こんにちは、四谷学院の片野です。
受験も後半戦に入り「家の中がなんだかピリピリしている」というご家庭も多いのではないでしょうか。
大学受験では基本的に本人が努力するほかなく、保護者は見守るしかありません。
しかし、大学受験に際して保護者保護者ができることもいくつかあります。
今回は、受験期間において保護者ができることや、保護者が介入した方がよいこと、心構えについてお伝えします。
目次
受験生のいる家庭で困ったことは?
「受験生のみなさんは、日々黙々と勉強に打ち込む。保護者は、その姿を見守る。」
というのが理想ですが、現実は……
「あなた、またテレビ見て!大丈夫なの?」
「この模試の結果で、本当に大丈夫なの?」
「もう!いちいちうるさいなぁ。わかっているよ!」
などのやり取りが多くなるのが普通かと思います。
そして、どうしても空気がピリピリしてしまうものです。
保護者はお子様の一番の味方であるはずなのに、ひと言でも口を出すとキレられる、邪魔者扱いされる。保護者こちらの気持ちをお子様はわかってくれない……
そんなことを感じるかもしれません。
でも、どうぞ理解してください。
受験において本人が努力するしかなく、保護者は見守るしかありません。
頭ではわかってはいても、保護者の方も毎日とても歯がゆい思いをなさっていると思います。
今回は、私が今まで多くの生徒を見て、多くの保護者の方とも面談をしてきた経験から、理想的な受験生と保護者のあり方について、少しお伝えさせていただきます。
大学受験で保護者ができること
大学受験ともなると、保護者ができることはごくごく少数です。
- 受験に関する費用の負担
- 志望校選びのサポート
- スケジュール管理
- 学習環境の整備
- メンタルケアとモチベーションの維持
- 健康管理
- 温かく見守る
1. 受験に関する費用の負担
受験料、そして入学金。
基本的に、保護者はこの2つを負担することになります。
いわゆるすべり止めの大学では、入学金の締切日が第一志望の結果が出る前に設けられていることもあり、入学金は1校程度余分に支払いが必要なケースもあります。
受験日程に関しては、入学金の支払期限も考え、なるべく余計な支払いが生じないように考慮して予定を組んでいきます。
受験日程は、生徒本人が高校や予備校、塾で相談してある程度決めますが、最終的には各ご家庭での判断となります。
生徒本人ともよくご相談いただき、受験スケジュールだけでなく、必要な費用についても確認しておきとよいでしょう。
2. 志望校選びのサポート
受験勉強を進めていくなかで、志望校が変わる場合があります。
また、お子様の将来の夢や興味のある仕事など目指す先によっては、複数の大学を比較検討する必要が出てくるかもしれません。
保護者は日頃からお子様と大学受験についてのコミュ二ケーションをとるとともに、オープンキャンパスや、大学の資料請求をするなど、志望校選びのための情報収集ができるとよいでしょう。
遠方の大学を希望している場合など、オープンキャンパスに連れていくなどのサポートも必要でしょう。
3. スケジュール管理
大学受験ともなると、毎日の勉強のスケジュール管理はお子様自身で行います。
しかし、受験シーズン全体のスケジュール管理は保護者もサポートできます。
例えば、何月に模試があるのか、大学入学共通テストや国公立大学の前期・中期・後期試験、私立大学の一般選抜はいつなのか、塾や予備校の冬期講習や夏期講習はいつから始まるのかなど、受験関係のスケジュールを早めに確認しておきましょう。
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4. 学習環境の整備
大学受験では、それぞれの大学や学部に合わせた対策が必要です。
そのため、多くの受験生は塾や予備校へ通うことになります。
塾や予備校に通う場合、保護者は費用の捻出や送迎でお子様の受験をサポートできます。
その他、自宅でお子様が勉強する部屋に関しても、できるだけ集中できる環境作りを行うとよいでしょう。
5. メンタルケアとモチベーションの維持
受験を控えたお子様には、とっても大きなプレッシャーがかかります。勉強がうまくいかない、成績が伸びないなど、お子様が悩むこともあるでしょう。
そのようなときでも、話を聞いてあげる、息抜きを提案する等、細やかなサポートを行うことで、お子様のメンタルケアをしながら、受験勉強へのモチベーションを維持することができます。
6. 健康管理
