
- 実質倍率は3.3~3.6倍(2023年度一般選抜B方式)
【勉強方法まとめ】
- 基礎力を固め、ミスなく解き切れるよう問題演習に取り組む
- 時間配分を意識しながら過去問を何度も解き、出題傾向を把握する
星薬科大学は競争率が高めで、入試でハイレベルな戦いになりやすいため、基礎を徹底し、小さなミスをしないように注意深く解くことが求められます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育」です。自分の学習レベルに合った授業で、効率的な成績向上が望めます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事でご紹介した情報は2024年1月16日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
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