福岡大学の受験対策!難易度や合格に向けての勉強法を解説

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こんにちは!四谷学院の奥野です。

福岡大学は、福岡県福岡市にキャンパスを置く私立大学です。

1934年に創立された福岡高等商業学校を起源として何度か統合・改称を行い、1956年に福岡商科大学が法経学部を増設する際に、福岡大学という名称になりました。

9つの学部と32の学科を擁する福岡大学は、総合大学の利点を活かして多彩かつ高度な教育を行っています。

教職・博物館学芸員・社会教育主事・日本語教員になるための各種課程の開設、高大連携や他大学との連携、教育サポートや資格取得、各種採用試験合格のためのエクステンション講座など、さまざまな取り組みを行っているのが特徴です。

この記事では、福岡大学の入試問題の特徴や難易度、合格に向けた効率的な勉強方法について解説します。

※本記事に記載されている情報は2025年1月30日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

福岡大学の入試問題で問われる能力

福岡大学が求める学生の人物像について解説します。

福岡大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

福岡大学は「建学の精神」として、下記の4点を掲げています。


[思想堅実]
考え方がすぐれており、独断や偏見に走らず一貫性を持っていること
[穏健中正]
温和で包容力があり、偏りがなく中庸を備えていること
[質実剛健]
真心を持って責任を果たし、心身ともに健やかで何事にも屈しないこと
[積極進取]
善いことは自ら進んで前向きに行動すること
引用:福岡大学 建学の精神 | 建学の精神・教育研究の理念・諸活動の方針等 | 大学概要 | 大学紹介 | 福岡大学
また、アドミッション・ポリシーでは、「建学の精神」を理解した下記のような学生を求めているとしています。

  1. 考え方がしっかりしており独断や偏見にとらわれない生き方を求める人
  2. 温和で包容力がありバランス感覚に優れた能力を身につけたい人
  3. 誠実で責任感が強く何事にも屈しない人生をめざす人
  4. 新しいこと、困難なことに自ら進んで取り組んで行こうとする人
引用:福岡大学 学部 | 教育研究上の目的、三つのポリシー | 情報公表 | 福岡大学

なお、福岡大学では、アドミッション・ポリシーを学部・学科ごとにも設定しています。詳しくは、大学公式ホームページの教育研究上の目的、三つのポリシーをご確認ください。

福岡大学入試の特徴

福岡大学は、幅広く学生を募集するために、多様な選抜方法を用意しています。ここでは、2025年度の入試情報をもとに、福岡大学の入試の特徴について解説します。

総合型選抜

福岡大学の総合型選抜は、法学部・経済学部・商学部・商学部第二部・理学部・工学部・スポーツ科学部にて行われます。

学部学科によって選考内容は異なりますが、主に小論文やグループディスカッション、面接などによって合否が判定されます。

出願できるのは福岡大学が第一志望の方のみで、合格した場合には必ず入学することが条件です。

また、福岡大学の総合型選抜にはアスリート特別選抜もあります。指定された競技種目と学業成績が基準を満たしており、入学後は学友会体育部会に所属、スポーツを続ける意志と能力がある方が出願可能です。アスリート特別選抜も、合格した場合には必ず入学することが条件とされています。

学校推薦型選抜

福岡大学の学校推薦型選抜には、A方式推薦と地域枠推薦があります。どちらも高等学校校長の推薦が必要です。

A方式推薦は、商学部二部を除き合格したら必ず入学することが条件とされ、面接と個別試験2科目で選抜が行われます。スポーツ科学部のみ、個別試験2科目の代わりに体育実技を選択することも可能です。

地域枠推薦は、医学部医学科で行われます。合格した場合には必ず入学することが条件で、九州(沖縄を含む)・山口の離島や僻地医療に貢献したいという強い意志があり、大学の定める実習・研修への参加を確約できる方が対象です。

このほかに、出願時の居住地や出身地の条件もあります。地域枠推薦も、面接と個別試験2科目の得点で合否が判定されます。

一般選抜

福岡大学の一般選抜には、系統別日程、前期日程、前期日程・共通テスト併用型、共通テスト利用型(Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期)、後期日程があります。複数の型を組み合わせれば、受験のチャンスを増やすことが可能です。