なんといっても受験生は体が資本です。お子様が体調を崩さず受験シーズンを乗り切れるように、保護者が食事に関して、風邪をひきにくいメニューや朝から力が発揮できるメニューなどを考える、というのもよいでしょう。
そして、「家族全員で感染症の予防を例年以上に気をつける」。
これが一番重要です。インフルエンザの予防接種、毎日の手洗い・うがいなど、気にしすぎるくらい気を使って損はありません。
7. 温かく見守る
つい、お子様の勉強や生活に口を出し過ぎてしまう、という保護者の方も多いと思います。しかし、受験生は毎日多くのストレスを抱えています。
顔に出さない受験生もいますが、内心はすごくプレッシャーを感じている、という生徒も少なくありません。
学校では平気な顔をしていても、家庭では甘えも出るものです。
保護者の方はぜひ、ここはぐっと我慢し、温かく見守ってあげましょう。
保護者も介入した方がよいこと
大学受験に際して保護者ができることは少なく、なるべく介入せずに見守ってほしいとお伝えしてきましたが、「受験スケジュール」については、保護者の方にもぜひ把握していただきたいところです。
大学受験に向けては毎日のように試験が続くため、お子様にすべて任せておくと入学金の支払期限がうっかり過ぎてしまったというミスもあり得ます。
こういったことがないように、受験スケジュールに関しては、ぜひ保護者の方もしっかりと確認してフォローしてあげてください。
四谷学院では、11月頃から「出願校決定面談」を実施します。
ここでは、受験する大学や学部、方式、スケジュールなどを、相談しながら決めていきます。
ぜひ保護者の方も同席していただき、不明な点や不安な点があれば、ぜひ受験コンサルタントまでお問い合わせください。
受験生にとって、「いかに力を発揮できる受験スケジュール」が組めているかを相談する大切な面談です。遠慮なくご相談ください。
思い込み、情報不足、インターネット情報の鵜呑みは怖い
今の時代は、インターネットで簡単に情報が手に入ります。
しかし、そのすべての情報が正しいとは限りません。
根拠のない情報によって不安に陥ったり、あらぬ心配事が増えたりしてしまうこともあるでしょう。
大学受験においては、保護者も「正しい知識」を取捨選択することが求められます。
また、お子様の今の成績を把握したうえで、最新の大学入試情報を得るのはなかなか大変です。自分だけではとても全部は把握できないと感じる方も多いでしょう。
そうした際には、ぜひ予備校を頼ってください。四谷学院では、生徒一人ひとりに受験コンサルタントがつき、大学受験をサポートします。
保護者の方に対するガイダンスも実施しており、最新の入試情報からお子様への接し方までともに考えていきます。
子供の受験をサポートする保護者が伝えたい「ことば」
四谷学院では、ネガティブな気持ちにならないようにと保護者の方に伝えています。
受験コンサルタントや授業の先生から「大丈夫!」と言われていても、保護者から「本当に受かるの?」「ダメだったらどうする?」などと言われると、お子様にも不安が移ってしまうものです。
そのため、保護者の方はこうしたネガティブな発言をできるだけ控えることが大切です。
不安な気持ちがあったとしてもマイナスな発言はしないようにし、「頑張っているね」「受験楽しみだね」のような、前向きなことばをかけていただければと思います。
まとめ
受験に向けては、基本的に本人が努力するため、保護者は見守るしかありません。
保護者しかし、志望校選びのサポートやスケジュール管理、学習環境の整備、メンタルケアなど、保護者ができることはいくつもあるため、積極的にサポートしていくとよいでしょう。
また大学受験では、保護者も正しい知識を得て、お子様の成績や最新の大学入試情報などを把握する必要があります。
しかし、自分だけでこれらをすべて把握するのは大変なものです。
そのため、特に初めての大学受験では、予備校との連携が大切になります。細かい悩みも家庭で抱えずに、大学受験のプロである予備校の講師に相談して、お子様の受験をサポートするとよいでしょう。
失敗しない予備校選びは相談会・説明会参加が重要!
予備校選びは合否に直結するといっても、過言ではありません。予備校を選ぶ際には説明会に参加しましょう。
実際にお子様が自分の目で学習環境や雰囲気を確かめることで、勉強へのモチベーションも高まります。
説明会では、指導方針やサポートの充実度、指導内容の適合性、クラスの規模、講師の質などを確認できます。
できるだけ複数の予備校の説明会に参加して、しっかりと比較検討するのがおすすめです。