高認取得後、大学合格を目指すには?通信制高校生・定時制高校生・高校中退者・高卒生の大学受験対策の方法を解説

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こんにちは、四谷学院の受験コンサルタント、田中です。

高認資格を取得したので次は大学を目指したい!と考えている方に向けて、高認合格した後の「大学合格」までの進め方について解説していきます。

高認とは

「高等学校卒業程度認定試験」とは、高校を卒業した人と同等以上の学力があることを認定する試験です。「高卒認定試験」もしくは「高認」などと呼ばれています。大学を受験するためには、高認に合格するだけではなく、「大学受験資格」を満たす必要があります。

大学受験ができるのは18歳

まず、最初に1つ注意があります。高校卒業程度認定試験(高認)に合格したら、すぐに大学受験できるというわけではありません。「大学受験資格」を満たす必要があります。

(質問)
18歳未満の合格者は、満18歳にならなければ大学受験はできないのですか?

(答)
満18歳未満の合格者は、満18歳の誕生日から合格の効力が生じます。 ただし、満18歳にならなくとも、大学の受験をする年度内に満18歳になるのであれば、大学の受験資格を有し、認定試験の合格証明書、合格成績証明書の申請ができます。
”文部科学省

高認資格があっても、年齢の条件を満たしていなければ大学受験することはできません。つまり、高校1年生、高校2年生の年齢で高認試験に合格した場合でも、原則、大学に入学するということはできません。大学の受験をする年度内に満18歳になるのであれば、大学に願書を出すことができますから、高校3年生の年齢になったら大学を受験できるということになります。
ただし、一部の大学では「飛び入学制度」を採用しています。

飛び入学制度
高等学校卒業程度認定試験の合格に必要な科目の全部に合格し、満17歳に達した方で、大学の定める分野において特に優れた資質を有すると大学が認めた方については、教育上の例外措置として大学入学資格が認められます。

「令和5年度 第2回高等学校卒業程度認定試験受験案内」より

ただし、飛び入学を実施している大学は限られています。文部科学省のホームページで実施大学を確認することができます。

▼文部科学省「飛び入学実施大学一覧」
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shikaku/07111318/001/002.htm

「せっかく、早く高認試験に合格できたのに…」と残念に思ってしまうかもしれませんが、高認試験に早めに合格した場合には、大学入試まで受験勉強の時間を十分に確保できるということ!ほかの人よりも受験勉強に時間をかけることができる分、志望校合格の可能性を高めることができます。

受験勉強スタート、その前に!

高認試験に合格したら、今度は大学受験の勉強をスタートすることになりますが、いきなり大学の過去問題に取り組むことはお勧めしません。というのも、「高認試験レベル」と「大学入試レベル」とでは、レベルに大きな差があるからです。

高認試験のレベルは、高校1年生の教科書レベルです。しかも4~5割得点できれば合格できます。しかし大学入試では、高校3年生までの広い範囲から出題されます。そのため高認試験に合格をして 、そのまま大学入試対策に取り掛かると、習っていない部分が多すぎてすぐについていけなくなってしまうのです。
そのため高認試験に合格しても、そのまま大学入試対策と同レベルとは言えず、勉強に大きなギャップを感じるのです。

いきなり大学の過去問題にチャレンジして「全然わからない・・・涙」とショックを受けてしまう方もいらっしゃいます。中には、大学受験をあきらめてしまう方も。そうならないためにも、まずは「高認と大学受験の間には差がある」ということを知り、その差を埋めていく勉強からスタートしましょう。

最低半年は基礎固めをしよう

本格的に受験対策を始める前に、最低半年は勉強の土台作りをしていきます。「急がば回れ」の精神ですね。この基礎固めは、高認生に限ったことではありません。高校2年生では、夏休みから高校3年生になる前までに「総復習」をすることが高校でも指導されます。基礎があやふやなままに、焦って先へ進んでしまうと、成績が伸び悩んでしまうからです。本格的な受験態勢に入る前に、大切な土台部分を「わかったつもり」「できたつもり」で済ませることなく、しっかりと骨太な学力を手に入れましょう。

