【2020年度の大学入試】英語4技能の在り方が再検討!その対応策とは?

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2019年11月におこなわれた文部科学省の会見によって、2020年度(2021年1月に初試験)開始の大学入試共通テストと同時に評価対象になる予定だった英語4技能の在り方が、再検討に入ることが発表されました。

そこで、以下のような疑問をもつかもしれません。

「2020年度の大学入試で、英語4技能は出題されないの?」
「英語4技能の在り方が変わると、受験生の対策はどうなるの?」

そこでこの記事では、英語4技能の定義と、文部科学省が再検討に入った経緯、そして受験生がとるべき英語の対策などを詳しく解説していきます。

※この記事は、2020年4月10日時点での情報です。最新の受験情報は大学入試センターなどの公的なホームページで必ずご確認ください。

 

そもそも大学入試における英語4技能とは、どんなものなの?


英語4技能とは、英語における「読む」「書く」「話す」「聞く」の4スキルの総称です。

2019年度までおこなわれていた大学入試センター試験には、主に「読む」「聞く」という2つのスキルしか評価できない難点がありました。

これに対して、2020年度の大学入試改革で導入予定だった英語4技能は、センター試験で問われていた「読む」「聞く」の他に、「話す」「書く」スキルの習得を促すことで、グローバル社会で活躍できる資質を育てる目的があったのです。

 

英語4技能の評価に使われる予定だった民間試験

文部科学省による当初の発表では、大学入試共通テストが始まる2020~2023年度までの間は、「大学入試センターの問題」と「民間の英語検定・資格試験」から選択できる予定でした。そして2020年度の大学入試共通テストで選べる民間試験には、英語4技能の「読む」「書く」「話す」「聞く」をバランス良く評価できる以下のような検定が並んでいたのです。

・実用英語技能検定
・TOEIC
・TOEFL
・ケンブリッジ英語検定

しかしながら2019年11月1日におこなわれた文部科学大臣の発表によって、2020年度の大学入試共通テストで予定されていた、英語民間試験の活用が見送られることになってしまいました。

 

2020年度より導入予定だった英語4技能!その在り方が再検討に入った理由とは?

英語4技能の評価に役立つ民間試験活用が見送られた背景には、だいぶ前から指摘されていた、いくつかの問題点が影響しています。

 

地域格差の問題

まず、大学受験に民間試験を導入すると、大きな地域格差が生じてしまうことです。当初予定されていた検定のなかで、全国47都道府県のすべてで実施されるのは、実用英語技能検定とGTECだけになります。

そのため、地方の受験生が民間試験を活用する場合、在住エリアによっては選択肢が少なくなる可能性があるのです。また、自宅から離れた隣県の会場で試験を受ける場合は、前泊のホテル代や交通費などもかかってしまいます。

 

経済格差の問題

再検討に入ったもうひとつの理由は、費用における格差の問題です。

たとえば、経済的に裕福な家庭の受験生は、「腕試し」として、さまざまな試験を何度も受けられます。これに対して、経済的に余裕のない家庭の子どもの場合は、1回の受験料が2万円を超える種類の民間試験が選択できなかったり、腕試しのない一発勝負になったりするため、結果面でも不利になる可能性があるのです。

こうした数々の問題によって文部科学省は、民間試験の導入について「自信を持っておすすめできるシステムになっていない」という結論を出しました。

 

結局、今後の大学入試で英語はどうなるの?出題方針は維持って本当?


民間試験の活用が見送られたことで、2021年1月に初実施となる大学入試共通テストでは、従来と同じ「読む・聞く」の2技能の現状維持で、英語の試験がおこなわれることが発表されました。

そして、「リスニング」と「リーディング」の2技能から出題され、それぞれの配点を100点ずつの均等にする方針も、2019年11月15日に大学入試センター側から発表されています。

この均等な配点は、従来の大学入試センター試験の問題だった「筆記」が200点、「リスニング」が50点というアンバランスさを解消するものになります。

そしてリスニングを重視する新方針は、大学受験の土台となる高校学習指導要領が、英語4技能のバランスの良い育成を目指していることを踏まえて考えられているようです。

 

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有識者などからの問題指摘などを経て、2020年度の大学入試共通テストの英語では、新しい4技能ではなく、「リスニング」と「リーディング」の2技能の維持になることが発表されました。

ですが、こうした文部科学省の方針変更によって、今までと違うことや何か新しいことを学ばなければいけないわけではありません。

すでに英語4技能が導入されている高校学習指導要領においても、英語の文型や単語をただ暗記することではなく、学んだことを実際に使いこなせるようになる力が求められています。

ですから、こうした国の方針のなかで英語力を高めるためには、目で読んで理解したことを音読する、リスニングでも理解できるようになる、といった基本的な学習も必要になってくることでしょう。

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※この記事は、2020年4月10日時点での情報です。最新の受験情報は大学入試センターなどの公的なホームページで必ずご確認ください。

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