新型コロナウイルスの影響で全国の学校が休校を余儀なくされたなか、多くの受験生が「夏休みがなくなるのでは?」という不安を抱えていると思います。
この記事では、発表されている報道やアンケート結果などを確認しながら、各自治体や公立高校、私立高校の考える今年の夏休みのあり方を解説していきます。
※新型コロナウイルスの影響で、夏期講習の開催時期や内容が従来から変更になる可能性があります。最新情報は以下のページを必ずご確認ください。
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目次
各自治体の考える「学習の遅れ」を取り戻す方法とは?
2020年4月29日の読売新聞では、調査対象となった121自治体の半数を超える63の市区町村で、学習の遅れを「夏休みの短縮」で取り戻そうとしていることを報じています。また、同記事の調査を通して、夏休みの短縮以外に次のような授業時間の確保策が検討されていることがわかりました。
・学校行事(修学旅行など)の縮小
・土曜授業を増やす
・冬休みを短縮する
・平日の授業時間数を増やす など
複数回答も可能だったこのアンケートでは、49%の自治体で学校行事の縮小も検討中としています。そして、読売新聞の調査のなかでは、「夏休みをなくす」という決断をした自治体はなかったようです。
公立高校における夏休み短縮のパターン
以下の3自治体では、緊急事態宣言中に公立高校における夏休み短縮の考え方を早々と発表していました。
・三重県の県立高校:当初予定から平均16.7日、30日短縮の学校もあり
・沖縄県の県立高校:夏休みの目安を8月1日~10日まで
・岡山市の市立高校:夏休みを20日間の短縮
過去のデータを確認すると、いつも最も夏休みが長い首都圏では、2017年に42日間もの夏期休業期間を設けていました。この数字と先述の3自治体が発表した情報を比べると、今年も夏期休業はあるものの、その期間は従来の4分の1~半分程度になってしまうことがわかると思います。また、高校ではありませんが、兵庫県小野市は公立小中学校の夏休みをゼロにすることを発表しています。
私立高校における夏休み短縮のパターン
新型コロナウイルス対策の取り組みについて首都圏1都3県の私立高校211校にアンケートが実施されています(週刊ダイヤモンド編集部)。
この調査結果で最多の72校が回答したのは、夏期講習のようなイメージで8月に授業を実施していくという案でした。一方で37校では、7月中に1週間~10日程度の授業を検討しています。7・8月に授業をおこなう学校には、以下2つのパターンがあります
・1学期を2~3週間延長して、8月初旬から夏休みにする
・1学期を1週間ほど延長して、なおかつ2学期の開始も早める
また、20の私立高校では、夏だけでなく12月の冬休み期間中にも授業の実施を予定しているようです。そしてこのアンケート結果においても、「夏休みがなくなる」とした学校はありませんでした。
私立高校は夏休みの短縮日数が短め
意思決定がスムーズな私立高校の場合、公立の小中高校と比べてオンライン授業の導入が先行している傾向があります。休校期間中の授業もある程度進められていることから、夏休みの短縮日数も少ない学校が多いと考えられます。
夏休みは期間が短縮される形になる
調査結果では、全国に「夏休みがなくなる」と発表した高校はありませんでした。ですから、従来と比べて期間は短縮されるものの、真夏にまったく学校を休めないといったことはないと思います。また、緊急事態宣言も全国的に解除されているため、これからの時期は学校の授業も進みやすくなるでしょう。
しかしそれでも、来年に受験をひかえた高校3年生にとっては、さまざまな不安があると思います。また、新型コロナウイルスの影響で新学期から夏までの間に計画どおりの学習ができなかった人もいらっしゃることでしょう。夏休みのうちに学習の遅れを取り戻したい受験生は、個別指導の振替制度やクラス授業のフォロー体制も充実した四谷学院に、ぜひご相談ください。