いきなり難易度を上げてしまうと、モチベーションも下がってしまいますから、あなたが今「できるところ」から積み上げていく勉強法が最適です。半年後にはきっと手ごたえを感じられるはずです。

モチベ維持のために目標を立てよう

勉強は「続ける」ということが一番大変です。「今日はやる気が出ないな」「もうやめちゃいたい」そんな日もありますが、それでも「頑張ろう!」と思えるように、モチベーションを維持する方法、それが「志望校を決めること」です。明確な目標があれば、今やるべきことも明確になるので、進めやすくなります。

志望校の決め方についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

【大学受験】志望校が決まらない!何を基準にどう決める?(前編) <四谷くん奮闘記②>
志望校が決まっていないのは‟悪いこと”ではない 志望校を決めるときの基準とは? やりたい仕事に繋がっているか 選択肢が広がっているか ※東大や京大をはじめ、戦前...

勉強する環境を整えよう

勉強するためには環境整備が重要です。勉強に最適な環境とは、例えばこんなものがあります。

勉強場所

自習室は、静かで集中できる。周りにがんばっている人がいるので、良い影響を受けやすい。自分の部屋は、本やゲーム等誘惑も多いので、勉強に必要ないものは片付ける。あえて自宅ではなく、毎日自習室に通うという受験生も多い。

授業

自分の理解に合った授業を受けるのがベスト。難しすぎる・簡単すぎる授業はよくない。集団授業形式ならば、ほどよい緊張感の中、モチベーションも維持しやすい。映像形式ならば、時間や場所に制限がなく、わからないところを繰り返し見直すことができる。それぞれのメリットをよく知り、上手に活用しよう。

疑問の解消

せっかく勉強しても、わからないことをそのまま放置していたら、成績アップにはつながらない。勉強でわからないことがあったら、気軽に質問できる人を必ず作ること。できれば、学校や塾の先生などプロの先生がおすすめ。

入試情報の収集

近年、大学入試のシステムが複雑化・多様化しており、年々大学受験が変わっている。新しい入試方式が増えたり、受験科目数が増えたりすることもあるため、情報収集は必須。正しい情報を元に、志望校や併願校を決め、受験科目を選ばなければいけない。最適な学習計画を立てていくために、勉強内容以外も話せる相談先を見つける。できれば、入試に精通したプロの先生がおすすめ。

生活リズム

大学入試は午前中から始まるところがほとんど。夜型になってしまわないように、朝起きて夜に寝る生活を崩さない。受験は体力勝負。気力体力ともに本番で最高の状態に持っていくためにも、食事や運動にも気を配って乗り切る。

リラックスや癒し

四六時中勉強していては息が詰まってしまうので、程よく息抜きできる方法を見つけておく。スマホよりも本やDVDがおススメ(ダラダラと見ないで済むので)。

勉強仲間

友達と同じ塾に行く、塾や予備校で友達を作るなど、ともにがんばる仲間の存在は大きな刺激になる。「あの子も頑張っているから、自分もやらなきゃ!」という気持ちになり、切磋琢磨できる。

いかがですか?「学習環境」とは、単純に勉強をする場所だけでなく、様々な条件を含みます。広い意味でとらえてみてください。

高認から大学合格を狙える予備校

高認試験から大学合格を目指すなら、まずは基礎固めです。そのうえで、大学受験に必要な情報を集め、学力を効率よく高めていくために、あなたの持っている強みを最大限に生かせる予備校・塾選びをしていきましょう。

 四谷学院では、高認に合格された方の大学受験をサポートする、4つのコースがあります。 

四谷学院はもともと高認(大検)を目指す人のための塾でした。様々な境遇や悩みを抱えた人が昔からたくさん集まっていて、それぞれの目標を達成しています。先生が自分の経験だけから解決方法を導くのではなく、これまでの指導経験とノウハウから、一人ひとりに最適な解決案を提供していきます。