系統別日程は、学部を5つの学問系統に分けて実施し、同じ系統であれば1回の試験で複数の学科に併願できる方式です。

個別試験3科目で選考が行われますが、特定の科目の配点を高くする傾斜配点方式のため、得意科目を活かせる可能性があります。なお、医学部医学科では二段階選抜が行われます。

前期日程では、個別試験3科目の合計で選考が行われます。試験日が5日間(スポーツ科学科は4日間)あるため、複数回受験すれば複数の学科を併願することが可能です。
全国14ヵ所で試験が実施されるため、遠方に住む方も受験しやすくなっています。

前期日程・共通テスト併用型は、前期日程の成績と大学入学共通テストの成績の総合点で選考を行う方法です。

共通テスト利用型にはⅠ期・Ⅱ期・Ⅲ期があり、基本的に大学入学共通テストの結果で合否が判定されます。ただし、Ⅰ期の医学部医学科では面接、スポーツ科学部では書類審査も行われ、Ⅲ期は薬学部薬学科のみが対象となり面接も実施されます。

共通テスト利用型Ⅱ期とⅢ期は、大学入学共通テスト実施後に出願するため、自己採点の結果を考慮して出願を決めることができます。

後期日程は、個別試験2科目の合計で選考が行われますが、スポーツ科学部のみ、書類選考も実施されます。試験は福岡・広島・鹿児島の3ヵ所での実施です。

特別選抜

福岡大学では、外国の学校で学んだ方や社会人、留学生、短大・専門学校・他大学で学んでいた方のために、帰国生徒選抜や社会人選抜、スポーツ科学部特別募集、学部留学生選抜、編・転・学士選抜を実施しています。

それぞれの選抜方法について、詳しくは福岡大学入試情報サイトをご確認ください。

福岡大学の各科目の試験問題の特徴や難易度と対策

福岡大学に合格するには、試験科目ごとの特徴や、試験全体の難易度を把握することが大切です。

ここでは、一般選抜の人文学部の試験問題を取り上げ、その特徴について解説します。

国語

国語の試験時間は70分です。大問は2つで、1つは現代文、もう1つは古文となっています。

選択問題の割合が多めですが、漢字の書き取りや現代語訳などの記述問題も含まれます。文章の読み取り自体はそこまで難度が高くないため、過去問を繰り返し解いて出題傾向をつかみ、時間配分を意識して落ち着いて解けるようにしましょう。

外国語(英語)

外国語(英語)の試験時間は70分です。大問は5つで、和訳や長文読解、文法、発音・アクセント、英作文と、幅広い形式の問題が出されます。

長文読解には、英語で書かれた選択肢から本文と合っているものを選ぶタイプと、本文中にあるカッコを埋めていくタイプの2種類があり、どちらが出題されるかはわかりません。そのため、両方の対策を十分に行う必要があります。

数学

数学の試験時間は70分、大問は3つです。基礎から標準レベルの問題が出されるため、教科書の例題や基本的な問題集を確実に解けるようになるまで対策し、苦手を残さないようにすることが重要です。

大問3では、解答を導くための途中経過も記述する必要があります。普段から、答えを導くための根拠を採点者に伝わるように記述することを心がけましょう。

福岡大学入試の難易度

Benesseの「マナビジョン」のデータによると、福岡大学の偏差値は46~67、大学入学共通テストの得点率は54~87%となっています(2025年1月30日時点)。

学部ごとの偏差値は以下のとおりです。

学部偏差値
人文学部50~65
法学部54~57
経済学部53~57
商学部53~59
商学部第二部46~51
理学部48~54
工学部48~54
医学部医学科66~67
看護学科57
薬学部57~61
スポーツ科学部50~55

