こんにちは、四谷学院の山中です。
英語の文法、単語がある程度身についてきたら、二次試験に向けて英作文の対策ですね。
いざ和文英訳に取組もうとして手が止まってしまった経験がありませんか?
今回は、これから英作文の練習を始めようというあなたへ英作文のコツをお伝えしていこうと思います。
読む能力と書く能力は別物
文法も単語も身についているはずなのに、和文英訳問題を前にして手が止まってしまうのは、習熟度が書く能力よりも読む能力に偏りやすいからです。これは言語一般についてそうで、日本語でも同じことが言えます。読むより書くのが難しい。日本語の小説なんかを読んでいて、読む分には難なく読めるのに、そこに描写されている内容を0から表現することを考えると難しいと感じる方が多いのではないでしょうか。漢字テストでも「書き取り問題」の方が「読み問題」よりも難しく感じますよね。
書ける単語の少なさが原因
自覚ある人は少ないかもしれませんが、読める単語の語彙(=受容語彙と呼ぶことがあります。)と書ける単語の語彙(=能動語彙と呼ぶことがあります。)を比べた時に一般的に読める単語の方が多いのです。
英単語の勉強も英語をみて日本語の意味をテストするという練習がメインで、日本語の意味をみて英単語を思い浮かべる人がほとんどでしょう。
これが悪いというわけではありません。入試は長文読解がメインですし、そもそも母語であっても上記のように受容語彙のほうが多いのがあたりまえです。
しかし、英作文に取り組みを始めようというとき一つの壁になるのはやはりこの能動語彙の少なさです。この能動語彙を増やしていくことが英作文の勉強の第一歩なのです。
手が動かないなら答えを見てしまってもよい
語彙を増やすということをするわけですから、和文英訳にあたって書けない表現にであったら時間をかけすぎないようにして答えを見てしまうのがお勧めです。
単語帳で知らない単語に出会ったとき、その英単語を見て長く考えこんでしまうよりすぐに日本語の意味を確認してしまった方が効率がよいのと同じことです。
問題の日本語を見て英語表現が思い浮かばなかったとしても、答えを見る前に構文を考えることが大事です。
具体的には、主語と動詞が何になるのか、修飾・被修飾の関係を考えてみることをしてみてください。
例題を出してみます。
「シアトルに住んでいる友人が5年ぶりに私に会いに来る。」
この問題を見て、手が止まった・表現が思い浮かばないとなった方へヒントです。
答えを見る前にこの和文のうち英語で主語となるのはどの部分か、動詞となるのはどの部分かそして、修飾・被修飾の関係を考えてみましょう。
一単語で抜き出せば、主語は「友人」、動詞は「来る」となります。修飾、被修飾語の関係を整理して示すと、
ここまで把握できれば、英語の表現が書けなくても、後は英単語・表現さえわかれば答えが書けるという状況になっているはずです。
日本語のまま英語の語順にしてみると、
この段階まで英語の構文が想像出来たら、答えを見てみましょう。
答えは、
仮に和文を見たときに「5年ぶりに」という表現が英語で思い浮かばなかったとしても、それが動詞を修飾する副詞句になりそうだな、時を示す副詞句だからin the morningなどと同様に文末に置くことが多そうだな、といったところまで判断をする訓練をしましょう。和文を見た段階で構文を細部まで想定できなければ、答えの英文を見た段階でその構文を取ってみましょう。
英作文の「手が止まらない」ようにするための勉強方法~まとめ~
英作文にいざ取り組むと、手が止まってしまうという方へのアドバイスを書いてきました。
まずは能動語彙=書ける単語の語彙や使える表現を増やしていきましょう。
英作文は、先に答えを見てOK!その時には構文を意識してみましょう。
以上のように、英作文の勉強第一歩は、日本語の表現に対応する英語を書けるようにしていくこと。
それと同時に和文を見たときに構造が思い浮かぶように訓練することです。
ぜひ、心掛けてみてくださいね。