大学受験なのにやる気が出ない…モチベ管理は48時間とアンダーマイニング効果!<四谷くん奮闘記⑦>

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四谷くんは都内のとある学校に通う高校生。四谷学院に入学して、進路指導を担当する受験コンサルタントの先生にアドバイスをもらいながら、一緒に成績アップ&大学合格を目指します!

「48時間の法則」でやる気を維持させる!

四谷くん
四谷くん
前回決めた、勉強する「一歩手前」にルーティンをつくるやり方。実践してみて今のところ良い感じです!
「スマホの電源も消したし、そろそろ勉強するか」と、今までよりも自然と机に向かえるようになりました!
すぐに行動に移せるのは四谷くんの良いところだね!
実は「48時間の法則」といって、何かに感動したり思いついたりしたときに、「48時間以内に行動に移すと、実現・持続できる」と言われているんだ。
思い立ったが吉日、これからも良いと思ったものはすぐに行動を起こしてみよう!
先生
先生

「自分へのご褒美」は、実は「甘い罠」?

四谷くん
四谷くん
学校の友達と勉強の話になったときに、ルーティンを勧めてみたら反応がよかったです。
ただ、ほかにも「勉強し終わった後のご褒美を決めている」という子や、反対に「やらなかった時の罰ゲームを設定している」友達がいて、僕も試してみようかなと思ってます。
いわゆる‟アメとムチ”だね。でもやる気を維持させるためには、アメもムチも逆効果になることが多いんだ。
先生
先生

ご褒美を与えても、成果が上がるのは一時的

アメ(ご褒美・報酬)を目的に勉強をがんばろうと思っても、長続きさせることは難しい。理由を確認してみよう。
先生
先生
【‟アメ”がやる気を維持させるのに向いていない理由】
①永続的にご褒美を設定しなければいけない。
⇒「勉強をすればご褒美がもらえる」という認識ができてしまうと、反対にご褒美がない場面では勉強しようと思わなくなってしまう。
これでは、「勉強のやる気を高める」のには逆効果だと言える。

②ご褒美をグレードアップしていかなければならない。
⇒同じご褒美を続けていると、次第に慣れてしまいやる気が湧きづらくなってくる。
仮に少しずつご褒美の頻度や内容を高めていくとしても、いずれは限界が来てしまう。

四谷くん
四谷くん
たしかに…しばらくはご褒美に向かってがんばれそうだけど、慣れてしまうと「ご褒美ナシ」では勉強しなくなってしまう気がします。
これだと学習習慣を身につけるのには役立たないかなぁ。

「強制的に」勉強しても、結果は出しづらい

四谷くん
四谷くん
じゃあ逆にムチとして罰ゲームを設定するのはどうでしょう?
僕の場合、「赤点になって補習を受けたくない」から、定期試験の1週間前には対策を始めて、試験に臨んでいます。
補習が罰ゲームみたいなもので、それを回避するためにがんばれているから、アメを設定して勉強するよりも向いているのかもしれません!
残念だけど、結果を出すために罰ゲームを設定するのは、あまり良い方法とは言いづらいかな。特に自分で内容を決める場合は、結果につなげるのがとても難しいんだ。
先生
先生
【‟ムチ”を結果につなげるのが難しい理由】
①「ノルマ」と考えてしまうと、プラスアルファの努力をしなくなる。
⇒罰ゲームを決めるということは、まず「クリアすべき条件」を決めるということ。
その条件を達成したことに満足してしまい、「気づいたら勉強を始めて○時間経っているけど、もう少しがんばるぞ!」や「問題集が△ページ終わったけど、定着するまでもう少し進めておこう!」と、元々の目標にプラスしてがんばろうという気持ちが湧いてこない。

②ちょうど良いムチを考えるのが難しい。
⇒人間、誰しも自分には甘くなってしまうもの。学校の補習のように、強制力を持たせるのがまず難しい。
条件を達成できなくても、「今日は体調が良くなかった」「忙しくてできなかったけど、もう少し時間が確保できれば終わっていた」と、言い訳を探してしまうこともあるでしょう。

