共通テスト現代社会 問題の傾向と対策 | 大学入学共通テストポイント解説

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この記事では、共通テスト公民の「現代社会」について具体的な内容と、試験に向けて有効な対策法を解説していきます。

出題内容

共通テスト「現代社会」は、大問5つで構成されており、小問数は30題程度です。

配点

共通テスト「現代社会」の配点は100点です。

試験時間

共通テスト「現代社会」の試験時間は60分です。

共通テスト「現代社会」の特徴

a) 正文選択・誤文選択
b) 組合せ
c) 空所補充
d) 配列・正誤型の問題
これらなどが頻出です。

共通テスト「現代社会」の攻略法

a) 正文選択・誤文選択

形はセンター試験時代からあるオーソドックスなものでも、真新しい資料を用いるタイプの問題が増えています。
こうした問題には、変にひるむことなく(意外と心構えも大事ですよ!)、自分の知っている知識と結び付けられるか・そして文中の資料を正確に読み取れるかが大切です。

例えば、2023年第5問の問1は、貧困の考え方に関する問題でした。初見資料でも、きちんと文章やグラフの数値を追えれば解けるタイプの問題でした。「貧困」に関する知識(南北問題・経済支援など…)はぱっと出てくるような対策が必要です。

b) 組合せ

正文問題に次いで割合が大きいです。思考問題の形式として、主張とその具体的内容・政策などを選ばせる設問も登場しています。後述しますが、丸暗記だけではなくて、人に説明できるレベルにまで理解できているかが重要です。

c) 空所補充

空所補充問題はセンター試験では見られなかった、新傾向の問題です。複数の空所補充や、計算事項が絡むこともあります。特に、計算に対して不安感を抱く受験生は少なくないですが、よく問われる内容は、以下のようなものなどです。

・GDP・GNPの計算
・国際収支(貿易・サービス収支、第一次/第二次所得収支)の計算

ほぼ決まっていますし、お手元のテキストにも必ず載っているはずです。
さらに実際に求められる計算のレベルも、皆さんが中学校や高校で習う数学よりも易しいはずです。とにかく変に食わず嫌いをせずテキストで類題を解いて解説を理解すること、そして公式に慣れることが重要です。

d) 配列・正誤型の問題

時代・年代の並び替え問題や、直近2023年度では、マズローの「階層的な欲求の構造」の知識を前提に、与えられた具体例それぞれが5つの階層の何番目に該当するかを問う設問がありました。

時代・年代の並び替えですが、出てくる年号すべてを丸暗記するのは大変です。必ず、この出来事があって次にこれが起きたという因果があるはずです。例えば、1962年に起きたキューバ危機では、ソ連がアメリカ付近の海岸国キューバにミサイル基地を設置しようとすることを察知したアメリカが海上封鎖したことにより、一時ソ連とアメリカはバチバチの戦争危機になりました。こうした事態を防ぐために設置されたのが、ホットライン(米ソ首脳間の直通通信回線)です。このように、歴史には必ず因果関係があります。

また、主に文系で地歴(世界史・日本史・地理)を取っている人は、そこで習う知識も総動員してみましょう。別に公民「現代社会」を解くときに、地歴の知識を使ってはいけないことはありません。

共通テスト対策「これだけはやめて!」

自分の知っている知識・キーワードをいかに問題に結びつけるかがとても重要な手掛かりになります。キーワードや年号の丸暗記はNG!!言葉の正確な理解につとめましょう。キーワードの意味を友だちや先生に説明してみるのも理解を深めることに繋がります。

過去問題の活用

センター試験から共通テストに代わって、資料読解や思考型の設問も増えていますが、前提となるのは「確かなキーワード理解」です。過去問演習を通して、どのキーワードがよく出題されているか、その言葉の意味は何かを正確につかみましょう。不明な点は先生に質問して、疑問が残らないようにしておきましょう。

高1高2生の共通テスト対策

新課程入試で「公共」が追加になりますが、学習内容は「政治経済」と大半が重なります。何度か述べたとおり、まずは正確なキーワード理解が大切です。学校などの授業を通して、教科書や参考書の内容をさらっておきましょう。コツコツ時事的な知識を得たり、キーワードについて人に説明したりするのも有効です。学校によっては、1年生で「公共」を一部履修して、3年生(文理選択後)に続きを履修するパターンもあるので、触れていない間に忘れないようにすることも大事です。

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