【英語】単語帳から長文読解へ!大学入試で注意したい2つのポイント

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こんにちは、四谷学院の山中です。

受験英語おいて単語学習は、欠かすことができませんね。
しかし、単語帳で勉強しても長文読解でうまく生かすことができない場合もあるんです。

今回は、長文読解へスムーズにつなげるための単語学習で注意したい2つのポイントをお伝えします。

英語が得意な方も、苦手な方も、ぜひ一読してみてください。

(1)覚えていた語義とは違う意味で出てくる

例えばroomという単語。大きく意味が3つあります。
多くの単語帳では「①部屋 ②空間 ③余地」のように示されているのではないでしょうか。

ちゃんと3つ目まで書いてあっても、
単語帳を完璧に覚えていなかったり、1つ目だけ覚えればいいと思って、3つめの意味まで覚えきれていないという人もいるかもしれません。

では、実際に入試で出てくるような英文を見てみましょう。

1.My room is very hot. 
「私の部屋はとても暑い。」

2.There is room for improvement. 
「改善の余地がある。」

1.の例文は単純に「部屋」と解釈すれば意味が通ります。ですが、それで安心していると2.のような例文に出会ったときに意味が取れないということになります。

1つの単語に複数の異なる意味がある英単語は、受験でも狙われやすくなっています。
長文読解においても意味を知っていると思い込んでいる単語なだけに読解内容に誤解を生むこともあるでしょう。

(2)長文の中で少し意味がずれて出てくる

⑴のポイントは単語帳をやりこめばクリアできるものですが、こちらはどうでしょう。
 例を見てみます。

1.The plan has room to improve. 
「その計画には改善の余地がある。」

2.Today we make room for a remarkably narrow range of personality styles. 

(慶應義塾大 理工学部 2014)

1の例文については特に問題ないでしょう。⑴でみたように、roomの語義を取り違えなければ、そのまま単語帳で覚えた意味を当てはめて素直に意味が通ります。

一方、2の例文のroomはどうでしょう。
同じく大きな語義としてはroom=「余地」でよいですが、そのままこの1対1対応を当てはめて意味が通るでしょうか?
そのままroom=「余地」を当てはめて訳すと、「今日、私たちは著しく狭いある型の個性しかその余地を認めていない。」となりますが、もう少し言葉を付け足して、「今日、私たちは著しく狭いある型の個性しかその存在の余地を認めていない。」としたほうが意味の通る訳語ではないでしょうか。
単語帳で覚えた日本語の意味をそのまま当てはめるのでなく、その文にあった意味を訳語として当てたいところです。

長文読解の際には前後の文脈のなかで中心の意味を外れない訳語を選択します。
今回の⑵の2の例文は長文の一部で、

Today we make room for a remarkably narrow range of personality styles. We’re told that to be great is to be bold, to be happy is to be sociable. […]

と続きます。
文脈としては、社会的に求められる性格というものが特定のものになっているという内容になっています。このように文脈の中で一単語の訳語は決めるようにしましょう。

和訳の問題であればこのように、訳語をその一文もしくは文章全体の文脈に合わせて選択できると意味の通った和訳を作成できるでしょうし、和訳問題になっていない部分だとしても単語の意味をずらして読んでしまってはその長文を読み通すうえで意味が取りづらくなってしまいます。

文脈に合わせた単語の意味を取るには

では、どうすればこのように文脈にあわせて単語の意味を取れるのでしょうか。
まずは、冒頭から伝えているように単語帳の日本語の意味を絶対的なものだと捉えないことです。
英英辞典でroomを調べてみると、以下のような意味が見つかります。

The possibility of something existing or happening; the opportunity to do something
Oxford Advanced Learner’s Dictionary 9th edition

「何かが存在したり発生したりする可能性。何かをする機会。」ということですね。

英単語に「意味」はありますが、対応する絶対的な日本語が決まっているわけではありません。その「意味」とは英英辞典で引いたときに出てくるようなもので、単語帳に出ている日本語はそれを端的に訳したものにすぎないのです。英単語⇒「意味」⇒日本語というように単語帳の日本語の前には、その英単語そのものの「意味」があることを理解しましょう。

単語帳の活用の仕方

では、単語帳は不要なのでしょうか?長文を読んで単語を覚えれば、単語帳は要らないのでしょうか?

いいえ!もちろん単語帳は必要です。一言でいうと単語帳はとても効率がよいのです。

単に長文ばかりを読んでいても自分に必要な単語にだけ触れられるわけではありません。単語帳には必要な単語がその意味と合わせて集まっているので、短時間で多くの覚えるべき単語に触れられます。単語帳で単語の意味は覚えるのですが、room=「部屋、空間、余地」を絶対的な意味として覚えて長文を読む際に当てはめるのではなく、room=「部屋、空間、余地のような意味」として捉えておいてほしいのです。
その単語をどのような意味でとるのかを判断する前提として、英単語が単語帳に載っている日本語に固定して考えないということを気を付けてみてください。

単語帳から長文読解へ!大学入試で注意したい2つのポイント~まとめ

今回は、単語帳の英単語の意味をしっかり覚えて、いざ長文読解へという人へいくつか注意してほしい点をまとめてみました。
一言でまとめると、英語=日本語の1対1対応はあり得ないということです。
単語帳で覚えた意味がそのまま長文読解で使えることも多いのですが、覚えていたものとは違う意味でその単語が使われていたり、大きく意味を外していなくても長文の中で少し意味がずれていたりすることがあるのです。

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