難関私立大学を指すMARCHの1校、「明治大学」。数多くの著名人を輩出していることでも知られており、毎年多くの受験生が集結します。しかし、具体的にどのような学部があるのか、受験難易度はどれほどなのか、知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、明治大学の受験資格や出願者数や難易度、偏差値などの各種データを紹介し、明治大学合格のための勉強方法を解説します。明治大学に興味のある方、受験を考えている方は参考にしてください。
※本記事に記載されている情報は2022年10月7日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。
目次
明治大学の入学試験で問われる能力
名門と評されている明治大学の入学試験というと、高い学力が求められるイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、求められているのは高い学力だけではありません。
以下で詳しく見ていきましょう。
明治大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか
1920年に創立された明治大学には入学者の受入方針が定められており、以下のように書かれています。
明治大学は,教育目標に定める人材を育成するため,高等学校等における学習を通して,確かな基礎学力を身につけた学習意欲の高い人,とりわけ,本学の教育目標を理解し,世界の課題に関心をよせ,その解決にむけて挑戦する意欲のある人を受け入れます。 |
明治大学「入学者の受入方針(アドミッション・ポリシー)」より引用
また、明治大学には法学部や商学部、政治経済学部や文学部など10の学部があり、すべての根本となっているのは下記の教育目標です。
明治大学は,建学の精神である「権利自由」「独立自治」のもと,強い「個」を育む教育を通じて,世界の課題に関心をもち,自立した「個」として高度な専門的能力を発揮できる人材,また,「個」を繋ぎ,変革を推進できる人材を育成することを教育目標とします。 |
以上の入学者の受入方針と教育目標を考え合わせると、明治大学が求める人材は、基本的な学力が備わっているだけでなく、身の回りの物事に問題意識を持ち、周りに迎合することなく自分を持ち続ける「個」を大切にする人材、と言えるでしょう。
明治大学における入試の特徴
明治大学では多彩な入学試験が実施されていますが、中心になるのは一般選抜です。一般選抜として3つの入試方法があり、それぞれ試験内容が異なります。
学部別入学試験
学部別入学試験は、全学部で実施されている試験方法。学部ごとに試験問題が用意され、学部ごとに試験が実施されます。
受験科目は3科目(ただし総合数理学部のみ2科目)で、合計点で合否が決まります。受験する3科目は学部によって異なり、配点も違うので最新の情報で確認しておきましょう。
全学部統一入学試験
全学部統一入学試験は、共通の試験問題で受験する方法です。1度の受験で複数の学部を併願できる※メリットがあります。
※併願できるパターンは限られているので、公式ホームページでご確認ください
全学部統一入学試験のみ、大阪や名古屋、仙台など、地方会場で受験できます。
大学入学共通テスト利用入学試験
大学入学共通テストの成績のみで合否を決める方法です。全学部で実施されている試験方法で、判定に利用する教科数は学部により異なります。
商学部・理工学部(機械工学科を除く)・総合数理学部でのみ後期入試が実施されるので、合格のチャンスも広がります。
明治大学における各科目の試験問題の特徴
明治大学の入試対策のために、試験問題の特徴や傾向をつかんでおきましょう。ここでは、法学部の一般選抜(学部別入試)での試験問題の特徴を、科目を抜粋してご紹介します。
外国語(英語)
明治大学法学部の英語は、試験時間が70分で配点は150点。マークシート式と記述式で解答します。例年大問2つから構成されており、長めの長文読解が2問です。内容も評論文やエッセイなど多岐にわたり、語彙力と読解力を求められる内容で、語彙レベルもやや高くなっています。
外国語は英語以外に、ドイツ語とフランス語での受験も認められています。
国語
国語は試験時間が60分で配点は100点。マークシート方式と記述式の混合です。現代文1~2問と古文1問の、大問2~3問で構成されています。
現代文は評論が頻出で、法律に関する文章の出題も多くみられます。問題文の分量が多く、正確な読解力と時間配分が重要。漢字問題の難易度が高いのも特徴です。古文については、文学史や古典常識も問われます。単語や文法もチェックしておきましょう。また、現代文や古文の出題中に、一部漢文の設問が含まれることもあります。
明治大学における入試の難易度・偏差値
Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、明治大学の入試の偏差値は65~76、共通テスト得点率は74~90%となっています。以下は、学部別の偏差値データです。