参照:福岡大学/偏差値・入試難易度【2024年度入試・2023年進研模試情報最新】|マナビジョン|Benesseの大学受験・進学情報

福岡大学試験の概要


福岡大学の出願資格、試験科目や配点、出願者数や合格者数のデータなど、試験の概要を解説します。

出願資格について

福岡大学の出願資格は選抜方法によって異なるため、ここでは、一般選抜の出願資格をご紹介します。

一般選抜に出願できるのは、以下のいずれかに該当する方です。

1.高等学校または中等教育学校を卒業した者および入学年の3月卒業見込みの者
2.通常の課程による12年の学校教育を修了した者および入学年の3月修了見込みの者
3.学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者および入学年の3月31日までにこれに該当する見込みの者(1)外国において、学校教育における12年の課程を修了した者および入学年の3月31日までに修了見込みの者、またはこれらに準ずる者で文部科学大臣の指定した者
(2)文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有するものとして認定した在外教育施設の当該課程を修了した者および入学年の3月31日までに修了見込みの者
(3)専修学校の高等課程(修業年限が3年以上であることその他の文部科学大臣が定める基準を満たすものに限る)で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以後に修了した者および入学年の3月31日までに修了見込みの者
(4)文部科学大臣の指定した者
(5)高等学校卒業程度認定試験(旧規程による大学入学資格検定)に合格した者および入学年の3月31日までに合格見込みの者で、入学年の3月31日までに18歳に達する者
(6)本学において、個別の入学資格審査により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、入学年の3月31日までに18歳に達する者(希望する者は、事前に入学センターに問い合わせること)

参照:福岡大学 令和7年度 入学試験要項(PDF)

ほかの選抜方法の出願資格については、福岡大学入試情報サイトをご確認ください。

試験科目や配点

福岡大学の試験科目は選抜方法によって異なります。ここでは、一般選抜(前期日程)における一部の学部を取り上げて、試験科目や配点をご紹介します。

<法学部>

教科科目・範囲等配点
外国語英語(英語コミュニケーションⅠ,Ⅱ,Ⅲ,論理・表現Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ)100
国語国語(現代の国語,言語文化)100
選択科目地理(地理総合,地理探究),日本史(日本史探究),世界史(世界史探究),公共、政治・経済,数学(数学Ⅰ,Ⅱ,数学A〔図形の性質,場合の数と確率〕)から1科目選択100

<工学部機械工学科>

教科科目・範囲等配点
外国語英語(英語コミュニケーションⅠ,Ⅱ,Ⅲ,論理・表現Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ)100
数学数学(数学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,数学A〔図形の性質,場合の数と確率〕,数学B〔数列〕,数学C〔ベクトル,平面上の曲線と複素数平面〕)100
理科物理(物理基礎,物理)100

参照:福岡大学 令和7年度 入学試験要項(PDF)

出願者数や合格者数のデータ

福岡大学の一般選抜(前期日程)における出願者数や合格者数(2024年度入試)は、以下のとおりです。

学部出願者数受験者数合格者数実質倍率
人文学部3,3793,2971,1342.9
法学部2,5002,4331,0212.4
経済学部3,2403,1601,0942.9
商学部2,8142,7629502.9
商学部第二部2712631421.9
理学部1,7911,7307932.2
工学部4,1243,9551,7582.2
医学部6336061394.4
薬学部1,1241,0533443.1
スポーツ科学部4123991572.5

参照:福岡大学 令和6年度 入試状況表(PDF)

福岡大学に合格するための勉強方法


ここからは、福岡大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

福岡大学に入るには、何をすればいい?

福岡大学では、柔軟な視野としっかりとした考え方を持ち、未知のことにも前向きに取り組もうとする学生を求めています。

学部・学科によって偏差値に差があり、医学部医学科や人文学部歴史学科のように、偏差値が60台後半の学科もあります。志望学科に合格するにはどれくらいの学力が必要なのか確認したうえで、対策を進めましょう。

どの学部・学科を目指すにしても、基本問題や典型問題は取りこぼさず、確実に得点できるようにしておくことが大切です。記述問題も出されるため、暗記だけでなく、過去問や似た形式の問題を利用して繰り返しアウトプットしておきましょう。

受験期の過ごし方

福岡大学を一般選抜で受験する場合、まず志望学科で使用する科目や出題範囲を確認しておきましょう。基礎力を固めたうえで、出題傾向に合わせた対策を行うことが大切です。

複数の科目を同時並行で学習するため、長期的な計画を立てて受験勉強に取り組むことが重要です。大学入学共通テストを利用する場合には、さらに多くの科目の対策が必要になるでしょう。

