長くつらい受験生活が終わり、春から始まるキャンパスライフに期待が高まっている人も多いことでしょう。
しかし、大学に合格したからといって油断は禁物です。期日までに事務手続きをしなければ大学に入学できませんし、新生活の準備もしなければなりません。また、大学の授業に備えて、受験で使用しなかった科目や英語の基礎学習をしておくことも必要です。
そこで今回は、4月からの新生活で好スタートを切るために、大学受験合格後にやっておくべきことを解説します。
目次
大学合格後に必要な事務手続き
大学に合格したら、期日までに学費を振り込んで必要書類を提出しましょう。締め切りを過ぎてしまうと入学の意思がないとみなされ、合格が取り消されることもあります。
学費の振込
大学に合格したら、指定口座に学費を振り込む必要があります。学費の内容は「入学金」と「初年度授業料の一部」となっている場合がほとんどです。ただし、納入パターンは大学や入試方法によって異なるため、注意しなければなりません。
私立大学の一般選抜で多いのが、入学金と授業料の支払期日が異なる「二段階方式」です。二段階方式では、最初の期日までに入学金を支払い、2回目の期日までに残りの費用を支払います。ただし、入学しない場合でも入学金は返還されません。
また、入学金と授業料をまとめて支払う「一括方式」を採用している大学もあります。いずれの方式でも振込金額は相当なものとなるため、振込限度額のあるATMではなく銀行窓口で直接振り込むのが無難です。金融機関の都合で振込日が翌営業日になってしまうこともあるため、余裕をもって振り込むようにしましょう。
必要書類の提出
大学に入学するためには、いくつかの書類も提出しなければなりません。
提出書類は大学により異なりますが、合格通知書と一緒に送られてくる入学手続書類のほか、高校の卒業証明書、住民票などが必要となることが多いです。発行に時間がかかる場合もあるため、期日を確認して早めに準備しましょう。
新生活の準備
進学する大学が決まったら、新生活の準備にも早めに取りかかりましょう。
一人暮らしの準備
大学進学にあたって一人暮らしを始める場合は、早めに下宿先を決めて生活用品も購入しておきましょう。今まで家事をしていなかった人は、料理や洗濯、掃除などの家事の練習もしておくとよいかもしれません。
大学によっては、提携宿舎が利用できる場合もあります。大学生協が下宿探しをサポートしている場合もあるため、上手に利用して新生活をスタートさせましょう。
自分専用のパソコンを購入する
レポートの作成やオンライン授業に備えて、パソコンも用意しておきましょう。自宅から大学へ通う場合も、自分専用のパソコンは必須です。
パソコンの操作に苦手意識がある場合は、大学が始まるまでにワードやエクセル、パワーポイントなどの基本的な操作ができるようにしておきましょう。
ただし、大学・学部によって必要なソフトは異なります。事前に情報を収集して、必要なものを過不足なくそろえるようにしてください。
スーツや洋服の購入
入学式は、スーツでの参加が一般的です。ダーク系のスーツならば、冠婚葬祭や就職活動にも使えますので、この機会にジャストサイズのスーツを用意しておきましょう。
また、入学後は毎日私服で大学へ通うことになります。着回しなども考えて、あらかじめ何着か用意しておきましょう。
大学合格後に取り組むべき勉強
大学では、学部に関係なく英語を使う機会が多くなります。また、受験で勉強しなかった科目が必須となる場合も少なくありません。大学生活をより充実させるために、勉強にもしっかり取り組みましょう。
英語の勉強
大学入学前に何を勉強しようか迷ったら、まず英語に取り組みましょう。
大学によっては、TOEFLの成績で英語のクラス分けをする場合や、TOEICやTOEFLで一定以上のスコアを獲得しないと進級できないとしている場合もあります。
理系学部でも、英語の論文を読んでレポートを書くことは珍しくありません。また、大学院の受験には英語が必須となっている場合が多いですし、就職時にTOEICの点数で優遇されるケースもあります。そのため、英語は大学入学後もしっかり勉強しなくてはなりません。
しかし、英単語や文法などの基礎知識は、勉強する機会が少なくなるとどんどん抜けていってしまいます。大学によっては、英検の資格やTOEIC・TOEFLのスコアで英語の単位が認められる場合もあるため、資格取得を目指して勉強するのもおすすめです。
受験で使用しなかった科目の基礎学習
大学では、幅広い分野の学問を学びます。受験時に勉強しなかった科目が必修科目となる場合もあるため、知識が不十分な分野の勉強にも取り組んでおかなければなりません。
例えば、医学部・歯学部・薬学部では、大学入学後も物理・化学・生物の学習が続きます。入試では1~2科目しか勉強していない人も多いと思いますので、受験で使用しなかった科目の基礎部分をしっかり固めておきましょう。
また、経済学部では関数や微分積分、心理学部では統計学など数学の知識が必要となってきます。そのため、社会を受験して合格した場合でも、高校数学の該当単元を復習しておくべきでしょう。
読書
読解力や表現力を身につけるために、読書をするのもおすすめです。
おすすめは論評や新書ですが、ただ読むだけではなく、作者や筆者の主張を読み取り、それに対して思ったことを自分なりに表現することを意識してください。文章を読んで考えをまとめることは、大学でレポートや論文を作成する際にとても役立ちます。
入学前教育プログラムへの参加
進学予定の大学で入学前教育プログラムが用意されている場合は、参加することをおすすめします。
プログラムの内容は大学により異なり、重要科目の先取学習やe-ラーニングによる苦手科目の復習、スクーリングや先輩大学生との交流などが実施される場合もあるようです。
入学前教育プログラムに参加すると、大学生活を一足早く経験できるだけではなく、入学前の基礎学力アップなどにもつながります。何かと忙しい時期ですが、都合が合う場合は積極的に利用しましょう。
いよいよ大学生!事前準備でより充実した大学生活を……
大学に合格したあとも、新生活の準備や引越しなどでしばらく忙しい日々が続きます。また、英語や受験で選択しなかった科目の勉強など、取り組むべき課題も山積みです。スムーズに大学生活をスタートさせるためにも、準備は怠らないようにしましょう。
大学では、今まで以上に自主性が求められます。事前準備にしっかり取り組み、春から始まるキャンパスライフを満喫してください。