大学入試は、入学者を選抜するためのものです。
乱暴な言い方をすれば、優秀な学生を選り分け基準に満たない学生を振るい落とすためのもの。そのため、難関とされる大学で出題される問題はとても難易度が高くなっています。
だからといって、入試対策として難しい応用問題ばかり解くのはNGです。きちんと基礎固めができていないと、過去問や模試が解けても本番の入試で「何も解けなかった……」ということになりかねません。
ではなぜ、応用問題ばかり解くことが志望校合格につながらないのでしょうか。その理由に迫ってみましょう。
目次
応用問題ばかり解くのが危険な理由
過去問が解けること・正答率の低い応用問題が解けることは、自信につながります。
しかし、「応用問題が解ける」ことと「基礎学力が身に付いている」ことは必ずしもイコールではありません。過去問や応用問題ばかり解くことの危険性を、ここでしっかり理解しておきましょう。
応用問題を解いても本質的理解は進まない
応用問題が解けても本質的な理解ができているとは限らない理由、それは「似たような問題をたまたま知っていて解けただけ」という可能性が否定できないからです。
問題集や参考書の場合、同じような問題を何問も続けて解くことになるため、パターンさえ覚えてしまえば十分な理解がなくても解けてしまうことがあります。
これは、大学入試でも同じです。毎年の出題傾向がほぼ同じ大学・学部では、過去問を数年分勉強しただけで何となく解けてしまう場合も少なくありません。
出題傾向が変わると解けなくなる
たしかに出題傾向がまったく変わらなければ、志望大学に特化した勉強で合格を勝ち取れるでしょう。しかし、出題傾向が今後もずっと変わらない保証はありません。そして出題傾向が変わるのは、もしかしたら今年かもしれないのです。
間違いなく合格を手にしたければ、出題傾向が変わっても対応できる学力を身に付けなければなりません。そのために必要なのは、応用力ではなく基礎学力なのです。
志望校を変えると解けなくなる
応用問題ばかり解くことのリスクは、ほかにもあります。それは、志望校を変更する場合です。
志望校を変えると、当然のことながら変更後の大学に合わせて学習内容も変更しなければなりません。基礎学力がきちんと身に付いていればそれほど問題はないのですが、応用問題ばかり解いていて基礎をおろそかにしていると、まったく解答が書けない場合すらあります。
これは大学の難易度とは関係ありません。客観的にランクダウンする場合であっても、このような事態は起こり得ます。
「応用問題が解けるから大丈夫」と思っている人は、今一度過去の模試の成績をチェックしてみてください。正答率の高い問題を正解できていない場合は、基礎固めがきちんとできているかどうか振り返ってみましょう。
応用問題に取り組むのは基礎固めをしてから
それでは、応用問題はいつから取り組めばいいのでしょうか。
答えは「基礎固めをしてから」です。
大学受験で志望校に合格するためには、スモールステップを積み上げて着実に基礎学力を身に付けていかなければなりません。そもそも、基礎固めが十分でない段階でいきなり応用問題を解くのは無駄が多くなります。
例えば、英語や国語で、単語や文法などを十分に理解していないのに演習問題を解けるでしょうか?
地歴・公民で、用語の知識すらなく、全体の流れも把握していないのに記述問題に取り組めるでしょうか?
数学や物理などの理系教科で、公式の使い方もままならないのに過去問を解くのはどうでしょうか?
「基礎を固めてから応用」という順番を守らなければ、どれほど応用問題に力を入れても本質的な理解が進むことはありません。他方、基礎が身に付いていればどのような問題にも対応できるようになります。
たしかに応用問題を解くこと・過去問の出題傾向を知ることはとても大切です。しかし、焦ってはいけません。基礎をしっかり固めてから、応用問題に取り組みましょう。
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