四谷くん
四谷くん
あぁ…罰ゲームを回避した時点で満足してしまう自分が目に浮かびます…できなかった言い訳を探してしまうのも、たしかによくやってしまうなぁ。
その条件をクリアすることが最終目標だったらまだしも、継続してがんばるためには、‟アメとムチ”は逆効果になることもあるんですね。
成績アップにつながるかわからない条件決めに時間を割くよりも、それを勉強時間に回した方がずっと効率が良いよね。
「○時間勉強する」や「△ページ問題集を進める」と決めても、それが自分にとって学習効果の高い内容だったかはわからないもの。
さらに、試験勉強の話でも、「補習を受けたくない」ではなく、「良い成績を取りたい!少しでも順位を上げたい!」と考える人は、1週間前よりも早く対策を始めているはずだよ。
先生
先生

自発的に行動できる人が結果を出せる!

四谷くん
四谷くん
‟アメとムチ”でやる気や結果を出すのはなかなか難しそうですね… 友達にも説明してあげたいんですが、実際どう伝えるのが良いでしょうか?
心理学用語で「アンダーマイニング効果」というものがある。
「自ら進んで行っていることに、対価として報酬が設定されてしまう」と、一時的にやる気や行動は増すけど、その報酬がなくなった途端に今度は急に減ってしまうんだ。
先生
先生
たとえば、家族の手伝いがしたいと思って毎日お風呂掃除を引き受けていたとする。ところがある日を境に「いつも助かっているから」と、掃除をした日はお小遣いがもらえるようになった。
それから1か月くらい経った頃に、もし「今後は掃除してもお小遣いはナシ!」と変わったら、どう感じるだろう?
先生
先生
四谷くん
四谷くん
それまでもらえていたものがなくなると思うと、やらなくなっちゃいそうですね… 最初は無償でも気にせずやっていたはずなのに、「タダ働きは損だなぁ」とすら思ってしまいます。
その行動の結果でわかりやすく「得をした」経験をすると、そこで損得勘定がはたらいてしまうんだね。
つまり、志望校合格に向けた勉強も、その途中で一度ご褒美を設定してしまうと、「自ら勉強に取り組んでいた元の自分に戻すのは難しい」ということ。
アメにしてもムチにしても、効果があるのは一時的。受験本番まで毎日コツコツと積み上げていく受験生の方が、間違いなく合格をつかんでいるよ。
先生
先生
四谷くん
四谷くん
やっぱり地道に努力した人が最後は勝つんですね。逆に言うと、地道に努力すれば志望校に合格できるんだ。
一時的にやる気を出せたとしても続かないと意味がないと思うので、やっぱり僕はルーティンをつくって毎日がんばろうと思います。
でも気分が乗らない日は、ダメだとわかっていてもご褒美を求めちゃうこともあるかもしれませんよね?どうしたら良いでしょうか。
自分以外の人やものからモチベーションを高めてもらうことも時には有効だよ。
でも、その場合は何かを買ってもらったりお小遣いを上げてもらったりではなく、‟評価”や‟賞賛”を対価として受け取れると良いね。
エンハンシング効果」といって、特に信頼している人から褒められる、それをきっかけにしつつ「自発的に」力を発揮できると言われているんだ。
先生
先生
自習室で一緒にがんばった友達と、帰るときに『お互い今日も遅い時間までがんばったね!』と声をかけあうだけでも、やる気が湧いてこない?
友達と励ましあったり、家族に温かい言葉をかけてもらったり、それが原動力となっていくのがベストだね。
もちろん、何かを達成したときや疲れてしまったときは、先生のところにも来てくれると嬉しいな。
先生
先生
四谷くん
四谷くん
先生の言葉はいつも頼もしいです!また経過報告に来ますね!

【本日の四字熟語】

点滴穿石 てんてきせんせき

わずかな力も、根気よく続けて積み重なれば、大きな成功につながること。

学力を上げるのに効率の良い方法はあっても、楽できるような近道はありません。
大事なのは基礎をコツコツと積み重ねていくこと。四谷学院の55段階では、それぞれの科目を1から固めていき、どんな問題にも対応できる‟基礎力”が鍛えられます。
継続は力なり。志望校合格という大きな成功をつかめるよう、合格への道を一歩ずつ踏みしめていきましょう!

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