こんにちは、四谷学院の受験コンサルタント、田中です。
「共通テスト模試」は早いものでは、共通テスト試験当日付近に行われる「共通テスト同日模試」があります。丸1年前に受験する共通テストの予行練習となります。その後も高校3年生になった4月下旬から、ほとんど毎月実施されており、共通テスト本番直前の12月の模試が最後になります。
大学入学共通テストに向けての重要な練習の機会です。自分の学力や志望校の合格可能性を把握するとともに、本番と同じような環境で試験に臨むことで、緊張感や時間配分などの試験対策もできますが、模試当日に試験を受けるだけでは十分な効果は得られません。
この記事では、模試の効果を100%得るため、共通テスト模試の前後に勉強面と生活面の両方で気を付けるべきポイントについて説明します。
目次
共通テストの特徴
まずは、共通テストの特徴を理解しましょう。従来の大学入試センター試験とは違い、共通テストでは科目を問わず、複数の資料を読み込み、自分で考えて解答する問題が多い傾向にあります。思考力や判断力、表現力などが問われる、新しいタイプの問題が多く出題されています。また、各教科・科目ごとに出題範囲やレベルが変更されました。
共通テスト模試の種類
共通テスト模試は、共通テストの出題範囲や出題形式に完全準拠していますので、共通テスト模試は本番同様の難易度、形式で出題されます。これらの特徴を反映した模試問題を解くことで、共通テスト本番での対策や得点力を高めることが期待できます。
そして、共通テスト模試は、様々な予備校や教育機関が実施していますが、その中でも代表的なもので受験をお勧めしたいのは、母集団が20万人以上と大きい、ベネッセ駿台(大学入学共通テスト模試)、河合塾(全統共通テスト模試・全統プレ共通テスト)などの模試です。
模試にもよりますが、試験実施から最短中5日で成績表を返却されます。成績表には、各教科・科目ごとの得点や偏差値、合格可能性評価などが記載されています。また、単元・ジャンル別に学力分析や合格者との成績データ比較も行われます。これらの情報やデータをもとに、今後の学習計画や対策を立てることができます。
共通テスト模試以外にも様々な模試が実施されます。たくさん受験すればよいというものでもありませんので、あなたの学習計画に合わせて、どの模試をいつ受験するか、年間スケジュールを立てておくことをお勧めします。
共通テスト模試の1週間前に気を付けるべきこと
(1)出題範囲を確認する
模試によって出題される科目や内容が異なります。特に高2や高3の早い時期ですと、まだ学校で習っていない範囲もありますから、自分が受ける模試の範囲を事前に確認し、特に苦手な範囲は重点的に取り組みましょう。
(2)形式に慣れる
共通テスト本番と同じく、共通テスト模試はマーク式での出題です。マークシートの扱い方やテクニックなど、ある程度慣れることも大切になってきます。特にマークミスを防ぐために、事前に見直すタイミングを決めたり、解答をメモする癖をつけたり、また、消しゴムを使うときには焦らずしっかり消すなど、マーク式テストの注意点を確認しておきましょう。
(3)疑問を放置しない
間違えた問題や理解が不十分な部分は、必ず復習しましょう。疑問を放置してしまうと、また同じ失敗を繰り返してしまいます。解答・解説を読んで正解だけでなく解き方や考え方も学びましょう。また、基礎知識や公式・定理などもしっかりと暗記しましょう。自分で疑問を解消できないときには、学校や塾、予備校の先生に質問する機会を積極的に作るとよいでしょう。
(4)健康管理をする
模試は本番と同じように、体力や精神力も必要です。風邪や疲労などで直前に体調を崩してしまわないように、健康管理をしましょう。特に睡眠は十分にとり、集中力を高めましょう。
また、食事は脳のエネルギーの源です。バランスの良い食事を摂り、栄養不足や貧血などを防ぎましょう。
(5)服装や持ち物に注意する
前日にやっておきたいこととして、服装や持ち物の確認があります。普段と違う場所で模試を受験することも多いかと思います。暑さ寒さに対応できる服装を選びましょう。
模試の待ち時間がある場合には、あらかじめやることを決めておき、必要なテキスト・教科書・ノートを選んで持っていきましょう。特に受験票や筆記用具は忘れずに!