学部 | 偏差値 |
文 | 65~74 |
法 | 70~74 |
政治経済 | 69~76 |
経営 | 72~74 |
商 | 72~74 |
国際日本 | 71~75 |
情報コミュニケーション | 69~73 |
総合数理 | 66~71 |
理工 | 67~73 |
農 | 67~73 |
明治大学の入試概要
ここでは、受験資格や試験科目と合格要件、出願者数や合格者数のデータなど、明治大学の入試概要について見ていきましょう。
※記事に記載のデータは、2022年10月7日現在のものです。
明治大学の受験資格について
明治大学の受験資格は、次のいずれかに該当する人と定められています。
- 高等学校(特別支援学校の高等部を含む。以下同じ。)もしくは中等教育学校を卒業した者および入学年3月に卒業見込みの者
- 高等専門学校の第3学年を修了した者および入学年3月31日までに修了見込みの者
- 高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者および入学年3月31日までにこれに該当する見込みの者
参照:一般選抜要項PDFダウンロード|入試総合サイト|明治大学
なお、事前に入学資格審査等が必要な場合は、あらかじめ入試センターにお問合せください。
明治大学の試験科目や合格要件
明治大学の試験科目や合格要件は、以下のとおりです。なお、ここでは一般選抜学部別入学試験における試験科目などについて、一部学部を抜粋してご紹介します。
なお、その他の学部については最新の募集要項でご確認ください。
法学部
学科 | 科目 | 配点 |
外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ)、ドイツ語、フランス語から1科目選択 | 150 |
国語 | 国語総合(漢文の独立問題は出題しない) | 100 |
地理歴史・公民 | 世界史B、日本史B、政治・経済から1科目選択 | 100 |
総合計 | 350 |
商学部
学科 | 科目 | 配点 |
外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ)、ドイツ語、フランス語から1科目選択 | 150 |
国語 | 国語総合(漢文の独立問題は出題しない) | 100 |
地理歴史・公民・数学 | 世界史B、日本史B、地理B、政治・経済、数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A「場合の数と確率・整数の性質・図形の性質」・数学B「数列・ベクトル」)から1科目選択 | 100 |
総合計 | 350 |
政治経済学部
学科 | 科目 | 配点 |
外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ・コミュニケーション英語Ⅱ・コミュニケーション英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ)、ドイツ語、フランス語から1科目選択 | 150 |
国語 | 国語総合(漢文を除く) | 100 |
地理歴史・公民・数学 | 世界史B、日本史B、地理B、政治・経済、数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B「数列・ベクトル」)から1科目選択 | 100 |
総合計 | 350 |
明治大学の出願者数や合格者数のデータ
明治大学の出願者数や合格者数は以下のとおりです。なお、ここで取り上げるのは2022年度(令和5年度)の一般選抜(学部別入試)の結果です。
学部 | 募集人数 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
法 | 375 | 4,739 | 3,996 | 844 | 4.7 |
商 | 500 | 8,478 | 7,462 | 1,778 | 4.2 |
政治経済 | 465 | 5,694 | 5,372 | 2,026 | 2.7 |
文 | 481 | 6,903 | 6,092 | 1,470 | 4.1 |
理工 | 528 | 9,179 | 8,731 | 2,786 | 3.1 |
農 | 351 | 4,173 | 3,552 | 1,064 | 3.3 |
経営 | 382 | 6,653 | 6,368 | 1,734 | 3.7 |
情報コミュニケーション | 392 | 4,887 | 4,741 | 1,078 | 4.4 |
国際日本 | 230 | 3,936 | 3,811 | 1,345 | 2.8 |
総合数理 | 114 | 2,100 | 1,737 | 253 | 6.9 |
明治大学に合格するための勉強方法
ここからは、明治大学に合格するための勉強方法をご紹介します。
明治大学に入るには、何をすればいい?
