立命館大学の受験対策!難易度や偏差値、合格に向けての勉強法を解説

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関西の名門私立大学をまとめた「関関同立」の一校である立命館大学は、数多くの学部を有していることでも知られる大学です。幅広いジャンルの学問を学べることに加え、この頃は女子学生が多いことでも注目を集めています。受験生のなかには、立命館大学に合格するためにはどのような対策が有効なのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、立命館大学の求めている人材や受験資格、入試の傾向から、出願者などの各種データをご紹介します。立命館大学合格のための勉強方法、科目ごとのポイントも解説するので、立命館大学に興味のある方、受験を予定している方はぜひ参考にしてみてください。

※本記事に記載されている情報は2023年1月26日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

立命館大学の入試問題で問われる能力


名門大学で人気や知名度が高い立命館大学は、問われる能力がとても高いのではないか、というイメージを抱いている人も多いでしょう。
そこで、立命館大学で求められている人材や入試の特徴、難易度から問われる能力について解説していきます。

 

立命館大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

1900年に創立された京都法政学校を祖とする立命館大学は、西園寺公望が学祖であることでも有名な大学。名前の由来は孟子の「尽心章句」で、「学問を通じて、自らの人生を切り拓く修養の場」という意味があります。
また、建学の精神を「自由と清新」、教学理念を「平和と民主主義」としていることから、立命館大学の求めている人材は以下の要素を満たしている人物だといえるでしょう。

●学びに対して主体的であること
●得た知識を活用して、より良い社会を作るために尽力できること
●論理的・客観的なものの見方・考え方ができること
●他者を許容し、自己を律して責任ある思考・行動ができること

なお、立命館大学は学部ごとに具体的な入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)を定めています。自分の行きたい学部が決まったら、大学HPより、学部別の公式サイトをチェックしてみましょう。

 

立命館大学入試の特徴

立命館大学入試には多様な学生を受け入れるために、さまざまな方法が実施されています。自分の強みを最大限活かせる入試方法を選択できますが、種類が多いだけに注意して選びましょう。

最も受験者数の多い一般選抜は、大学独自の入学試験を受験する「独自試験」、大学入学共通テストのみの成績で合否判定する「共通テスト方式」、独自試験と共通テストに成績を合わせて合否判定する「共通テスト併用方式」の、3つのパターンに大別できます。ここでは一例として、「独自試験」のうち、「全学統一方式」と「学部個別配点方式」の2つについてご紹介します。

 

全学統一方式

全学統一方式は、募集人数が最も多い試験方式。受験日が異なれば複数回受験することも可能で、文系と理系で全学統一方式は、募集人数が最も多い試験方式。受験日が異なれば複数回受験することも可能です。

文系・理系では受験教科が異なります。
【文系】英語・国語・選択科目(公民・地理歴史・数学)
【理系】英語・理科・数学(数Ⅲ含む)

試験日・試験地・学部による出題形式や傾向に差はありません。全国31都市で試験が実施されるので、地方在住者にとっては嬉しい入試方式でしょう。

 

学部個別配点方式

学部個別配点方式は、全学統一方式と同一の出題形式ではありますが、学部や学科ごとに指定教科・科目や配点が異なります。「文系型」「理科1科目型」「理科2科目型」の3種類があり、異なる型での併願はできません。

学部により教科ごとの配点が大きく異なるので、得意科目と苦手科目に大きな差がある場合は、入試方法を選ぶ場合に参考になります。

 

各科目の試験問題の特徴

それでは、立命館大学の試験問題における科目の特徴を以下で詳しく見ていきましょう。なお試験方法により、試験時間や配点、試験の難易度は大きく異なるため、ここでは全学統一方式の一部科目について解説します。

 

英語

立命館大学の英語は、試験時間が80分で大問が5つで構成されています。長文読解が2問、会話文や文法問題で3問の内訳です。

全体的に標準的な内容で、難問奇問はないといわれています。長文は700語を超えるボリュームがあるので、速読力を養いつつ、基本的な語彙・文法の精度を高めておきましょう。

 

国語

国語の試験時間は80分。大問は3問で、現代文2問、古文1問といった内容です。ただし、文学部は3問の選択肢に漢文が入るため、現代文1問・古文1問・漢文1問で受験可能です(漢文が必須ではありません)。

現代文は評論と随筆が頻出で、空所補充や本文抜き出しなどのほか、文学史や漢字の読み書きも含む、多彩な出題形式がみられます。古文・漢文は基本的な文法や語句はもちろんのこと、長文に慣れておくことも大切です。