高卒生コース

特徴
・高校に在籍していない方が対象
・午前からの授業(早朝授業ナシ)
・4月開講
・全国の四谷学院で受講できる
・オンラインコースあり

毎日授業があるコースです。午前中から夕方まで授業が行われます。クラス授業は、科目ごとに今のあなたの理解度に合わせた授業で行われ(科目別能力別授業)、55段階個別指導で基礎からしっかり積み上げていくことができます。55段階の最初のSTEPは中学レベルとなっています。

【時間割例】

もしもどうしても苦手な科目や分野があれば、個別指導と併用することもできます。
経験豊富な受験コンサルタントがあなたの学習を完璧にサポートしますので、遠慮なくご相談ください。

高卒生コースを詳しく知りたい  

スリーハーブズコース

特徴
・在籍期間は1年半
・高認合格者など高校に在籍していない方が対象
・午前の遅い時間からの授業(早朝授業ナシ)
・東京都にある「四谷校」のみに設置
・9月開講、最初の半年で約2年分の基礎を学ぶ
・後半の1年間は「高卒生コース」に合流し、本格的な受験勉強が開始

スリーハーブスコースは、最初の半年で基礎を学び、その後の1年で受験対策をする1年半の大学受験コースです。高校2年の年齢で入学すると、現役合格の年齢での大学入学となります。9月開講ですが、途中入学も可能です。学力的に不安がある場合には、完全個別指導と併用することもできます。

志望大学に応じて受講科目を選択できますが、志望校が決まっていない場合には、科目を絞らずに入学できます。勉強したことがない科目がある場合には、得意か苦手かわからないので、「まずはやってみる」として、選択肢を広くとることができます。

【時間割例】

生徒一人ひとりに受験コンサルタントがつきます。引きこもりや不登校だった生徒も多く、毎日通うことに不安を覚える生徒も少なくないので、「よく来たね」と温かく迎えてくれるのもスリーハーブスコースの特徴です。学校には行けなかったけど、四谷学院は無遅刻無欠席だったという生徒もいるくらいです。

残念ながら、四谷学院のスリーハーブスコースは、四谷校(東京都新宿区四谷)にしかありません。しかし、このコースに惹かれて新幹線で通っている生徒もいらっしゃいます。

スリーハーブズコースを詳しく知りたい  

通信制高校からの大学受験コース

特徴
・通信制高校など高校に在籍していても受講可能
・午前中から授業あり(午後からの設定も可能)
・途中入学可能
・全国の四谷学院に設置
・オンラインコースあり

高校に籍があっても受講が可能で、通信制高校や定時制高校に在籍している方のためのコースとして誕生しました。高校生コースは通常夕方以降の授業設定ですが、通大コースは午前から授業を受けられます。日中の時間割設定の自由度が高い方にピッタリです。
通信制高校に在籍しているわけではないがスリーハーブスコースのある四谷校に通えない高認生の選択肢の1つともなっています。

【時間割例】

通信制高校からの大学受験コースを詳しく知りたい  

完全個別指導コース

特徴
・だれでも受講可能
・自由に授業時間を設定できる
・途中入学可能
・全国の四谷学院で受講
・オンラインコースあり

完全個別指導コースは、どなたでも受講が可能です。一人ひとりの学力や目的に合わせて、あなたに最適なカリキュラムを組んでいきますから、必要な科目・内容を自由に決めることができます。
通うのが不安であれば最初は1コマから、慣れてきたら少しずつ授業を増やしていくのもよいでしょう。週1の授業でも、自習室は毎日使うことができます。なお、オンラインの場合でも全国の四谷学院で自習室の利用が可能です。

なお、四谷学院ではすべての予備校に個別教室が併設されていますので、授業の合間や空き時間に個別指導を受けることができます。もちろん、大学受験に関わる情報は予備校と共通しているので、受験戦略にも死角はありません。

完全個別指導コースを詳しく知りたい

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