文系・理系の選択は、受験生にとって最も大きな岐路といっても過言ではありません。
文系コースと理系コースでは学習する科目や授業時間数が異なるため、大学の受験科目や将来の進路にも大きな影響をおよぼします。
それでは、後悔のない文理選択をするにはどうすればよいのでしょうか。
今回は、意外にやってしまいがちなNGな文理選択と、将来につながる文系・理系の選び方を紹介します。
目次
意外?実はNGな文系・理系の決め方
最初に、やってはいけないNGな文系・理系の選び方を紹介します。
意外かもしれませんが、「入試科目で決める」「得意科目で決める」「苦手科目で決める」のは、すべてNGです。
一体どういうことなのか、くわしく見ていきましょう。
入試科目で決める
文理選択は大学入試に直結するものですが、入試科目だけで文系・理系を決めるのはおすすめできません。なぜならば、入試科目は変わる可能性があるからです。
多くの高校では、高校1年生の後半で文理選択を行ない、高校2年生から各コースに分かれます。しかし、大学入試に関する細かな内容が発表されるのは、例年受験年度の6~7月頃です。入試教科・科目が大きく変わる場合は、試験の2年程度前に予告・公表されることになっていますが、この発表が高校1年生の年度末にずれ込むと文理選択に間に合いません。
そもそも、高校1年生の時点で志望校を決め、入試科目まで絞ってしまうと進路変更が難しくなってしまいます。幅広い選択を可能にするためにも、入試科目で文理選択を決めるのは避けるべきでしょう。
得意科目(偏差値が高い科目)で決める
「得意科目=好きな科目・興味のある科目」なら問題はありませんが、「得意科目=偏差値が高い科目」という意味ならば、今一度考え直すべきです。
偏差値が高い科目を中心に受験戦略を立てれば、たしかに大学合格に近づくことはできるでしょう。しかしながら、高偏差値の科目が好きな科目とは限りません。好きではない科目を勉強し続けるのはツラいですし、モチベーションが保てなくなったら逆に足を引っ張るおそれもあります。また、得意・不得意は学年が上がるに従い変わってくるものです。
したがって、高校1年生時点の偏差値で文理選択を決めるのは、やはり避けるべきでしょう。
苦手科目で決める
苦手科目で文理選択を決めるのもNGです。入試では、苦手科目を避けてしまうと選択肢が狭くなります。実際、2021年度の大学入試では7割以上の国公立大学が共通テストで7科目を課していました。そのため、苦手科目を避けるのは現実的ではありません。
現時点で苦手な科目でも、ちょっとしたことがきっかけで好きな科目に転じる可能性はあります。消去法で文系・理系を決めてしまうのではなく、将来のことまで考えて前向きな選択をしましょう。
文系・理系は大学の先まで考えて選択する!
次は、将来につながる文系・理系の選び方です。
やりたい仕事・なりたい職業から選択する
医師や薬剤師などは、特定の学部を卒業しなければ国家試験の受験資格が得られません。これらの職業に就きたい場合は、迷わず理系を選びましょう。
その他、法曹を目指すならば法学部(文系)が望ましいですし、建築士であれば土木科や建築学科(理系)に行くべきです。
このように、やりたい仕事・なりたい職業がはっきりと決まっている場合は、将来から逆算して文系・理系を選ぶのがよいでしょう。
大学で学びたいことから選択する
大学は教育機関ではなく、研究機関です。学びたいことや強く惹かれる分野がある場合は、自分の気持ちにしたがって文理選択をしましょう。
「自分のやりたいことのためにがんばる!」という気持ちは、受験勉強のモチベーションアップにも役立ちますし、合格したあとの大学生活を充実させるためにも大切です。
好きなことから選択する
「将来の夢が定まっていない」「やりたいことがはっきりと決まっていない」という場合は、好きなことをベースに文系・理系を選びましょう。自分が何にワクワクするのか、どのようなことだったら4年間続けられるか、といった観点で考えると、進むべき道が見えてくるかもしれません。
積極的にオープンキャンパスを利用し、模擬授業を受けるのも方法の一つです。最近は、オンライン型のオープンキャンパスを実施する大学も増えてきているため、上手に利用して複数の大学を比較するのもよいでしょう。
文理選択に悩んだら、受験コンサルタントのいる四谷学院へ
文系・理系の選択は、大学受験だけではなく将来の方向性にも影響を与える重要なことです。後悔しない・失敗しない選択をしたいものですが、大学進学後の将来まで視野に入れて文系・理系を決定するのは容易ではありません。
「文理選択で失敗しそう」「興味のある分野がたくさんあって文系・理系が決められない……」
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