こんにちは!四谷学院 受験コンサルタントチームの伊達です。
生徒や保護者の方から、以下のような相談をよく受けます。
『私立高校の方がペースが速いって聞いたんですが、公立高校に通っていると大学受験では不利になりますか?』
自分が通っている高校以外の情報はなかなか入ってこないので、不安になることもありますよね。
たしかに公立高校と私立高校では、授業の進度やカリキュラムが異なっています。
また、たとえば東大合格者数の高校別ランキングを見てみると、トップ10のうち8校が私立高校となっており、最難関大合格には私立高校の方が近いようにも思えます。
ただし、公立高校から難関大や第一志望に合格する人も多いですし、私立高校で大学受験に失敗してしまう人もいるでしょう。
そこで今回は、公立高校と私立高校の進度がどれくらい違うのかを確認し、それぞれに通う高校生が何を意識して勉強すべきかをまとめます。
勉強量だけでなく、課題や目的意識を持っているかどうかでも成長のスピードは変わります。
正しく学習を進めて、志望校合格を勝ち取りましょう!
目次
カリキュラムの違い
まずは公立高校と私立高校のカリキュラムが、どのように違うかを確認します。
公立高校
公立高校の場合、文部科学省が定めた基準に沿ってカリキュラムを編成しています。
この基準が、よく耳にする「学習指導要領」というものですね。
学校や先生によって少しずつズレはあるものの、高校間で進度が大きく変わることはありません。
私立高校
一方、私立高校は学校が独自のカリキュラムを設定しており、補習や特別プログラムなど、学校ごとにカリキュラムを自由に編成することも可能です。
そこで、公立高校よりも速い進度に設定することで、「履修漏れがない」「早くから受験勉強に取り組める」という点を学校の魅力や長所としているのです。
どちらが有利?
私立の進学校は中高一貫の学校も多く、なるべく前倒しでカリキュラムを進行する傾向があります。
中3の時点で高校の学習内容に入るケースも珍しくなく、基本的には高2までに全範囲を履修します。
高3になってからは、入試問題演習に専念することができるため、強力なライバルである浪人生にも演習量で差をつけられる心配がないのは大きいですね。
公立高校の進度は、私立高校と比較すると遅いと言えるでしょう。
科目によっては、受験直前期にようやく履修が終わるケースや、授業内に収めることができず課題や補習でフォローして「終わった扱いにする」学校も実際にあります。
未習範囲が残っていると、演習の効果が薄くなり、模試でも正確な学力を測ることができなくなってしまうため、受験勉強においては不利に働く可能性が高いです。
志望校合格のために意識しておくべき課題
前項では「受験勉強においては不利に働く」とまとめましたが、公立高校だから不利というわけではありません。
未習範囲が残った状態のままにしていると不利になるのです。
大学受験で私立高校が完全に有利なのかといえば、これもそんなことはないでしょう。
もし受験生にとってプラスしかないのであれば、公立高校のカリキュラムも、どんどん前倒しの計画に変わっているはずです。
そこで、それぞれの学校に通う高校生が、特に意識して学習すべきポイントをまとめます。
公立高校
公立高校に通う受験生に意識してほしいポイントは、学習範囲の先取りです。
高校の授業を受けてその復習をするのではなく、自分で学習を進めて高校の授業を復習にする…くらいのイメージで進めていけると良いですね。
特に理科や社会は、覚えなければいけない知識量に対して授業時間数が足りず、履修し終えるのが入試直前期になることも珍しくありません。
強力なライバルとなる浪人生や私立高校の受験生に負けない演習量を確保するには、学校のペースに任せているだけでは危険だと言えるでしょう。
私立高校
私立高校に通う受験生に意識してほしいポイントは、徹底した日々の復習と定期的な総復習です。
学校の授業進度が速いのは、良いことばかりではありません。
その分多くの内容を一気に理解し、定着させる必要があるため、特に苦手科目ではついていくのが難しくなってしまう高校生も多いでしょう。
一度学校についていけなくなると、後から挽回することが困難になってしまうため、とにかく毎日の復習は欠かせないキーポイントです。
また、一定のタイミングで、それまでの学習範囲の総復習を行いましょう。
速いペースについていくために、詰め込みで定期テストをやり過ごしており、自分の苦手分野や範囲に気づけていない高校生も多いです。
必ずまとまった振り返りの時間をとって、自己分析することをオススメします。
「公立高校と私立高校の授業進度はどれくらい違うの?」まとめ
公立高校と私立高校ではたしかに授業進度が異なり、私立の方が1年程度前倒してカリキュラムを進めます。
しかし、それが必ずしも有利に働くとも限りません。
進度が速いためについていくことができず、どんどん自信を失ってしまう高校生も多いです。
四谷学院にも、「基礎からやり直したい」と55段階個別指導を受講しに来る進学校の生徒がたくさんいます。
「学校についていくのが難しいかも…」と感じている科目がある人は、ぜひ個別相談会で一緒に解決策を確認しましょう!
また、公立高校で「学校のペースに任せて良いのか心配…」という人もいるでしょう。
その場合は、四谷学院の受験コンサルタントの先生が、「いつまでに」「何をやれば良いか」を、先輩たちの合格データを基にアドバイスしてくれますよ。
志望校合格を勝ち取るには、「戦略」が重要です。
まだ合格のイメージが湧いていない人は、ぜひ一緒に確認してみませんか?
全国の校舎でお待ちしています!