(6)リラックスする
模試は本番と同じように緊張感があります。ほど良い緊張感は集中力を高めますが、過度なストレスや不安は禁物です。パニックになって頭が白くなってしまう…というようなことを防ぐためにも、試験前後にあなたがリラックスできるものも準備しておくとよいでしょう。趣味や音楽などで気分転換することも大切です。
模試当日の試験中に気を付けるべきこと
(1)時間配分に注意する
模試は共通テスト本番と同じような時間制限で進んでいきます。時間内にすべての問題に回答するためには、時間配分に注意する必要があります。会場に時計があることはほとんどですが、席によっては時計が見えないこともあります。もちろんスマートフォンは机の上に出しておくことができませんので、心配なようならば、腕時計を持っていきましょう。
(2)マークシートの記入ミスを防ぐ
共通テストはマーク式の問題です。そのため、マークシートの記入ミスが致命的なミスになります。問題番号や選択肢が合っているか確認しながら記入しましょう。最後にまとめてチェックするよりも、途中で何度かチェックを入れると万が一の時に合わらずに済みます。また、消しゴムで消した跡が残らないように気を付けましょう。
なお、試験後に自己採点を行うため、マークシートに答えを書くだけでなく、問題用紙に自分の解答をメモしておきます。
(3)トイレや飲み物は事前に済ませる
共通テスト模試は本番と同じ時間割で行われます。また、試験中は水を飲んだりすることはできません。トイレや飲み物は事前に済ませておきましょう。
(4)試験中は集中力を保つ
共通テスト模試は本番と同じように集中力が必要です。試験中は他の受験者や周囲の音に気を取られないようにしたいところです。模試では、自分のペースで解答することや、焦ったりあきらめたりしない精神力も鍛えられます。
(5)試験官の指示に従う
共通テスト模試でも、もちろん、本番と同じように試験官の指示に従わなければなりません 。試験開始時刻や終了時刻、問題用紙やマークシートの配布や回収などの指示に従いましょう。試験官の指示に反すると、不正行為とみなされる場合がありますから注意しましょう。
模試後にやるべきこと
(1)復習と感想を書く
共通テスト模試後は、自己採点をしましょう。持ち帰りOKの問題用紙にメモした解答をもとに、丸付けをしていきます。間違えた問題や理解が不十分な部分は、必ず復習しましょう。
そればかりでなく、パフォーマンスについて振り返り、良かった点や改善すべき点を書き出しましょう。また、模試を受けたことで得た気づきや学びも書き出しましょう。例えば、最後の科目は集中力が途中で切れてしまって、同じ文章を何度も読んでしまい、時間がかかってしまった等、翌日になると忘れてしまうようなこともありますので、気づいたことはその日のうちにメモしておくとよいでしょう。
(2)成績を分析する
模試の結果は、早ければ1週間後に手元に届きます。あなたの今の学力や志望校の合格可能性を知るための貴重なフィードバックです。成績分析表や合格可能性評価を見て、自分の強みや弱みを客観的に把握しましょう。
1つ注意点があります。判定に一喜一憂するのはおすすめしません。「志望校に合格するために、これから優先的に取り組むべきことは何か?」ということを把握し、受験戦略に生かしていくのが模試を受験する目的の1つだからです。うまく分析ができない場合には、学校や塾・予備校の先生に結果を見てもらい、一緒に考えていけるとよいでしょう。
(3)次の模試に向けて計画を立てる
共通テスト模試に限ったことではありませんが、模擬試験は1回だけではなく、定期的に受けることで効果が高まります。次の共通テスト模試に向けて、自分の目標や学習計画を立てましょう。また、記述模試や大学別模試など、種類や受験頻度も考えましょう。
まとめ【高2生向け】共通テスト模試の活用法を徹底解説!
今回は共通テスト模試について解説しました。受験生ならば、一度は受けるであろう「模試」。模試を受験するだけでなく、いつ、どんな目的で、何の模試を受験するか、そしてその後にどう復習し、成績表を読み解くかによって、模試による学習効果は大きく変わってきます。
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