共通テスト生物 問題の傾向と対策 | 大学入学共通テストポイント解説

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この記事では、共通テスト「生物」について具体的な内容と、試験に向けて有効な対策法を解説していきます。
共通テスト対策に困っている人、必見です!

出題内容

共通テスト「生物」は、大問6つで構成され、小問数は27~28題程度です。センター試験時代は、第1問は○○の分野とテーマが固定されていましたが、共通テストに移行してからは多くの大問が分野横断的な問題になり、その順序や組合せも年によって異なります。

配点

共通テスト「生物」の配点は100点ですが、大問ごとの配点や小問数は一定しておらず、12点~22点の範囲でばらつきがあります。

試験時間

共通テスト「生物」の試験時間は60分です。大問ごとの配点や小問数が一定していないため、大問ごとの時間配分は決められませんので、配点からおよその目安を立てる方法が有効です。たとえば、配点が20点の大問なら100点の1/5なので、試験時間60分の1/5と考えて12分で解く、というイメージですね。12点の大問なら7~8分程度になります。

共通テスト生物の特徴

実験考察問題が数多く出題されることが最大の特徴です。
知識問題と考察問題の割合は、およそ1:2ですが、知識問題であっても図やグラフの読み取りが必要であったり、考察問題であっても前提知識が必要であったりと、知識・考察の融合問題も複数見られます。
大学ごとの個別入試では、知識問題の割合が高い大学も一定数ありますので、これほど考察力・思考力が問われるのは共通テストの大きな特徴といえます。また、実験考察問題自体は大学の個別入試でも、国公立大や難関私立大を中心に出題が増えますが、それらの実験考察問題とは異なる特徴として、次のような出題も見られます。

・2つの仮説のうちどちらが正しいかを検証する実験について考える
・結論を得るために行う追加実験として、適切なもの(誤っているもの)を選ぶ

このような実験計画に関する問題は、東京大学や大阪大学など一部の難関大では好んで出題される程度でしたが、共通テストでは毎年、複数の出題が見られます。

共通テスト生物の攻略法

まず大切なことは「基本知識の正しい理解」です。先に書いたとおり、知識問題も全体の3~4割は出題されますし、考察問題において知識を前提とする出題も多くあります。

ただし、知識をただやみくもに丸暗記するだけの勉強では意味がありませんから、一つひとつの現象を正しく理解しながら習得することを意識しましょう。ここでいう「理解」とは、その現象を「自分なりの言葉や図解で説明できるレベルにする」ということです。ふだんから、このような取り組み方をしておくと、物事を順序立てて論理的に考える力が自然と身につき、それが実験考察問題を論理的に読み解いていく力に直結するのです!
教科書では、各単元の学習において、それに関連した実験が紹介されているものも多いですから、これらをしっかり読んで理解することも、有効な共通テスト対策です。
知識を習得できた後は、共通テスト形式の問題にも取り組み、実験考察問題への慣れを深めていきましょう。また、復習のときには、解いた問題をノートに貼り付け、思考の過程を問題に書き入れて整理していく「考察ノート」を作製することもお勧めです!

共通テスト対策「これだけはやめて!」

共通テストは特殊だから慣れが必要・・・と安易に考えて、共通テスト形式の問題をひたすら解くことはやめましょう。これまで書いたとおり、基本知識を理解するプロセスを重視することが最も大切です。実際に、共通テスト形式の問題の正答率を見てみると、知識を必要としない考察問題よりも、知識が絡む出題のほうが正答率は低い傾向があります。
もちろん共通テスト形式の演習も必要ですが、演習をして満足するのではなく、その後の復習にしっかりと時間を割きましょう。復習する人が、伸びる人です。

過去問題の活用

センター試験生物では、知識問題と考察問題の割合がおよそ2:1となっており、比重は逆転していますが、知識の定着度を確認したり、考察問題の練習をしたりするうえではセンター試験の問題も非常に有用です。積極的に活用しましょう。

高1高2の共通テスト対策

項目5でも詳しく書きましたが、共通テスト対策の土台になるのが、いま皆さんが取り組んでいる一つひとつの学習です。その学習の「質を上げる」=「自分の言葉や図解で説明できるレベルになる」ことが、一番の近道です。

ただし、この勉強方法を自分ひとりで進めるのは簡単ではありません。大切なのは、疑問点があればすぐに先生に聞きに行くことです。そして聞いて理解したことを、すぐにアウトプットすること。アウトプットの方法は、紙に書く、声に出す、親や友人・先生に説明してみるなど、いろいろなやり方があります。

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