こんにちは、四谷学院の日本史担当の後小路です。
今回は、関関同立の「日本史」について解説していきます。
目次
関関同立とは
関関同立とは、関西の難関私大である関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館の4校を指しています。この大学群は、関西地方において受験難易度も人気も高いトップグループの大学とされています。全国的に見ても偏差値は上位層に位置しており、就職にも強い人気大学といえるでしょう。
詳しくはこちらの記事も参照してみてください。
関西大学の日本史
出題形式
関西大学「日本史」の出題形式は、全日程を通じて共通しており、例年大問4題、解答個数は50個です。全問マーク式で、試験時間は60分です。
出題傾向も全日程で共通しています。出題時代に偏りはありません。
出題内容
分野としては文化史の出題比重が高くなっています。遺跡・寺院などの文化遺産の位置を地図上から選択したり、都道府県名を選んだりする問題が出題されることも多いので、普段から資料集などで地図を確認しておきましょう。
史料問題も毎年出題されています。大半は史料を知らなくても解ける問題になっているので、史料中の語句から何について書かれているのか、落ち着いて判断することが大切です。
出題の難易度
関西大学の日本史は一部教科書の掲載が少ないものや判断に迷う設問もありますが、全体としては基本知識を問うものになっており、教科書レベルの基本を確実に学習していれば合格点が取れます。8割以上を目安に高得点を目指しましょう。
また過去に出題された問題と同じ内容を問う問題や類題が出題されているので、過去問演習とその周辺知識の復習も効果的です。
関西学院大学の日本史
出題形式
関西学院大学「日本史」は、学部や日程による形式や内容に違いはありません。全問マーク式です。2023年度は前年同様、大問4題、回答個数40程度の構成で、試験問題は60分となっています。
出題内容
どの学部・日程でも原始・古代から現代までの広い範囲から出題されますが、近現代史の比重がやや大きくなっています。分野としては政治史を中心に、文化史、テーマ史(女性史や災害史など)の出題が多くみられます。
さらに正誤判定問題や史料問題も必出です。正誤問題は2文の正誤判定の形式でも出題され、各文の正誤を正確に判定しなければならないので、正確な知識が求められます。史料問題は、初見史料の出題も多く、かなりの長文である場合もあります。史料文の空所補充も出題されるので、知識に加えて読解力も必要です。
出題の難易度
全体としては教科書の内容を中心にしているものの、細かい内容を含む正誤問題など、難易度のやや高い問題も出題されます。まずは標準的な問題で確実に得点ができるようにし、7~8割を目指しましょう。
さらに過去問を活用し、正誤問題や史料問題に慣れていくことが必要です。同テーマの出題もしばしばみられるので、過去問を解き、テーマ史の整理を進めながら、足りない知識を補充しておきましょう。
同志社大学の日本史
出題形式
同志社大学「日本史」の入試問題は、大問3題、試験時間は75分です。解答個数60個前後のうち約半分は記述式、半分はマーク式になっています。
出題内容
古代から近現代までほぼ全時代にわたって出題され、「古代・中世の文化」のように複数の時代にまたがるテーマ史問題も頻出です。分野では外交史・文化史の割合が高くなっています。年代や時代背景を問う問題も多いので、一問一答方式の暗記ではなく、「いつ」「なぜ」を考える習慣をつけていきましょう。また同志社大学でも史料問題は必出です。
出題の難易度
ほとんどが教科書を重視した標準レベルの問題なので、漢字のミスなどのケアレスミスは致命傷となります。普段の勉強から十分に注意をしましょう。同志社大学では、過去問と同じ問題が再度出題されることは少ないものの、周辺知識が問われることは多くあります。そのため過去問を利用して苦手分野・テーマをあぶりだすのは効果的です。また過去問を活用する中で、時間配分の調整や史料問題、リード文中の空所補充など同志社大学で頻出の問題に対するアプローチも練習しておきましょう。
立命館大学の日本史
出題形式
立命館大学「日本史」は、例年大問3題で、解答個数は50個、試験時間は80分となっています。記述式、マーク式の併用で、その割合は記述が約60~70%、マークが約30~40%ほどです。
出題内容
原始・古代、中世・近世、近現代の区分で大問3題に割り当てられることが多く、原始~現代まで全時代にわたって出題されます。原始~古墳時代の出題が他の大学に比べて多いので、立命館志望者は対策を行いましょう。分野としては文化史、外交史が頻出です。特に文化史は史料や視覚資料を利用した出題、政治史と関連づけた出題など様々な形式で問われるため注意が必要です。さらに西園寺公望など立命館大学創設関係者にまつわる出題も多いのが特徴です。
また立命館大学でも史料問題は毎年いずれかの日程で出題されています。立命館の定番ともなっている史料中の空所補充は難問が多いのが特徴です。過去に出題されたものが再度出されることも多くあるので、過去問演習を行い、史料の内容を理解しながら形式にも慣れておきましょう。
出題の難易度
受験生が敬遠しがちなテーマの出題や史料の空所補充、難しい漢字の書き取りなど高いレベルの問題も出題され、全体としては、難易度はやや高いと言えます。完答を目指すのではなく、6~7割以上の正答を目指しましょう。高レベルで詳細な問題にとらわれず、まずは基本的知識を確実に定着させることが大切です。受験日によって出題内容が大きく異なるため、過去問は複数回分を解くようにし、苦手な時代や分野を作らないようにしましょう。
まとめ「関関同立の日本史を徹底解説!出題傾向は?難易度は?」
今回は関関同立の「日本史」ついて解説しました。関関同立は西日本で最上位の私立大学です。しかし教科書に掲載されていないような詳細な知識がなければ合格できない、ということはありません。教科書レベルの基礎的な知識を正確に理解し、定着させることで合格点をとることができます。
四谷学院ではダブル教育を通じて、楽しみながら必要な知識を正確に理解し、定着させることができます。気になる方はまずは四谷学院の個別相談会に参加してみてください。