 

数学

立命館大学の全学統一方式の数学は、文系と理系で内容が異なります。文系数学は試験時間が80分で大問が3つ、理系数学は試験時間100分で大問が4つ、数Ⅲまで範囲に入ります。

文系数学は微分積分や空間ベクトル、理系数学は微分積分と極限、複素数平面や場合の数などが頻出といわれます。

 

地理歴史・公民

地理、日本史、世界史、公民の選択科目は、全て試験時間が80分。世界史のみ大問が4つですが、他は大問3つで構成されています。基本的に難易度は標準レベルの問題が出題されますが、細かい知識を問われる難問が出題されることも。

史料問題も出題される傾向にあるので、教科書や問題集だけでなく資料集を学習しておくのがおすすめです。

 

理科

物理、化学、生物の全て試験時間は80分。基礎知識を問う問題もありますが、計算問題や記述式の問題も数多く出題されるのが特徴です。公式を覚えるだけでなく、使いこなせるようにしておくのが重要。

特に生物の論述は、文字数制限がかなり短め。簡潔にまとめられるよう練習しておきましょう。

 

立命館大学入試の難易度

Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、立命館大学の入試の偏差値は57~75、共通テスト得点率は62~94%となっています。以下は、学部別の偏差値データです。

学部偏差値
65~71
総合心理65~72
67~71
政策科66~70
経済65~70
経営67~71
産業社会62~68
国際関係71~75
食マネジメント65~68
理工57~63
情報理工57~61
59~66
スポーツ健康科62~67
生命科59~63
映像61~69

出典:Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」

 

立命館大学試験の概要

ここでは、受験資格や試験科目、配点、出願者数や合格者数のデータなど、立命館大学の入試概要についてご説明します。
※記事に記載のデータは、2023年1月26日現在のものです。

受験資格について

立命館大学の一般入学試験における受験資格は、以下の3つ。3つ目についてはHPにて詳しく説明されているので、自分が該当するかチェックしておきましょう。

1.高等学校(中等教育学校を含む。以下同じ)を卒業した者、または入学年3月に卒業見込みの者
2.特別支援学校の高等部、および高等専門学校の3年次を修了した者、または入学年3月31日までに修了見込みの者
3.学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力が

あると認められる者、または入学年3月31日までにこれに該当する見込みの者

参考:立命館大学 一般選抜 入試ガイド

 

試験科目と配点

立命館大学の学部ごとの試験科目や配点は、以下のとおりです。ここでは一般入学試験の学部個別配点方式における試験科目などについて、一部学部を抜粋して解説します。

 

出典:Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」

法学部

教科科目出題範囲配点
外国語英語コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ150
国語国語国語総合、現代文B、古典B(漢文の独立問題は出題しません)150
選択科目(いずれか1科目を選択)政治・経済政治・経済100
日本史日本史B
世界史世界史B
地理地理B
数学数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学B(数列、ベクトル)
総合計400

 

産業社会学部

教科科目出題範囲配点
外国語英語コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ150
国語国語国語総合、現代文B、古典B(漢文の独立問題は出題しません)150
選択科目(いずれか1科目を選択)政治・経済政治・経済200
日本史日本史B
世界史世界史B
地理地理B
数学数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学B(数列、ベクトル)
総合計500

 

文学部

教科科目出題範囲配点
外国語英語コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ100(国際コミュニケーション学域は200)
国語国語国語総合、現代文B、古典B(漢文の独立問題を出題しますが、現代文1題と選択です)100(人間研究学域、日本文学研究学域、東アジア研究学域、言語コミュニケーション学域は200)
選択科目(いずれか1科目を選択)政治・経済政治・経済100(日本史研究学域、国際文化学域、地域研究学域は200)
日本史日本史B
世界史世界史B
地理地理B
数学数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学B(数列、ベクトル)
総合計400

 

情報理工学部

教科科目出題範囲配点
外国語英語コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ150
数学数学数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、 数学B(数列、ベクトル)150
理科(いずれか1科目を選択)物理物理基礎、物理100
化学化学基礎、化学
生物生物基礎、生物
総合計400

 

出願者数や合格者数のデータ

立命館大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここで取り上げるのは2022年度(令和4年度)の一般選抜の結果です。