高校3年生の1年間をどう過ごすべきかは下記にまとめているので、ぜひ参考にしてください。

  • 春(4~5月):基礎力を定着させる時期です。教科書に載っている内容を、理解して確実に解けるようにしましょう。英語や古文の文法・単語など、暗記ものは時間がかかるので、早めにコツコツと取り組んでください。
  • 夏(6~8月):秋からの演習に備えるため、基礎を固めていきます。授業がなく、まとまった時間が取れる夏休みは、苦手分野にじっくり取り組んで克服する最後のチャンスです。わからない箇所は決してそのままにせず、人に聞いたり調べたりして納得するまで取り組んでください。
  • 秋(9~11月):これまでに培った基礎力を活かして、問題演習に取り組みます。志望校の過去問を多く解いて傾向をつかみましょう。さらに、模試を積極的に利用して、志望校合格までに足りないことを把握しつつ、対策を進めます。
  • 冬(12月~):時間配分を意識しながら本番に近い環境で過去問を解いて、最終調整を行います。直前で不明な箇所が出てきても、慌てず基礎に戻って復習し、本番で確実に解けるようにしておきましょう。

予備校で勉強する場合

受験は長期戦となるため、独学だとモチベーションが続かず、計画どおりに学習を進められない可能性があります。特に初めての受験の場合、そもそも受験勉強のスケジュールをどのように立てればよいかわからず、不安を感じる方もいるかもしれません。

そのため、効率的に受験勉強を進めるには、年間の学習スケジュールが決められており、学習に集中できる環境が整っている予備校を利用するのがおすすめです。

ただし、大人数が集まって授業を受ける予備校だと、自分に合ったレベルの授業を受けられない可能性があります。不明点や疑問点があってもその場ですぐに質問して解決することが難しく、周囲のペースについていけなくなるかもしれません。

四谷学院のカリキュラムのご案内

福岡大学への合格を目指すなら、四谷学院がおすすめです。四谷学院では、科目別能力別授業と55段階個別指導の「ダブル教育」によって、志望校に合格するための力を確実に伸ばすことができます。

科目別能力別授業

四谷学院の科目別能力別授業は、志望校のレベルごとではなく、科目ごとの習熟度に合わせてクラスを編成しています。例えば、「国語」は「現代文」「古文」「漢文」と細かく分けてレベル分けするため、一人ひとりが自分にぴったりの授業を受けることが可能です。

また、大人数クラスではないため、プロ講師の目が全員に行き届きます。不明点もすぐに相談して解消できるため、効率よく学力を伸ばせるでしょう。

55段階個別指導

55段階個別指導は、受験に必要な知識や解法を55段階のレベルに分け、段階を踏んで学べるシステムです。1つの級を学習したら、学んだ内容が身についているかを確認するために、テストを受けます。受けたテストはプロ講師がその場で採点し、個別で解説を受けることが可能です。

わからない部分や理解できていない部分をマンツーマンで指導してもらえるので、確実に学力を高められます。

福岡大学入試は志望学科に合わせた対策が重要!

【福岡大学の入試概要】

  • 選抜方法には、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜、特別選抜がある
  • 偏差値は46~67で、学部・学科によって差がある

【福岡大学の入試データまとめ】

  • 一般選抜(前期日程)の実質倍率は、1.9~4.4倍(2024年度入試)

【勉強方法まとめ】

  • 入試に必要な科目の基礎を固め、過去問などで出題傾向を把握する
  • 苦手分野を残さないように、納得するまで調べたり質問したりする

福岡大学の受験対策は、独自の学習システム「ダブル教育」を実施している、四谷学院がおすすめです。基礎をしっかり固め、効率的に学力をアップさせたい方は、ぜひ一度お問い合わせください。

※本記事でご紹介した情報は2025年1月30日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

失敗しない予備校選びは説明会・相談会参加が重要!

福岡大学に限らず、志望校に合格するには、予備校選びが重要なポイントだといえるでしょう。

口コミやパンフレット、インターネットの情報を集めることも大切ですが、説明会・相談会に参加して、自分に合っているかどうかを自分の目で確かめて選ぶことをおすすめします。

以下の記事では、予備校の説明会・相談会でチェックしたいポイントをまとめています。ぜひ参考にして、効率よく学力を伸ばせる予備校を選択してください。

予備校の入学説明会って何をやるの?どうやって参加する?

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