「大学受験は実力勝負だから、卒業できれば出席日数なんて関係ない」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、推薦入試では欠席があまりに多いと出願できないことがあります。また、「出欠の記録」は調査書に記載されるため、出席日数が極端に少ないのはあまり印象の良いものではありません。
さらに、「オンライン授業」への出席を調査書内でどのように記載するかは、高校や自治体によって異なるのが実情です。そのため、授業に参加しても出席とみなされないおそれがあります。では、オンライン授業が多かった学校に通う生徒は、受験で不利なあつかいを受けることになるのでしょうか。とても不安になりますよね。
そこで今回は、出席日数が大学受験におよぼす影響と、コロナ禍における特例措置の内容を解説します。
目次
推薦入試をねらうなら出席日数は確保すべき!
冒頭でも少しふれましたが、推薦入試をねらう場合は出席日数に気を付けなければなりません。
まず、学校長の推薦が必要な指定校推薦では、欠席日数が極端に多いと評価が低くなるため、校内選考で勝ち残ることが難しくなります。公募推薦であっても、大学側が「欠席日数の制限」を設けている場合は条件を満たさないと出願できません。
また、遅刻にも注意が必要です。「遅刻〇回で欠席1回」と定めている高校もあるため、知らないうちに欠席日数が増えている可能性があります。
もっとも、欠席日数の制限の内容は大学によりさまざまです。制限がない大学もありますが、受験の選択肢を広げるために出席日数は確保し、できるだけ遅刻は避けるように努力すべきでしょう。
なお、欠席日数の制限がない大学を受験する場合でも、欠席・遅刻が多ければ面接時に理由を聞かれる可能性が高いです。「骨折で入院」など正当な理由がある場合は、あらかじめ答えを準備しておきましょう。正当な理由がない場合でも、嘘はいけません。正直に遅刻・欠席の理由を伝えたうえで、大学で勉強したいという意欲と大学側が求める学生であることをしっかりアピールしましょう。
一般入試は成績勝負!しかし……
一般入試では試験当日の成績が重視されるため、基本的に出席日数は合否に関係ないとされています。
しかし、面接試験がある場合は、推薦入試の場合と同じように欠席や遅刻が多い理由を聞かれるかもしれません。また、合格のボーダーライン上に複数の受験生がいる場合、出欠状況で合否が分かれる可能性があります。特に、受験要項に「調査書を判定基準にする」旨の記載がある場合は要注意です。
志望校の受験要項に「調査書を判定基準にする」との記載がない場合でも、ちょっとしたきっかけで志望校が変わることはあります。また、今は一般入試での入学をねらっていても推薦入試を受けたくなる日が来るかもしれません。いずれにせよ、大学受験を有利に進めるために出席日数はきっちり確保しておくべきでしょう。
オンライン授業は「出席」あつかいされない?2022年度入試は特例措置アリ!
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、2020年・2021年は自宅でオンライン授業を受けた生徒もかなり多くいます。しかし、オンライン授業は「出席」あつかいされず、調査書では「出席停止・忌引き等の日数」の欄に記録することになるため、多くの生徒・保護者が不安を訴えていました。
これを受けて、文部科学省は2022年度大学入学者選抜に対して以下のような特例措置を設けています。
・高等学校等において作成する調査書について、出欠の記録に関する記載事項のうち「出席停止・忌引き等の日数」は、記載をしないこと。「出席停止・忌引き等の日数」が推測できる「授業日数」も同様に記載しないこと。
・調査書の「出欠の記録」の「備考欄」に、オンラインを活用した特例の授業の参加日数について記載すること。
その一方で「新たな調査書の作成、発行に相当の負担が生じる等、困難な場合には従前の方法による調査書を作成、利用することもやむを得ない」ともしています。
そして調査書を入学者選抜に活用する大学には、「「授業日数」、「出席停止・忌引き等の日数」等の記載の有無によって、特定の入学志願者を不利益に取り扱うことがないようにすること。」と注意を促しています。
出典:現下の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた令和4年度大学入学者選抜における調査書の取扱いについて(通知)
このようなことから、オンライン授業の影響で受験生が不利なあつかいを受けることは、基本的に「ない」といってよいでしょう。
だからといって学校を欠席して良いわけではありません。受験で悔いを残さないために、出席日数はきちんと確保しましょう。
出席日数を確保するだけではダメ!四谷学院で調査書対策をしよう!
2020年から始まった文部科学省による大学入試改革の影響で、推薦入試はもとより今後は一般入試でも調査書の重要度が増していくと考えられます。そのため、これからの受験生は、出席日数だけではなく定期テストなどの対策も意識していかなければなりません。
「調査書対策、考えたことなかった……」
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