学部募集人数出願者数受験者数合格者数実質倍率
1,0359,8739,6233,0853.1
総合心理2802,6142,5367323.5
7206,4556,2922,9352.1
政策科4103,7463,6581,1233.3
経済7607,6797,4533,5212.1
経営7958,6368,3792,6663.1
産業社会8108,8398,5952,5193.4
国際関係3602,4472,3737113.3
食マネジメント3202,5592,4938113.1
理工95917,73417,0937,7292.2
情報理工4755,2195,0871,6993.0
1602,4042,3201,0442.2
スポーツ健康科2351,9831,9147382.6
生命科3256,2446,0122,9572.0
映像1601,9031,8293575.1

引用:2022年度立命館大学一般選抜入学試験結果データ(PDF)

 

立命館大学に合格するための勉強方法


それでは実際に立命館大学に合格するためには、どのような勉強法を行うべきなのでしょうか?ここでは、勉強のポイントや受験期の過ごし方などを解説いたします。

 

立命館大学に入るには、何をすればいい?

名門大学だけあって、立命館大学の入試問題の難易度は標準〜少し難しめ。ただし、難問・奇問はないといわれています。教科書や問題集で基礎固めを十分に行い、過去問に繰り返し取り組むことで、合格の可能性も高まります。

なかでも英語と国語は平均点が高いので、どれだけミスをしないかが合否に大きく関わるポイントとなります。用語や熟語などの暗記はもちろん、スピーディーかつ正確に読み解く練習をしましょう。

 

受験期の過ごし方

受験期をどう過ごすかによって、成績の伸びは大きく異なります。立命館大学合格を効率良く達成するため、スケジュール管理をしっかりと行いましょう。

●春(4〜6月):基礎を固める期間です。教科書や易しめの問題集で、自分の苦手分野のあぶり出しと基礎学力を付けることを徹底しましょう。
●夏(7〜9月):苦手分野をつぶす期間です。特に夏休みは集中して学習に取り組める期間なので、毎日の学習計画を立てて取り組むのがおすすめです。
●秋(10〜12月):実践力をつける期間です。基礎固めが完璧にできたら、入試レベルの問題集などを繰り返し解いて、これまで付けた知識をアウトプットする訓練を行います。
●冬(1月〜):入試直前は、過去問演習を中心に取り組みましょう。本番さながらに行うことで、緊張感を和らげてくれる効果も得られます。過去問を解いて終わり、ではなく、解答や解説を見て復習が必要な箇所がないか確認しましょう。

 

勉強ポイント

立命館大学の入試問題対策の勉強ポイントは、以下のとおり。

●英語:難易度は標準レベル。基礎知識を中心に出題されるので、教科書や参考書を丁寧に学習しておけば十分対策できるでしょう。長文の速読力も磨きをかけましょう。
●国語:自分で解く大問を選択する方式なので、分野を限定して対策するのがおすすめ。古文の難易度は高めなので、基本的な用語や古典常識、作品の背景などを知っておくのが重要です。
●数学:空所補充形式がほとんどなので、いかにミスをしないかが重要といえるでしょう。特に理系数学は頻出問題がある程度定まっているので、過去問を一度は確認するのがおすすめです。
●地理歴史・公民:用語などの知識はもちろん、それらの背景を把握しておくようにしましょう。また、漢字指定で解答が求められる問題もあるので、漢字で用語を書けるようにしておくことも重要です。
●理科:幅広いジャンルから出題されるので、まんべんなく学習しておくのがおすすめ。計算問題や記述式の問題もあるので、過去問で練習しておきましょう。

 

予備校で勉強する場合

「自分は予備校に通っているから、効率の良い勉強ができている」と思い込んでいませんか?実は、それは大きな間違い。予備校に通うことでスケジュール管理などは行えますが、実際に学力が身に付くかどうかは自らの主体性によって変わります。

予備校で授業を聞いているだけではなく、市販の問題集などを上手に組み合わせて使うことで、得た知識をしっかりと使えるようにしましょう。
また、困ったときは講師に聞いてみるのもおすすめ。授業以外の部分で、どれだけ能動的に取り組めるかが重要です。

予備校の注意点・落とし穴については以下の記事もぜひご覧ください。

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まとめ

【立命館大学の入試概要】
●多様性を重んじ、学問に主体的に取り組んでいける人材を求めている。
●さまざまな入試方法があり、一般選抜だけでも選択肢が多い。
●学部によって異なるが、難易度は標準〜難。

【立命館大学の入試データまとめ】
●2022年度一般選抜での倍率は2.0〜5.1倍。

【勉強方法まとめ】
●標準レベルの問題が数多く出題されるので、教科書や問題集、過去問を中心に基礎固めをすると良い。
●試験方式によって配点が異なるので、自分に有利な方式を選ぶのが重要。

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※本記事でご紹介した情報は2023年1月26日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

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