明治大学の入試は一般選抜が中心で、3つの方式(学部別・全学部統一・大学入学共通テスト利用)があり、入試制度自体はわかりやすくなっています。併願のしやすさや、地方会場での受験など、私立大学ならではのメリットもあり、チャレンジしやすい環境は整っています。入試方式や学部・学科により受験に必要な科目が異なるため、事前にしっかり確認して受験勉強を進めるようにしましょう。
また大学入学共通テストを利用した選抜方法では、独自試験は課されないため、共通テスト対策をしっかり行い十分に得点できていれば、合格のチャンスも高まります。
受験生は過去問などから自分の志望する学部・学科で求められる学習内容をつかみ、絞り込んで勉強して入試に臨みます。つまり、1つのミスが合否を分ける事態になりがちです。
大学入学共通テストを含め、基礎を徹底するのはもちろん、どれだけミスなく解き切るかが問われます。
受験期の過ごし方
高校3年生という受験期をどのように過ごすかにより、合否の確率が変わるといっても過言ではありません。無計画に勉強するのではなく、年間を通じた長期的なスケジュールを立て、受験勉強に取り組んでください。
- 春(4~6月):徹底して基礎を身に付ける時期。教科書の内容を丁寧に学習し、苦手分野の洗い出しをしましょう。暗記ものは単語集や用語集を使い、1日でも早く取りかかるのがおすすめです。
- 夏(7~9月):苦手分野を徹底して克服する時期。長期休暇中は、まとまった学習に取り組めるので、ぜひ成績アップを狙いましょう。「一日に問題集を10ページ進める」など、短いスパンでスケジュールを組むのも、モチベーションを保つコツです。
- 秋(10~12月):大学入学共通テストの対策を始める時期。基礎固め+応用力を磨くことで、私大入試対策にもなります。
- 冬(1月~):過去問を集中的に学習し、演習を積む時期。時間配分に気をつけながら、ミスなく問題を解くようにし、最後の仕上げをします。
予備校で勉強する場合
独学で受験勉強に取り組む場合、継続する意志と情報収集力がないと、かなり厳しい戦いになってしまいます。しかし「予備校にさえ通っていれば安心」とも言い切れません。
その理由は、集団授業にあります。大手予備校ともなれば、一度に多くの生徒が同じ授業を受けることも珍しくありません。講師の授業を受け身で聞いて、わかった気になっているだけの場合もあり、しっかりと知識が定着しない心配があります。
また集団授業のなかで、苦手分野が取り残される場合もあります。授業でわからなかったところは、自分で講師に聞きに行くなど積極的に取り組まないと、思うような学習の効果が出ないかもしれません。
予備校の注意点・落とし穴については以下の記事もぜひご覧ください。
https://www.yotsuyagakuin.com/b_geneki/does-not-grow/
四谷学院のカリキュラムのご案内
予備校の授業に起こりがちな欠点をカバーしてくれるのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。ダブル教育システムで取り入れている「2つのポイント」をチェックしてみましょう。
科目別能力別授業
大抵の予備校では、志望校やテストの総合得点でクラス分けします。そのため、苦手科目の授業についていけなかったり、得意科目の授業が物足りなかったりする「科目ごとのレベルの不一致」が起こりがち。
四谷学院の科目別能力別授業は、科目と能力の2つでクラス分けするのが特徴です。つまり科目ごとに自分に合ったレベルの授業が受けられる仕組み。自分のレベルに合った授業を受けられるので、無理なく理解が進み、効率的に成績向上を目指せます。
科目別能力別授業の詳細はこちら!
55段階個別指導
科目別能力別授業で得た理解を、解答力につなげるのが55段階個別指導です。
55段階個別指導では、過去の入試問題を徹底分析して作られた55テストを受験し、理解に穴があるところ、考え方が不完全なところ、表現が不適切なところを段階的にチェック。解答力が身についているかを確認しながら、級を進めていきます。中学レベルから東大レベルまでの55段階を、スモールステップで無駄なく学べるよう体系化して指導しています。
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まとめ
【明治大学の入試概要】
- 自ら問題を発見し、追求していく学習意欲・関心があり、自分を強く持つことのできる学生が求められている。
- 入試方法は、一般選抜として「学部別入学試験」「全学部統一入学試験」「大学入学共通テスト利用入学試験」の3種類がある。
- MARCHの1校で、難易度は高い。
【明治大学の入試データまとめ】
- 実質倍率は2.7~6.9倍(2022年度 一般選抜 学部別入試)。
【勉強方法まとめ】
- 基礎的な学力は必須。
- 時間配分を考えて素早く解くことが求められることも。
- システムの仕組みや物事の成り立ちなど、基礎的な知識の背景部分を深く掘り下げる勉強を行うのが重要である。
明治大学は、難関私大MARCHの一校で、ハイレベルな戦いになりやすい大学です。基礎を徹底したうえで、いかにミスを少なくして問題を解くかが重要になってきます。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」。
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※本記事でご紹介した情報は2022年10月7日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。